
こんにちは!
中国輸入代行「誠」のパンダ社長こと酒井(@makoto1688)です^^
このような疑問にお答えします。
▼中国輸入での関税に関するtweet▼
【日本の通関業者の方へお尋ねです】小型包装物サイズの関税は、リアルタイム口座で支払うことはできますか?中国側のいくつかの通関業者に尋ねたところ、「小型は面倒くさいから対応していない」と返答があるのですね。やろうと思えばできる?小型だからできない?教示いただけませんでしょうか
— パンダの社長(酒井隆太)@中国輸入代行「誠」 (@makoto1688) May 20, 2022
この記事は、長年、中国輸入代行を営むパンダの社長が書いています。
それでは見ていきましょう。
中国輸入で関税が発生する条件
中国から商品を輸入するとき、必ず関税がかかるわけではありません。
輸入する商品の種類や金額、用途によって関税の有無や金額が変わります。
たとえば、個人利用として少額の商品を購入する場合には免税になることもあります。
一方で、商売目的でまとまった量を仕入れると、多くの場合は関税や消費税がかかってきます。
初心者の方にとっては、この違いを理解しておくことが大切です。
詳しくみていきましょう。
課税対象となる金額の目安
中国から個人輸入する場合、購入金額が16,666円以下であれば、関税や消費税が免除されるケースがあります。
しかし、これはあくまで目安であり、商品ジャンルによっては少額でも課税対象になることもあります。
衣類や靴などは比較的課税されやすい品目です。逆に、本や雑誌といった商品は関税がかからない場合が多いです。
まずは「どの商品に課税されやすいのか」を把握しておくと安心です。
商品の種類による関税の違い
関税は商品ごとに税率が異なります。
たとえば、衣類や革製品は税率が高めに設定されている一方で、電子機器などは比較的低いか、場合によっては無税になることもあります。
輸入する際には、HSコードと呼ばれる品目番号をもとに税率が決まります。
このコードは税関で判定されるため、自分で事前に確認しておくと安心です。
初心者の方でも、日本関税局のサイトなどで検索できます。
個人輸入と商用輸入の違い
同じ金額の商品でも「個人利用」か「販売目的」かによって関税の扱いが変わります。
個人利用であれば課税額が少なく済むケースもありますが、商用輸入では厳密に関税が課されます。
特に仕入れを目的にまとめて商品を輸入する場合は、ほぼ確実に関税や消費税がかかると考えた方がよいでしょう。
副業で物販をはじめたい方は、この区別をしっかり理解しておく必要があります。
中国輸入で関税を支払う3つのタイミング
タオバオやアリババなど、中国から輸入した商品に対し関税を支払うタイミングは、次の3つです。
詳しくみていきましょう。
着払いのとき
1つ目は、着払いです。
あなたが指定した最終目的地で支払う方法です。
無在庫ならエンドユーザーが支払い、有在庫ならあなた(個人や会社)が支払います。
支払いは、日本国内の物流キャリアのドライバーが荷物をお届け時におこないます。
支払い方法は、原則現金です。
最近は、クレジットカードや電子マネーが利用できるキャリアもあります。
通関時払いのとき
2つ目は、通関時払いです。
中国から荷物を発送し、日本での通関時に通関業者へ支払う方法です。
支払い方法は、支払いスピードが速い(=通関が早い)順に、次の3つがあります。
- 通関業者から請求書郵送後に、支払い
- 通関業者から請求書メール送付後に、支払い
- 通関業者にて、リアルタイム口座での自動引落
郵送かメールかは、通関業者が決めます。
早く支払いたい人(=通関を早くしたい人)は、予め通関業者へ伝えておくとよいでしょう。
ちなみに、代行は日本側の通関業者のことは把握していない(=直接取引していない)です。
直接、貴店から通関業者へ依頼するのが最短です。
また、最も通関が早くなる方法は、リアルタイム口座による口座引落です。
NACCSが提供するリアルタイム口座とあなたの金融機関の口座を予め紐づけておくことで、通関と同時に、あなたの金融機関口座から関税が引き落とすことができます。
詳しくは、次の記事が参考になるかもしれません。
元払いのとき
3つ目は、元払いです。
送り状上の発送元が立替払いする方法です。
送り状上の発送元とは、中国輸入の場合は、貨物の輸入者です。
たとえば、代行業者や貴店が指定した国際発送の委託先です。
支払いタイミングや支払い方法は、委託先業者のルールに準じます。
ただし、関税は日本の通関業者で確定するものです。
そのため、元払いとなると、次のような流れで請求が上がり、為替差損や手数料が生じたり、支払いまでに時間を要します。
日本の通関業者 → 中国の通関業者 → 中国のフォワーダー → 代行業者
関税の支払い方法
中国から輸入した商品に関税がかかった場合、必ず支払いを済ませなければ受け取ることができません。
とはいえ、支払い方法はとてもシンプルで、初心者でも安心して対応できます。
ここでは、よくある3つの支払い方法を紹介します。
詳しくみていきましょう。
《方法①》配達時に代引きで支払う
もっとも一般的なのが、商品を受け取るときに配達員へ現金で支払う方法です。
いわゆる「着払い方式」で、宅配業者が関税や消費税を立て替えてくれています。
商品到着時に現金を用意しておけば、その場で支払いが完了します。
初心者でもわかりやすく、とくに少額輸入の場合によく使われる方法です。
ただし、クレジットカードが使えないケースもあるので注意しましょう。
《方法②》クレジットカードやキャッシュレス決済を利用する
一部の配送業者では、配達時にクレジットカードや電子マネーで関税を支払えるサービスを提供しています。
現金を用意する手間がなく、ポイント還元も受けられるので便利です。
特にDHLやFedExなどのクーリエ便では、この方法が使えることが多いです。
事前に配送業者のサイトで利用可能な決済方法を確認しておくと安心です。
現金派でない人にはおすすめの支払い方法です。
《方法③》事前請求書で支払う
クーリエ便を利用する場合、配送業者から関税の請求書が別途送られてくるケースがあります。
その場合、後日銀行振込やカード決済で支払う流れになります。
すぐに支払う必要はありませんが、支払いが遅れると追加手数料が発生することもあります。
請求書が届いたら早めに処理することが大切です。
法人や継続的に輸入する人には便利な方法といえるでしょう。
《方法④》立て替えてもらう
代行業者やフォワーダーを利用する場合、関税を一時的に立て替えてもらえることがあります。
その場合は、あとから代行業者へまとめて支払えばOKです。
輸入手続きに慣れていない初心者にとっては安心できる方法です。
代行業者に任せることで、税関対応の手間も省けます。
ただし、立て替え手数料が発生することもあるので事前に確認しておきましょう。
《方法⑤》オンラインで事前決済する
一部のクーリエ業者では、商品が届く前にオンラインで関税を支払えるシステムがあります。
メールやSMSで通知が届き、そこからクレジットカードなどで決済が可能です。
事前に支払っておけば、配達時に現金を用意する必要がありません。
受け取りもスムーズになるので、忙しい人に向いています。
最近はこの方式を導入する業者が増えてきています。
関税を安くするためのコツ
中国輸入では、工夫次第で関税を少しでも抑えることができます。
初心者にとっては難しく感じるかもしれませんが、基本的なポイントを理解しておくだけで無駄な出費を減らせます。
ここでは、すぐに実践できるコツをいくつか紹介します。
詳しく見ていきましょう。
《コツ①》商品価格を分散させる
一度に高額な商品をまとめて輸入すると、関税の負担が大きくなります。
そのため、複数回に分けて輸入することで、課税対象額を調整する方法があります。
特に少額免税の範囲に収まるように工夫すれば、税金を払わずに済むケースもあります。
ただし、あまりに分けすぎると配送コストが増える点には注意が必要です。
関税と送料のバランスを見て判断するのがコツです。
《コツ②》関税率の低い商品を選ぶ
同じような商品でも、関税率が高いジャンルと低いジャンルがあります。
たとえば、衣類や革製品は税率が高めですが、電子機器や本などは低い、または無税になる場合もあります。
仕入れる商品を選ぶ段階で関税率を意識するだけでも、全体のコストを抑えられます。
初心者の方は、日本税関の公式サイトでHSコードを確認してみるとよいでしょう。
無理なく始められる節約術です。
《コツ③》輸入申告時の税関分類を正確にする
関税は「どの分類の商品か」で大きく変わります。
もし分類を間違えて申告すると、必要以上に高い関税がかかってしまうこともあります。
輸入時にはHSコードを正しく確認し、正しい品目で申告することが大切です。
わからない場合は税関や代行業者に相談するのもおすすめです。
正確な分類をすることは、余計なコストを避ける第一歩です。
《コツ④》簡易税率の適用を検討する
個人輸入の場合、一部の商品は「簡易税率」という制度を利用できます。
これは、通常の細かい分類をせずに、一律の低めの税率で計算できる仕組みです。
初心者にとっては計算が簡単で、しかも安く済むことが多いのが魅力です。
ただし、全商品に適用できるわけではないため事前確認が必要です。
対象になる商品を選べば、大きな節約につながります。
《コツ⑤》配送方法を工夫する
同じ商品でも、配送方法によって課税の扱いが変わることがあります。
たとえば、国際郵便とクーリエ(DHLやFedExなど)では、税関での処理の仕方が異なるのです。
国際郵便の方が少額免税が適用されやすいケースもあります。
一方で、クーリエは通関が早く確実ですが、関税がしっかりと課されやすい傾向があります。
コストだけでなく納期とのバランスを考えて選ぶのがポイントです。
まとめ
- 個人輸入と商業輸入では、関税の支払いタイミングや方法に違いがある
- 関税は免税対象の金額内であれば支払わずに済むこともある
- 商品価格を分散させたり、関税率の低い商品を選ぶことで節約できる
- HSコードを正確に申告することで余計な負担を避けられる
- 簡易税率を活用できる場合があり、コストを抑えやすい
- 代行業者を利用すれば、関税の立替払いなどで手続きがスムーズになる
