
こんにちは!
中国輸入代行「誠」のパンダの社長こと酒井(@makoto1688)です^^
ずばりこの疑問にお答えします。
▼関税の支払いに関するtweet▼
関税や消費税の支払い。リアルタイム口座を開設していれば、日本通関時に、リアルタイム口座に紐づいたあなたの銀行口座から自動引落できますよ。これにより通関が早くなりますし、立替手数料も不要になります。個人であれば輸出入者コード、法人であれば法人番号があれば誰でも作れます。無料です
— パンダの社長(酒井隆太)@中国輸入代行「誠」 (@makoto1688) February 17, 2022
この記事は、長年、中国輸入代行を営むパンダの社長が書いています。
それでは見ていきましょう。
(タップできる)もくじ
リアルタイム口座とは?
リアルタイム口座とは、取引の即時性が特徴の金融口座です。
この口座を利用すると、資金の入出金や振替がリアルタイムで処理され即時に反映されるため、取引のスピードが重要な業種や状況で大きな利便性を提供します。
特に、ビジネス取引や輸出入業務など、迅速な決済が求められるケースで活用されます。
また、リアルタイム口座は通常、利用する通貨や金融機関によって異なる条件が設けられていますが、利便性と効率性の向上を図れるのが大きなメリットです。
関税は、口座振替できる
中国から輸入した荷物を通関するときに生じる関税や消費税は、次の3つの方法で支払うことができます。
口座振替ができることは、立替や着払いに比べるとあまり馴染みがないかもしれません。
現に、関税や消費税は口座振替でも支払うことができます。
- 口座振替
- 立替
- 着払い
関税を口座振替する方法
関税を口座振替するには、次の2つのステップを踏んでください。
どちらも無料で登録できます。
手続き方法は難しくないですし、申請するメリットの方があると思いますよ。
詳しくみていきましょう。
税関輸出入者コードを取得する
1つ目は、税関輸出入者コードを取得するです。
税関輸出入者コードは2つの種類があり、どちらで登録しても問題ありません。
- 税関発給コード(輸出入者コード)→ 法人番号でok
- JASTPROコード
税関発給コードは税関が発給しているもので、JASTPROコードは民間が発給しているものです。
法人は、2017年10月から法人番号が輸出入者コードとして利用できるようになったので、申請は不要です。
個人は、税関発給コード申請ページから無料で発給申請ができます。
リアルタイム口座を開設する
輸出入・湾岸関連情報処理センター株式会社(通称:NACCS)が運営・管理を行っているリアルタイム口座に登録すると、貴店の銀行口座から関税や消費税の口座引落ができるようになります。
参考:NACCS掲示板
以下、リアルタイム口座を開設する手順です。
- [申込用紙記載要領]を押下し、記入例をダウンロード。
- 申込用紙(チェックリスト付)の[Excel版]を選択。
- 申込用紙の「輸出入・港湾関連情報処理センター株式会社提出用」及び「金融機関保管用」の2片を1組にして郵送。
- 不備が無ければ、1週間くらいでメールで連絡があり、登録完了から1~2週間でご指定の口座より引落し開始。
設定できる金融機関に、ゆうちょ銀行や楽天銀行などのネット銀行は選択できないのがちょっと不憫です。
ただし、メガバンクや地銀、信用金庫であれば大抵の銀行が口座設定できます。
リアルタイム口座のメリット
リアルタイム口座には、資金管理を効率化し、取引のスピードを向上させる多くの利点があります。
ビジネスの現場では迅速な対応が求められることが多く、このような口座がもたらす即時性は非常に役立ちます。
ここでは、具体的なメリットについて詳しく説明します。
詳しくみていきましょう。
即時反映によるスピードアップ
リアルタイム口座の最大のメリットは、取引が即時に反映される点です。
たとえば、送金や振替が即座に完了するため、資金の移動を待つことなく次の取引に進めます。
これにより、急な資金調達が必要な場面や短期間で多くの取引をおこなう必要があるビジネスにとって非常に有用です。
手数料の削減
多くのリアルタイム口座では、通常の振込手数料がかからない、もしくは低く抑えられることが一般的です。
頻繁に送金をおこなう業者や個人にとって、手数料の負担を軽減できる点は大きなメリットです。
たとえば、同一金融機関間の送金であれば手数料無料の場合もあり、コスト削減に繋がります。
資金管理の効率化
リアルタイムでの資金移動が可能なため、タイムリーに資金の動きを把握しやすくなります。
これにより、口座残高をリアルタイムで確認し、資金の出入りを把握しながら効率的な管理が可能です。
特に、予期しない支出や入金が発生した場合でも即座に対応でき、安定した資金運営が実現できます。
取引先との信頼性向上
リアルタイムでの決済が可能なことで、取引先との信頼を構築しやすくなります。
たとえば、納品後すぐに支払いが完了するため、スムーズな取引が実現し、信頼関係の向上に貢献します。
リアルタイム口座のデメリット
リアルタイム口座は便利ですが、利用にはデメリットも存在します。
即時反映による利便性がある一方で、特有のリスクやコスト面での負担が伴うこともあります。
ここでは、リアルタイム口座の代表的なデメリットについて詳しく解説します。
詳しくみていきましょう。
資金管理が複雑になりやすい
リアルタイム口座では、取引が瞬時に反映されるため、資金の動きを適切に把握していないと予期しない支出が発生する可能性があります。
特に、複数の取引先や大量の決済をおこなう場合には、細かい資金管理が必要です。
資金管理の負担が増えるため、迅速な対応が求められるシーンでは管理ミスが起こりやすい点に注意が必要です。
即時決済による返金やキャンセルの難しさ
リアルタイムで取引が完了するため、キャンセルや返金の対応が困難になる場合があります。
たとえば、誤って多額の送金をおこなった場合、即座に取引が反映されるため、対応が遅れると相手側での返金手続きが必要となります。
特に、ビジネスでの利用ではこのリスクを十分に考慮することが重要です。
手数料が発生する場合もある
リアルタイム口座では、即時性を提供するために通常よりも高い手数料がかかるケースがあります。
利用する金融機関や口座の種類によっては、頻繁な取引が手数料負担を増大させる可能性があります。
特に小規模な取引や頻繁な資金移動がある場合には、長期的なコストが高くなることも考慮すべきです。
補足:中国輸入でリアルタイム口座を使用する方法
リアルタイム口座は、申請から2~3週間で開設できます。
注意が必要なのは、開設したからといって関税を口座引落できるわけではない。ということです。
次のステップを踏むことではじめて、リアルタイム口座から関税引落ができるようになります。
- 代行業者へ、「リアルタイム口座払いであること」と「法人番号または輸出入者コード」を伝える。
- 代行業者は、invoiceへいただいた情報を記載する。
- 日本の通関業者へ、「リアルタイム口座払いであること」と「口座情報」を伝える。
日本の通関業者を特定できない場合は、代行業者へ確認してください。
ただし、通関業者は中国側の運送業者が決めていたり、通関状況によりいつも同じ通関業者とは限らないです。
そのため、代行業者から聞いた可能性のある通関業者へは電話して、上記3.の情報を伝えておくと確実です。
補足:小型包装物は、関税の口座振替ができない理由
最後に補足です。
中国輸入における無在庫は、小型包装物で国際発送することが多いです。
小型包装物で生じた関税をリアルタイム口座払いできる業者を探してみたのですが、どこも対応していただけません。
当社が持っている通関業者とのデータをやり取りするシステムに、小型包装物がリアルタイム口座払い紐づいているプログラムを確認できませんでした。
非表示設定の可能性はあるものの、やはり、小型包装物はリアルタイム口座払いに対応していないのではないか。と推察しています。
まとめ
- リアルタイム口座は即時性の高い資金管理が可能
- 決済のスピードアップとコスト削減が主なメリット
- 資金管理の難しさや手数料の負担がデメリット