中国輸入で関税を支払うタイミングとは?いつ払うのか徹底解説!

こんにちは!

中国輸入代行「誠」のパンダ社長こと酒井(@makoto1688)です^^

 

子パンダ
1月、はじめて関税を支払いました。通関業者から請求書が届いて、振り込みしました。日本の通関に荷物が届いているのに、請求書を郵送したり、振り込んでいる間に、どんどん時間が過ぎていきました。より早く通関できる方法はないのか、関税を支払う方法は他にもどういうものがあるのかなと思いました。何かアドバイスいただけると助かります。

 

このような疑問にお答えします。

 

中国輸入での関税に関するtweet

この記事は、長年、貿易仲介業を営むパンダ社長が書いています。

 

それでは見ていきましょう。

 

中国輸入で関税が発生する条件とは?

中国輸入で関税が発生する条件は、主に商品の価値や種類に依存します。

まず、輸入される商品の価格が16,666円を超える場合、個人輸入でも関税がかかる可能性があります​。

この価格は、簡易税率が適用される上限で、個人輸入の場合は1万円から20万円の範囲で、通常7~15%の関税率が適用されます​。

 

さらに、商業目的での輸入では、課税価格が20万円を超えると、実行関税率が適用されることがあります。

関税は商品ごとに異なるため、税率や関税がかかるかどうかを確認することが重要です。

また、一部の商品、例えば書籍や特定の医療機器などは、関税が0%に設定されていることもあります。

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中国輸入で関税を支払う3つのタイミング

タオバオやアリババなど、中国から輸入した商品に対し関税を支払うタイミングは、次の3つです。

 

日本国内でも、着払いか元払いかによって送り状が異なりますね!加えて、貿易では通関時払いもありますよ。

 

詳しくみていきましょう。

 

着払いのとき

1つ目は、着払いです。

あなたが指定した最終目的地で支払う方法です。

無在庫ならエンドユーザーが支払い、有在庫ならあなた(個人や会社)が支払います。

当社の無在庫では、小型包装物に限り、関税の支払いは原則当社にて立替します。

 

支払いは、日本国内の物流キャリアのドライバーが荷物をお届け時におこないます。

支払い方法は、原則現金です。

最近は、クレジットカードや電子マネーが利用できるキャリアもあります。

クレジットカードへの対応可否は、キャリアというよりは営業所によって変わるかもしれません。特に、佐川急便ですと下請けも多いので対応不可の地域もないことはない可能性はあります。ご自身の管轄の営業所へお尋ねください。

 

通関時払いのとき

2つ目は、通関時払いです。

中国から荷物を発送し、日本での通関時に通関業者へ支払う方法です。

支払い方法は、支払いスピードが速い(=通関が早い)順に、次の3つがあります。

  1. 通関業者から請求書郵送後に、支払い
  2. 通関業者から請求書メール送付後に、支払い
  3. 通関業者にて、リアルタイム口座での自動引落

     

    郵送かメールかは、通関業者が決めます。

    早く支払いたい人(=通関を早くしたい人)は、予め通関業者へ伝えておくとよいでしょう。

    ちなみに、代行は日本側の通関業者のことは把握していない(=直接取引していない)です。

     

    直接、貴店から通関業者へ依頼するのが最短です。

    通関業者からの請求書は、郵送であれメールであれ、ほとんど銀行振込です。わたしの経験では、クレジットカードokの通関業者には当たったことがないです。

     

    また、最も通関が早くなる方法は、リアルタイム口座による口座引落です。

    NACCSが提供するリアルタイム口座とあなたの金融機関の口座を予め紐づけておくことで、通関と同時に、あなたの金融機関口座から関税が引き落とすことができます。

    詳しくは、次の記事が参考になるかもしれません。

     

    元払いのとき

    3つ目は、元払いです。

    送り状上の発送元が立替払いする方法です。

    送り状上の発送元とは、中国輸入の場合は、貨物の輸入者です。

     

    たとえば、代行業者や貴店が指定した国際発送の委託先です。

    支払いタイミングや支払い方法は、委託先業者のルールに準じます。

    ただし、関税は日本の通関業者で確定するものです。

     

    そのため、元払いとなると、次のような流れで請求が上がり、為替差損や手数料が生じたり、支払いまでに時間を要します。

     

    日本の通関業者 → 中国の通関業者 → 中国のフォワーダー → 代行業者

    当社でデポジット金から300元をお預かりしている理由と退会までに申請から1ヵ月を要す理由はココです。立替払いを依頼して、清算せずに退会なさると当社が負担することになります。

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    関税支払いの流れ:個人輸入と商業輸入の違い

    中国から商品を輸入する際、関税の支払いは避けられない重要な手続きの一つです。

    個人輸入と商業輸入では、関税の支払い方法やタイミングに違いがあり、それぞれに応じた準備が必要です。

    ここでは、個人輸入と商業輸入における関税支払いの流れについて詳しく説明します。

     

     

    詳しく見ていきましょう。

     

    個人輸入における関税支払いの流れ

    個人輸入では、たとえば海外のECサイトで商品を購入する場合、配送業者が関税の手続きを代行することが一般的です。

    商品が日本に到着し、税関で通関手続きが行われた後に、関税が確定します。

    確定した関税は、以下の方法で支払われます。

     

    着払い

    個人輸入の場合、最も一般的な支払い方法が「着払い」です。

    配送業者が商品を自宅に届ける際に、関税とその他の費用を一括で支払います。

    この方法は手軽で、輸入者が事前に複雑な手続きをおこなう必要がなく、商品を受け取るタイミングで一度に支払いを済ませることができる点が特徴です。

     

    郵便系配送の場合の流れ

    郵便系の配送を利用する場合、たとえば日本郵便が関税を立て替え、配送員が商品を届ける際に、関税と一緒に立て替え分の費用を請求されます。

    輸入者はその場で支払いを済ませ、商品を受け取ります。

    個人輸入では、輸入量や金額が小規模であることが多いため、着払いの方式が主流となっています。

    しかし、関税の支払いがないと商品は受け取れないため、事前に関税の額を把握しておくことが重要です。

     

    商業輸入における関税支払いの流れ

    一方で、商業輸入では個人輸入とは異なり、関税の支払い方法やタイミングにより計画的な対応が求められます。

    商業輸入の場合、通関手続きが複雑になることが多く、輸入者自身が直接手続きをおこなうか、通関業者に代行を依頼する必要があります。

     

    通関時払い

    商業輸入では、商品が税関に到着し通関手続きが完了した時点で、通関業者や物流会社に関税を支払う方法が主流です。

    この支払いをおこなわないと、商品は税関を通過せず、国内に配送されません。

    特に商業輸入では、商品数量や取引金額が大きいため、事前に関税の額を確認し、キャッシュフローに影響を与えないように準備が求められます。

     

    元払い

    一部のケースでは、商業輸入においても「元払い」という方法が選ばれることがあります。

    これは、輸入する商品が税関を通過する前に関税を支払う方法です。

    事前に関税を支払うことで、通関時の遅延を防ぐことができ、スムーズに国内配送が進むメリットがあります。

    商業輸入では、このような事前準備がビジネスの効率性に大きく影響します。

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    関税を安くするためのコツ

    中国から商品を輸入する際、関税は避けて通れないコストです。

    しかし、適切な対策を講じることで、関税を少しでも安く抑えることが可能です。

    特に、輸入業者や個人輸入者にとっては、関税が利益に大きく影響するため、賢く対処することが重要です。

    ここでは、関税を安くするためのコツを詳しく解説します。

     

     

    詳しく見ていきましょう。

     

    商品価格を分散させる

    たとえば、個人輸入の場合、関税が発生する閾値が16,666円です。

    そのため、一度に多くの商品を輸入するのではなく、商品を小分けにして複数回に分けて輸入することで、関税を回避できる可能性があります。

    ただし、輸送費が増加するため、この方法を使用する際は、トータルコストをしっかりと計算する必要があります。

     

    関税率の低い商品を選ぶ

    輸入する商品の種類によって、適用される関税率は異なります。

    たとえば、書籍や一部の医療機器などは関税が免除されている場合があります。

    輸入品の中には、特定の条件を満たせば関税が低くなる商品も存在します。

    事前に関税率を確認し、関税率が低い商品を選ぶことで、コストを抑えることができます。

     

    輸入申告時の税関分類を正確にする

    商品の税関分類が正確でないと、誤った高い関税率が適用されることがあります。

    輸入時に商品コード(HSコード)が正確に申告されているか確認することで、余分な関税を避けることができます。

     

    簡易税率の適用を検討する

    簡易税率は、個人輸入で課税価格が20万円以下の場合に適用される低い税率です。

    特に、個人輸入をおこなう際は、この簡易税率が適用されるかどうかを確認し、税金を少しでも軽減できるようにしましょう。

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    補足:無在庫なら関税の支払いは立替払い!

    在庫を持って販売する(=有在庫)なら、「着払い」「通関時払い」「元払い」いづれでも構いません。

    上記で紹介した内容の中から、総合的に貴店に合った使い分けをしていただければ問題ありません。

    ただし、在庫を持たずに販売する(=無在庫)は、次の理由から注意が必要です。

     

     

    詳しく見ていきましょう。

     

    無在庫での着払い

    着払いの場合、関税はエンドユーザーが支払います。

    販売サイトの商品ページに「関税は買主払いです。」等の記載がない限り、クレームになる恐れがあります。

    そもそも記載があったとしても、納得して購入する人は、あまりいないように思います。

    もし自身がエンドユーザーだとして、関税を払ってくださいね。と言われたら、どう思うか。という点も考慮ですかね。

     

    無在庫での通関時払い

    小型包装物はリアルタイム口座払いができないので、通関時払いはできない。と理解してください。

    もしかすると、日本の通関業者では、小型包装物もリアルタイム口座払いができるのかもしれません。

    しかし、中国の通関業者の話では、小型包装物はリアルタイム口座払いができないと言っています。

     

    通関情報を当社から中国の通関業者へデータ送信するときに、たしかに小型包装物は、「リアルタイム口座払い」の選択がないのですよね。

    理由について口頭で尋ねたところ、「面倒くさい」と言われたこともあります

    他の中国の通関業者なら選択できるのかもしれませんが、この辺りはまだ研究中です。

    最近、日本の何社かの通関業者と、この件で会話していて、「小型包装物は簡易通関だから、そもそも関税が生じないことが前提」という回答を多くいただいています。たしかにね。

     

    無在庫での元払い

    ここまで、「着払い」「通関時払い」は現実的ではないことがわかりました。

    無在庫で関税を支払う唯一の方法は、「元払い」です。

    ただし、次の点に注意が必要です。

    • 為替差損が生じることがある
    • 立替手数料が生じることがある

     

    関税は、日本国内なら円建てで請求です。

    ただし、日本から中国の通関業者へ請求した際に、元建て請求に変わります。

    円元で両替することになりますので、いくらかの為替差損が生じます。

     

    また、代行業者により、立替に対する立替手数料が生じることもあります。

     

    ちなみに、当社では、立替手数料は1件50元(=約950円)です。

    無在庫で関税が発生するのは年10件程度で、発生頻度が少ない分、いざ発生したときのコストとして50元をいただいています。

    同梱しまくって、何とか国際送料を抑えようという人がいますが、関税が生じて、結果割高になることもあります

    1つの荷物につき、課税価格1万円(=約500元)以内であれば関税がかからないので目安にしてくださいね。

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    まとめ

    • 中国輸入では「着払い」「通関時払い」「元払い」の3つの支払い方法がある。
    • 個人輸入は着払いが一般的で、商業輸入では通関時払いが主流。元払いは特定の状況で利用される。
    • 商品を分散して輸入したり、関税率の低い商品を選ぶことで関税を抑えることが可能。税関分類の正確さも重要。

     

    ご質問、いつも歓迎です!

    本日もお読みいただき、ありがとうございました^^

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