
こんにちは!
中国輸入代行「誠」のパンダの社長こと酒井(@makoto1688)です^^
今回は、こちらのご質問にお答えします。
▼中国OEMに関するtweet▼
中国OEM。綿密な仕様書を作成したり、検品を第三者(たとえば、代行や検品所)へ依頼するケースは比較的あります。しかし、品質管理という点では、工場への作業マニュアルの落とし込みや作業者の教育も必要になります。検品(QC)としくみ作り(QA)が品質管理の両輪なんですね
— パンダの社長(酒井隆太)@中国輸入代行-誠 (@makoto1688) June 18, 2025
中国OEM。綿密な仕様書を作成したり、検品を第三者(たとえば、代行や検品所)へ依頼するケースは比較的あります。しかし、品質管理という点では、工場への作業マニュアルの落とし込みや作業者の教育も必要になります。検品(QC)としくみ作り(QA)が品質管理の両輪なんですね。
この記事は、長年、中国輸入で物販ビジネスを営むパンダの社長が書いています。
それでは、見ていきましょう。
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品質管理の種類
品質管理には「QC」「QA」「QM」という3つの考え方があります。
それぞれ役割が異なり、中国OEMにおいても意識して導入することで、品質トラブルを大幅に減らすことができます。
どれか1つに偏るのではなく、3つをバランスよく活用することが重要です。
それでは、順番に見ていきましょう。
QCとは?
QC(Quality Control)は「品質をチェックする活動」を意味します。
たとえば、製品の完成後に不良品がないかを目視や測定器で検査する工程がこれにあたります。
中国工場に生産を依頼する場合、第三者検品サービスを利用するのもQCの一環です。
出荷前検品で問題を発見できれば、日本でのトラブルを未然に防げます。
ただし、QCだけでは根本的な品質改善にはつながりにくいという限界もあります。
QAとは?
QA(Quality Assurance)は「品質を保証する仕組みや工程」を指します。
QCが「結果の検査」であるのに対し、QAは「ミスを起こさない仕組みづくり」です。
たとえば、作業マニュアルを整備したり、作業者の教育を徹底することがQAの例です。
中国OEMでは、仕様書をきちんと翻訳し、相手に正確に伝えることもQAの一部になります。
QAを強化すれば、最初から不良品が出にくい環境をつくることが可能になります。
QMとは?
QM(Quality Management)は「品質を全体的に管理・改善していくマネジメント活動」です。
QCやQAを含むもっと広い枠組みで、長期的な品質向上を目指す考え方です。
OEMビジネスにおいては、「どの業者に依頼するか」「品質トラブルがあった際の対応体制」などもQMに含まれます。
信頼できる代行業者を選び、トラブルが起きたときにすぐ連絡できる体制を整えることがカギです。
QMを意識すれば、「トラブルがあっても再発しない」仕組みを構築できます。
中国OEMにおける品質管理の重要性と対策
中国でOEM生産をおこなう際、コストを重視するあまり品質管理をおろそかにしてしまうケースが見られます。
しかし、品質が悪ければ商品は売れず、結果的にビジネスが失敗してしまうことも。
OEMで安定した収益をあげるには、「品質管理」は欠かせない土台のひとつです。
ここでは、品質管理がなぜ重要なのか、そして実際にどんな対策を取ればよいかを解説していきます。
それでは、詳しく見ていきましょう。
品質管理をしないとどうなる?
品質管理をしないと、納品された商品に不良品が混ざる可能性が高くなります。
たとえば、サイズ違いや印刷ミス、素材の違いなど、見た目では分かりにくい欠陥も多く発生します。
これにより、購入者からのクレームや返品が増え、ショップの信用が大きく下がります。
最悪の場合、Amazonや楽天などの販売プラットフォームからアカウント停止になるリスクも。
品質管理を怠ることは、目先の利益を優先した結果、大きな損失につながることを忘れてはいけません。
品質管理には具体的に何が必要か?
まず必要なのは、製品の仕様書(図面や素材・サイズなど)を明確に伝えることです。
また、検品体制を整えることも重要で、自社または第三者に依頼するのが一般的です。
生産前にはサンプル品(試作品)を取り寄せて、実物をチェックしておくと安心です。
さらに、現地工場とのコミュニケーション(言語・文化)にも注意を払いましょう。
品質トラブルが発生したときに備え、契約書で「再生産や返金対応の条件」を記載しておくことも有効です。
品質トラブルはなぜ起こるのか?
トラブルの多くは「認識のズレ」や「確認不足」から起きています。
たとえば、「白色」と指定したつもりでも、工場側は「アイボリー」や「グレーがかった白」と解釈する場合もあります。
中国では、工場ごとに品質基準や慣習が異なるため、口頭だけの指示ではリスクが高いです。
これを防ぐためには、色や素材の見本、画像、動画などを用いた具体的な指示が効果的です。
細部まで共有できてはじめて、想定通りの品質が実現できます。
はじめての品質管理で失敗しないコツ
はじめから完璧な品質管理を目指すのではなく、まず「最小限の対策」からスタートすることが大切です。
たとえば、最初のロットだけは必ずサンプル確認と第三者検品を組み合わせると効果的です。
信頼できる代行業者に検品や工場管理を委託するのも、初心者には有効な方法です。
また、問題が起きたときの対応フロー(再発注・返品対応など)を決めておくと安心です。
品質管理は「やるか・やらないか」ではなく、「どう段階的に強化していくか」がカギになります。
量産後、品質に問題が生じたときの対応
OEMでは、サンプル品では問題なかったのに、量産後に「ロゴがズレている」「サイズがバラバラ」などの品質問題が見つかることがあります。
こうしたトラブルは誰にでも起こり得るものなので、冷静に対応することが大切です。
ここでは、実際に不良品が出てしまった場合にどう対処すべきか、初心者にもわかりやすくご紹介します。
それでは、詳しく見ていきましょう。
まずは証拠を集めて状況を正確に把握する
問題に気づいたら、すぐに写真や動画で不良品の状態を記録しましょう。
不具合の箇所が明確にわかるよう、複数の角度から撮影するのがポイントです。
また、どの商品にどれだけ不良があったかを数量ベースで記録しておくと、後の交渉に役立ちます。
可能であれば、第三者検品のレポートなども提出材料に加えると信頼性が高まります。
工場や代行業者に報告する際は、感情的にならず、事実を淡々と伝えることが重要です。
工場や代行業者にすぐに連絡し、対応を相談する
不良の証拠が揃ったら、すぐに製造元に報告し、再生産・値引き・返金などの対応を相談します。
このとき、「どの程度の不良率なら許容範囲なのか」も明示すると話が進みやすくなります。
対応してもらえるかどうかは、事前の契約内容や信頼関係によって左右されます。
しっかり対応してくれる工場や代行業者は、品質面でもパートナーとして安心できます。
逆に対応が不誠実な場合は、今後の付き合いを見直すきっかけにすべきです。
今後の再発防止策を考えることがもっとも重要
トラブル対応が終わったら、「なぜこの不良が起きたのか?」を振り返ることが大切です。
たとえば「仕様書があいまいだった」「工場の工程チェックが甘かった」など、原因を特定します。
そのうえで、次回からは仕様書をより詳細に作成したり、現地での立ち会い検品を検討するのも手です。
品質の安定には、都度の改善とフィードバックが欠かせません。
「失敗を次に活かす」という視点をもつことで、OEMの精度はどんどん高まっていきます。
まとめ
- 中国OEMで理想の製品をつくるには、「検品(QC)」だけでなく、「仕組みづくり(QA)」や「全体管理(QM)」まで意識することが重要です。
- 品質トラブルが起きた場合も、証拠の収集と冷静な対応、そして再発防止策を講じることで信頼性は高まります。
- はじめから完璧を目指すのではなく、経験を積みながら品質管理の精度を上げていく姿勢が成功への近道です。
- 信頼できるパートナーや代行業者を見極め、粘り強くOEMビジネスに取り組んでいきましょう。