中国からOEM輸入されている商品はどんなもの?特徴とOEMの流れを解説!

こんにちは!

中国輸入代行「誠」のパンダの社長こと酒井(@makoto1688)です^^

 

パンダ娘
OEMに興味があります。たとえば、日本の市場にはどのような商品がOEMとして販売されているのでしょうか。

今回は、こちらのご質問にお答えします。

 

OEMに関するtweet

「OEMしたいです。どんな商品がOEMできますか?」といった質問を月に数件いただきます。品目がありすぎて、すべて紹介することはできませんが、依頼いただく品目で多い順に、①日用品、②スマホ系ガジェット、③キャンプ用品、⓸カー用品です。アパレル系は5位です。作りやすい分、競合も多いから

この記事は、長年、中国輸入代行を営むパンダの社長が書いています。

パンダの社長
OEMをやるなら市場調査以前に、自身が得意なカテゴリーを選ぶこともなかなか大事だと思いますよ!

 

それでは見ていきましょう。

 

中国OEMとは?

中国OEM(Original Equipment Manufacturer)とは、他の企業のブランド名で販売するために製造を中国の工場に委託することを指します。

身近な例として、スマートフォンや家電製品、衣類などがOEM製品に該当します。

OEMの最大のメリットは、製造コストを抑えられることと、製品の品質やデザインを他の企業に依頼できる点です。

一方で、デメリットとしては、品質管理が難しく、納期やコストにおいて予期せぬ問題が発生するリスクがあります。

この記事では、中国でのOEM輸入品の特徴と具体例、流れについて解説します。

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中国OEMに向いている商品の特徴

すべての商品がOEMに向いているわけではありません。

たとえば、生産数が限られた一点モノであったり、極端に技術難度の高い分野であったりすると、OEMでの大量生産やコスト削減のメリットが活かしにくい場合があります。

ここでは、OEMとして成功しやすい商品の特徴を3つ挙げ、詳しく解説していきます。

 

 

詳しくみていきましょう。

 

安定した需要が見込める

OEMに向いている商品の大きなポイントのひとつとして、安定した需要を見込めることが挙げられます。

市場の変化が激しい業界でも、定番とされるジャンルの商品や、人々の生活の中で継続的に使われる製品は、需要が読みやすい特徴があります。

たとえば、日用品や食品のなかでも常備されるもの、衛生商品、定期的に買い替えが必要とされる消耗品などは、需要が大きく変動しにくいと考えられます。

OEMでは大量生産をおこなうケースが多いため、需要予測が立てやすい商品は在庫管理やコスト面のリスクが低く、メーカー・ブランド両者にとってメリットが大きいでしょう。

 

カスタマイズや付加価値をつけやすい

OEMでは、製品を完成品として提供するだけでなく、依頼先企業のブランドやコンセプトに合わせたカスタマイズをおこなうことも重要です。

そのため、もともとの商品にカスタマイズしやすい余地や、独自の付加価値をつけられる要素があるかどうかがポイントになります。

たとえば、汎用性の高い部品を用いた製品や、デザインやパッケージを変えやすい構造の商品は、ブランドイメージに合わせたカスタマイズをおこないやすいでしょう。

また、他社と差別化できるオプションを加えられる商品であれば、OEMの提案力が高まり、採用される可能性も高くなります。

 

生産コストや技術力が優れている

OEMビジネスでは、依頼先の企業が製造能力や技術力を自社でまかなえない場合に外部へ依頼するケースがほとんどです。

したがって、OEMをおこなうメーカー側の技術力や生産体制が整っていることはもちろん、生産コストの面でも競争力がある商品は魅力的です。

特に、製品の開発スピードや品質管理体制がしっかりしていることは信頼を得るうえで欠かせません。

さらに、数量の大小やカスタマイズの有無に関係なく、安定したコストパフォーマンスを保てる生産ラインを持っているOEMメーカーは、依頼先にとって頼れるパートナーとなりやすいです。

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中国OEMで作られている商品例

OEMの製造委託にあたり、デザインや仕様を細かく指定します。

小規模事業者であっても、自社のデザインや決まった仕様があれば、工場を持たずともOEMできます。

ここからは、OEM商品の8つの例を紹介します。

 

 

詳しくみていきましょう。

 

自動車

自動車業界ではOEMが盛んにおこなわれてきました。

たとえば、ダイハツが製造する「ブーン」は、トヨタで「パッソ」として販売されています。

スズキの「ワゴンR」のOEM車はマツダの「フレア」、スズキの「ランディ」のOEM車は日産の「セレナ」です。

このような車種をOEM車といいます。エンブレムや純正のアクセサリーが異なりますが、基本的なスペックは同じです。

 

アパレル

アパレル業界でもOEMは盛んで、海外に工場のあるOEMメーカーへ委託し、製品を作っているブランドが増加しています。

インド・ベトナム・バングラデシュなど現在は、さまざまな地域へ委託先が広がっています。

衣類に付いているタグを見ると「中国製」「ベトナム製」などの表示が多いことに気づくでしょう。

いまやOEMメーカーはアパレル業界にとって欠かせない存在となっています。

 

化粧品

化粧品業界にもOEMが導入されています。

化粧品メーカーであるポーラは、エクスプレステージという企業で化粧品・医薬部外品のOEM受託事業をおこなっています。

規模の大きな生産ラインを持たない会社でも、高い専門性を持つOEMメーカーに委託すれば、高品質な商品を製造することが可能です。

また通常、化粧品を製造するには化粧品製造業許可を受ける必要があります。

しかし、OEMメーカーに依頼すれば、自社が化粧品製造業許可を取得していなくてもオリジナルの化粧品を製造できるという利点があるのです。

 

スマホ・タブレット

スマートフォンやタブレットも、OEMにより多くの製品が製造されています。

これらは急激な普及に伴い、低コストで大量に製造する必要性が高まりましたが、その供給を支えているものがOEMです。

たとえば、AppleのiPhoneは世界的電子機器メーカーに製造を委託しています。

代表的な委託先は、台湾に本社のあるFoxconn(フォックスコン)社です。

このメーカーは中国国内の工場でOEM商品を製造しており、Apple以外の企業の委託も請け負っています。

 

電化製品

電化製品の分野でも、OEM生産は盛んにおこなわれています。

たとえば、ダイキンのガスヒートポンプエアコン室外機はアイシンのOEM生産で、amadamaの扇風機はツインバードのOEM生産です。

 

食品

食品業界では、スーパーやコンビニエンスストアなどでは、特に新しい商品を企画するときにOEMが行われています。

大手コンビニチェーンのおにぎりは、ほとんどOEMにより製造されています。

またスーパーで販売されているPB(プライベートブランド)製品も、多くはOEMで生産されます。

イオン系列のトップバリュやセブン&アイ・ホールディングスのセブンプレミアムも、OEM商品の一種です。

OEMメーカーの受託により製造された商品が全国で販売され、商品には製造者・販売者がそれぞれ表記されています。

 

衛生用品

泡ハンドソープや除菌剤など、衛生用品のOEMを請け負うメーカーも多くあります。

衛生用品は製造過程における衛生管理が重要です。

そのため、製造のノウハウを持つメーカーに委託することで、品質が高く安全な商品が製造できるのです。

厚生労働省から化粧品製造業及び医薬部外品製造業の認可を受けた工場を有するメーカーもあります。

そのようなメーカーでは、多様な商品の製造管理・加工を請け負い、小ロットの注文にも応えられる生産環境が整っています。

 

雑貨

OEMは低コストでさまざまな種類の商品を製造できます。

そのため、雑貨商品の製造にOEMが導入されるケースも増えています。

生産設備を持つOEMメーカーに委託し製造すれば、工場への初期投資や維持費が削減でき、雑貨の製造・販売に参入しやすくなるでしょう。

OEMメーカーごとに、布製品・プラスチック製品・金属製品など対応可能な分野は異なります。

OEMメーカーを選択するなら、自社のコンセプトとマッチするところを選びましょう。

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OEM輸入の流れ

最後に、OEM商品を開発するための基本的な流れについて解説します。

 

 

詳しくみていきましょう。

 

商品企画・打ち合わせ

最初のステップは、どのような商品をOEMで製造したいのかを明確にすることです。

企画段階では、商品コンセプトやターゲット市場、予算、製造ロット数などを検討します。

また、OEMメーカーと打ち合わせをおこない、製品仕様や納期などの詳細を決定します。

この段階で具体的なロゴやパッケージデザインのイメージも共有し、製造可能かどうか確認することが重要です。

しっかりとした打ち合わせを行うことで、後のトラブルを未然に防ぐことができます。

 

サンプル作成

打ち合わせで仕様が決まったら、次にサンプルの作成をおこないます。

サンプルは、実際の商品を製造する前に、仕上がり具合を確認するための重要なプロセスです。

たとえば、サンプルを手に取ってみて、素材感や機能性が想定通りであるかを確認し、必要に応じて修正を依頼します。

この時点でしっかりと確認しておかないと、量産後に大きな問題が発生する可能性があるため、慎重にチェックすることが求められます。

 

製品仕様の最終確認と契約

サンプルが完成し、修正が終わったら、製品仕様の最終確認をおこないます。

具体的には、製品のデザインやロゴの位置、パッケージング方法などの細部を確認し、OEMメーカーと契約を結びます。

この段階では、量産の開始日や納期、製造ロットの最終決定もおこなわれます。

契約内容をしっかりと確認し、万が一のトラブルに備えて、品質保証や納品遅延に関する条項も明記しておくことが重要です。

 

量産開始

契約が結ばれた後、いよいよ量産に入ります。

OEMメーカーは、サンプルで確認した仕様に基づいて商品を大量生産します。

製造過程では、定期的に進捗状況を確認し、必要に応じて追加の調整をおこないます。

特にはじめての取引では、製造中の不具合や納期の遅れが発生することがあるため、OEMメーカーとの連携を密にしておくことが大切です。

 

検品・納品

量産が完了すると、次に製品の検品をおこないます。

この段階では、商品が契約通りの品質で製造されているか、傷や不良品がないかを確認します。

検品が終わり、問題がなければOEMメーカーから納品され、製品は市場に投入されます。

納品後も、販売時にトラブルがないよう、顧客からのフィードバックをもとに製品の改善を続けることが大切です。

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まとめ

  • OEMは、コスト削減や生産効率の向上に寄与する効果的な手法です。
  • 商品の多品種少量生産が可能で、新商品の市場投入が迅速におこなえます。
  • パートナー選びは成功の鍵であり、信頼性や柔軟性、コミュニケーション能力が重要です。
  • サンプル作成や品質管理をしっかり行い、納期や品質に関するトラブルを回避しましょう。
  • 契約内容の確認や適切な管理が、OEM導入成功のために欠かせません。

ご質問、いつも歓迎です!本日もお読みいただき、ありがとうございました^^

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