こんにちは!
中国輸入代行「誠」のパンダの社長こと酒井(@makoto1688)です^^
このような疑問にお答えします。
▼簡易OEMに関するtweet▼
簡易OEM。最近は、無在庫販売をしている人からも、タグ付けに関する相談をいただくことが増えていますよ。少し前までは、アマゾンでのOEM販売や有在庫販売の人から相談を受けていましたけれど、最近は、無在庫での差別化ニーズが高まりつつあるように感じます
— パンダの社長(酒井隆太)@中国輸入代行「誠」 (@makoto1688) March 22, 2022
この記事は、長年、中国との貿易仲介業を営むパンダ社長が書いています。
それでは見ていきましょう。
(タップできる)もくじ
中国で、簡易OEMを依頼する手順
中国輸入の無在庫で、相談いただくOEMは簡易OEMです。
簡易OEMには、次のようなものがあります。
詳しくみていきましょう。
紙タグ、パッケージ袋
1つ目は、紙タグです。
紙タグは、アパレル製品を取扱うユーザー様からの依頼が多いです。
既製品に付いている紙タグには、中国語でブランド名やカラー、サイズ、素材、洗濯方法が書いている場合があります。
これらのすべてを日本語にする必要もありませんが、片面に自社ブランドのみを表記することが多いです。
提案です。紙タグに、QRコードを印字するのはいかがでしょうか。あなたのブランドのホームページや販売ページにリンクすることで、紙タグを通じ、再購入のきっかけを作ることができます!
紙タグ作成に必要な情報
紙タグは、次の情報を代行業者へ共有することで作成することができます。
仕様書へ、写真や文字をいれてまとめて提示すると円滑に進むでしょう。
ブランド名 | ブランド名以外の部分(あれば) | |
フォント-字体 | 字体を指定する | 字体を指定する |
フォント-サイズ | サイズを指定する | サイズを指定する |
ロゴデザイン | (あれば)aiファイルで別途提出する | - |
カラー | 次の色見本からカラー番号を指定する ・DIC(ディック)カラーガイド ・PANTON(パントン) | カラー番号を指定する |
レイアウト、デザイン | 紙タグに印刷したい各パーツのデザインやレイアウトを指定する ・文字の配置場所 ・ロゴの配置場所 | |
紙タグのサイズ | 紙タグのサイズを指定する | - |
紙タグやパッケージ袋の厚み | - | 素材の厚みを指定する |
QRコード | - | 必要に応じ、aiまたjpegで用意する |
紙タグのデザインを印刷工場へ共有するときのデータの拡張子は、ファイル形式「ai」です。
「ai」ファイルは、photoshopに対応した拡張子で、少し勉強が必要です。
もし、photshopの操作がわからない場合は、手書きやエクセルで作成し、クラウドワークスやランサーズで仕事依頼をしてくださいね。
ブランド首タグ
2つ目は、ブランド首タグです。
ブランドイメージ向上のために、「首タグ」も付け替える人もいます。
簡易OEMとして、はじめは、「紙タグ交換+首タグ取外し」からはじめて、次のステップとして「紙タグ交換+首タグ交換」へ進む人がも多いです。
「紙タグ」は切ってしまえばそれで終わりですが、「ブランド首タグ」は着用している間、ずっと残りますから、いつも手元で「ブランド首タグが自店を営業」してくれるといった状態を作り出すことができます。
ブランド首タグ作成に必要な情報
ブランド首タグは、織りネームとも呼ばれます。
織りネームは、次の情報を代行業者へ共有することで作成することができます。
紙タグ同様に、仕様書へ写真や文字をいれてまとめて提示すると円滑に進むでしょう。
ブランド名 | ブランド名以外の部分(あれば) | |
素材 | 素材を指定する (概ね、下地は布生地、糸はお任せが多い) | - |
カラー | 糸やロゴのカラーを指定する | 糸やロゴのカラーを指定する |
その他 | 縫付方法を指定する (概ね、左右のみが多い) | - |
「ブランド首タグ」作成の工程は「紙タグ」作成の工程に、上記の過程を加えてくださいね。難しい場合は、サンプルを郵送する方法もありますよ。
洗濯ラベル
3つ目は、洗濯ラベルです。
当社の無在庫ユーザーの方から一番問い合わせをいただくのが、洗濯ラベルです。
無在庫という性質上、同一商品の注文点数は、概ね一度に1点です。
しかし、工場の最低ロットは100~1,000枚のため、代行で対応するのはなかなか難しいのです。
それでいて、家庭用品品質表示法では、アパレル製品を販売するには日本語での品質ラベルおよび洗濯ラベルの表示が義務付けられています。
簡易OEMの相場感
紙タグの相場は、1枚0.2元(約4円)前後です。
ブランド首タグの相場は、1枚1元(約20円)前後です。
制作経験がない場合でも、当社お任せであれば次のような条件で作成できますし、詳細指定いただければ、要相談にてサポートさせていただいています。
- 厚み(両手で少し力を入れてぐにゃぐにゃならない程度)
- 上質紙(印刷がきれい)
- サイズ(約4cm×7cm)
- カラー(1カラー)
- 片面
- 厚み(ペラペラ)
- 材質(サテン生地に印字)
- サイズ(約1cm×4cm)
- カラー(1or2カラー)
- 片面
紙タグやブランド首タグをはじめて作成される方は、サイズや材質などのイメージが沸きにくいかもしれません。
イメージに近いタグを、サンプルとして代行業者へ送り、工場で確認してもらうのがイメージに近付きます。
紙タグの最低ロットは1,000枚~です。季節により(繁忙期なのか閑散期なのか)、単価は若干変動しますよ。
簡易OEMでも偽造品には注意する
「無在庫だからひとまず何でも出品!」「無在庫だから数打てば当たる!」の考えで、何でも出品していると、後々痛い思いをします。
中国国内で流通している製品を取り扱うときには、タグ付け替えに関わらず、当該製品が知的財産権を侵害していないかどうかを確認するようにしてくださいね。
ちなみに、中国国内で流通している製品に偽造品が多いというのはひと昔前の話です。
偽造品が撲滅されたわけではありませんが、国を挙げての対策により、昔に比べ減少傾向にはあります。
しかし、14億人を統制するのはなかなか難しいようで、たとえば、深圳の電気街を除くと現在でも偽造品と思われる製品が路上に並んでいる光景も見かけます。
わたしは、中国の商品で、権利侵害を受け裁判で負けたことはありませんが、タイ輸入で取り扱っていたブランドバックで、エルメスの模造品としてアマゾン社を通じ、日本でエルメスの権利を管理している会社から指摘を受けた経験がありますよ。
エルメスのロゴは入っていませんでしたが、形の権利(=意匠権)をエルメス社が取得していたことが原因です。
補足:日本でもできる簡易OEM
紙タグ作成やパッケージ袋作成がはじめての人は、日本の印刷会社に相談することをオススメします!
たとえば、「上質紙55kg」や「コート紙110kg」と聞いてピンと来ない人は、ひとまず簡単な印刷の知識を学ぶために、日本の印刷会社へ相談して学ぶのもよいと思います。
印刷会社を検索するときのキーワードは、「(地元の市町村名)、印刷」でヒットします。
もちろん、中国の我々のような代行へ作成依頼いただくこともできます。
日本で作成すると、印刷会社から貴店までの国内送料や日本から中国までの国際送料もかかりますから、コスト面では代行業者へ依頼した方が抑えられるメリットがあります。
また、いくら日本語ができる中国人担当者であっても、専門性において会話が成立しないこともあります。
まずは日本の印刷会社で相談・作成なさってみてもよいでしょう。
わたしは、日本で新卒で就職した会社で、経営計画などの資料を印刷会社へ依頼していた経験があったので、OEMするときも支障なく話を進めることができましたよ。
まとめ
- 簡易OEMを希望する人が増えている。
- 簡易OEMには、紙タグ、パッケージ袋、ブランド首タグ、洗濯ラベルなどがある。
- 簡易OEMを依頼する方法は、フォントの字体やサイズ、デザインなどをaiデータで作成し、代行へシェアする。
- 自分がイメージしたものを作るコツは、誰がみても明白な仕様書を作る。
- 紙タグは1枚約4円、ブランド組タグは1枚約20円で作成できる。
- 簡易OEMするにも、権利の確認(=物販の基礎)は必要。
ご質問、いつも歓迎です!
本日もお読みいただき、ありがとうございました^^