
こんにちは!
中国輸入代行「誠」のパンダの社長こと酒井(@makoto1688)です^^
今回は、こちらのご質問にお答えします。
▼中国OEMに関するtweet▼
商品ページ内の評価ではわかりづらいこと。①におい・ベタつき、②質感、③機能性・動作性。クレームリスクを軽減したいなら、実際に購入してみて自身の目で確認するのがベストです。特に、安価なアパレルは異臭がするものもあります。サンプル大事
— パンダの社長(酒井隆太)@中国輸入代行-誠 (@makoto1688) May 31, 2025
商品ページ内の評価ではわかりづらいこと。①におい・ベタつき、②質感、③機能性・動作性。クレームリスクを軽減したいなら、実際に購入してみて自身の目で確認するのがベストです。特に、安価なアパレルは異臭がするものもあります。サンプル大事。
この記事は、長年、中国輸入代行を営むパンダの社長が書いています。
それでは、見ていきましょう。
(タップできる)もくじ
おさらい:中国OEMの流れ
中国OEMは、自社ブランドの商品をつくるために欠かせない手法です。
はじめに、はじめてOEMに挑戦する方のために、全体の流れをおさらいします。
詳しくみていきましょう。
商品企画と仕様書の作成
はじめに、どんな商品を作りたいのかを明確にします。
ターゲット、価格帯、機能、デザインなどを具体的に決めましょう。
企画内容をまとめた仕様書を作成し、製造業者に伝えます。
図面やサイズ、素材、カラーなども記載するとスムーズです。
この段階が甘いと、後の工程でトラブルが起きやすくなります。
工場の選定とサンプル依頼
仕様に合う工場を探して、複数の候補を比較検討します。
Alibabaや1688.comなどを活用すると多くの工場を見つけられます。
気になる工場があれば、サンプル製作を依頼しましょう。
実物で品質を確認し、自社の要求に合っているかチェックします。
納期や対応力も評価ポイントです。
見積もり・契約交渉
サンプルが問題なければ、ロット数や価格、納期について交渉します。
MOQ(最小発注数)や単価の調整は、しっかり確認しておきましょう。
支払い方法(T/TやAlibaba Trade Assuranceなど)もこの時点で決定します。
契約書(PO)を交わすことで、トラブル防止にもなります。
契約時にロゴ印刷やパッケージ対応の有無も確認します。
生産・品質管理
契約後、量産がスタートします。
途中で仕様変更をしないよう注意が必要です。
品質チェックは自社か第三者検品会社に依頼しましょう。
検品基準を事前に共有することが重要です。
納期遅延や不良率にも目を光らせておくと安心です。
輸出手配と日本での販売準備
生産が終わったら、中国からの輸出手配をおこないます。
代行業者やフォワーダーを利用するとスムーズです。
輸入通関や関税手続きも含めて手配が必要です。
到着後は検品・ラベル貼付・FBA納品など販売準備を進めます。
ECサイトやSNSを活用したプロモーションも準備しましょう。
中国OEMでサンプルを取得すべき理由
ここでは、サンプルを取得すべき理由を解説します。
詳しくみていきましょう。
品質を確認するため
中国から輸入するOEM商品は、画像だけでは品質が判断できないことがよくあります。
特に初心者の方は「絵柄は同じなのに届いたら全く別物だった」なんて失敗を防ぎたいですよね。
「100個発注したらほとんど不良品だった」という事態を避けるため、サンプルで品質を事前チェックすることが大事です。
また、中国製品には工場による品質のばらつきもあるので、複数のサンプルを比較すると一層安心できます。
サンプルで問題点を洗い出しておけば、大量発注したあとで苦情が殺到…なんてリスクも回避できるはずです。
仕様の実現性を確認するため
「こんな機能を加えたい」「素材をワンランク上げたい」など、自分だけの仕様変更を工場に依頼したい場合、サンプルは大きな味方になります。
中国OEMでは既存の商品を仕入れてラベルやパッケージを付けて売るケースが多いですが、素材を少し改良したいときは、工場側に実現可能か必ず確認すべきです。
たとえば、プラスチック製から耐久性の高い素材に変更したい時、口頭だけで伝えるよりサンプルを示して打ち合わせしたほうが確実です。
サンプルがあれば「この程度までなら工場で対応可能」と具体的な回答をもらいやすく、仕様変更の可否やコスト感のすり合わせもスムーズになります。
結果として、自分の思い描く製品が本当に作れるかどうかがはっきりするわけです。
実物のサイズ・カラーを確認するため
注文前にサンプルで実物をチェックしておけば、商品の大きさやカラー、梱包の細かい仕様も見逃しません。
たとえばサイトの画像ではわからない微妙な色味の違いや質感の違いは手に取らないと気付きにくいものです。
さらに、梱包サイズが数センチでも変われば送料に大きく影響します。
サンプルで箱の大きさやパッケージ方法を確かめておけば、予期せぬ送料増加を防げるうえ、梱包デザインの改善点にも気づくでしょう。
競合商品を研究して改良点を見つけるため
すでに販売されている競合商品をサンプルとして取り寄せれば、自社商品開発のヒントになります。
Amazonなどでライバルセラーの商品を実際に購入し、実物を手に取って不満点を研究することも手です。
たとえば競合商品の持ち手が弱いと感じたら、自分の商品ではそこを強化できないか検討できます。
サンプル分析を通じて「ここを改良すればもっと良くなる!」という独自の改善ポイントが見つかれば、その知見をOEM設計に反映できます。
こうして競合よりワンランク上の付加価値を加えれば、差別化にもつながります。
リスク・コストを把握するため
サンプル発注は不明瞭なリスクやコストを事前に把握するチャンスでもあります。
たとえば、Alibaba上では最小ロット1個となっていても、OEM専用に「最低100個発注」という工場独自の条件があるかもしれません。
サンプル段階で工場とやり取りをしておけば、思わぬ高額ロットや価格変更による資金繰りの難しさを防げます。
また、掲載価格と実際の見積が違うケースもあり、サンプル注文であらかじめ確認すれば追加コストにも慌てなくて済みます。
こうして発注前に不安材料を潰しておけば、資金面でも安心してOEMビジネスに挑めます。
中国OEMでサンプルを取得する方法
中国OEMをはじめておこなうとき、「どうやってサンプルを手に入れるの?」と不安に思う方も多いはず。
基本の流れはとてもシンプルで、まずAlibabaや1688などで気になる工場を見つけたら、チャットやメールで「サンプル希望」と連絡しましょう。
その際、自分の希望(色・サイズ・ロゴの有無など)をしっかり伝えることが大切です。
送料は自己負担になることが多いですが、有料サンプルでもその後のリスクを減らせると考えれば安いもの。
信頼できそうな工場であれば、複数社に依頼して比較してみるのもおすすめです。
中国OEMでサンプルを取得したあとにチェックすること
サンプルが届いたら、次に大切なのは「何をどうチェックするか」。
ただ眺めるだけではもったいなく、確認すべきポイントを明確にしておかないと後悔することもあります。
ここでは、OEM初心者でも安心して進められるよう、チェックしておくべき項目を8つにまとめました。
詳しくみていきましょう。
外観にキズや汚れがないか
まずは見た目からしっかり確認しましょう。
傷、汚れ、へこみなどがないか、目視でチェックします。
とくに塗装や印刷部分はムラが出やすいので注意が必要です。
写真で見ると気にならなかった部分も、実物では意外と目立つことがあります。
パッケージや付属品も含めて「第一印象が良いか」を意識して確認しましょう。
素材や質感がイメージ通りか
画面越しではわからない、素材の手触りや厚みも重要な判断材料です。
想像よりペラペラだった、重すぎた、といったズレがないか確かめてください。
衣類や雑貨なら、肌ざわり・伸縮性・透け感なども確認ポイントです。
理想と違った場合は、「もっと厚みのある素材に変えられるか?」と工場に相談してみましょう。
この段階で修正できれば、本番での失敗リスクも減らせます。
ロゴや印刷の仕上がり
OEMではロゴ印刷の仕上がりがブランディングに直結します。
位置がズレていないか、にじんでいないかを細かくチェックしましょう。
たとえば印刷が薄すぎると、洗濯や摩擦で簡単に消えてしまうことも。
また、思っていたフォントや色味と違う場合は、デザインデータの再確認が必要です。
ロゴの耐久性テスト(こすってみる、水に濡らすなど)をしておくのもおすすめです。
サイズや寸法が正確か
図面や仕様書で指定したサイズと、実物が一致しているかを測定しましょう。
たとえば3cmの誤差があるだけでも、パッケージや収納ケースに入らなくなる可能性があります。
特にアパレルやパーツ系商品では、数ミリのズレが致命的になることも。
ノギスや定規で細かく測り、チェックリストに沿って確認すると正確です。
誤差があった場合は、誤差範囲の許容値も明確にしておくと工場との交渉がしやすくなります。
機能や動作が正常か
商品に何らかの機能がある場合(例:開閉、点灯、音、伸縮など)、必ず動作確認をしましょう。
「一度しか動かない」「開けづらい」といったトラブルはこの時点で発見できます。
想定通りに使えるか、自分で実際に使ってみて判断しましょう。
レビューを参考にするだけでなく、自分で体感することが大切です。
複雑な構造の商品は、動画で記録しておくと工場との共有にも便利です。
梱包状態や付属品の有無
サンプルには、実際の納品時に近い形で梱包されていることがあります。
段ボールや袋の強度・見栄え・サイズなどを確認しましょう。
また、説明書や保証書、付属パーツがすべて揃っているかも要チェックです。
商品本体が良くても、梱包や付属品の不備でクレームが来るケースは少なくありません。
実際の出荷をイメージしながら、細部まで丁寧に見てみてください。
においやベタつきがないか
素材によっては独特のにおいやベタつきがある場合があります。
とくにビニール製品やPUレザー、ゴム系素材は要注意です。
一度開封して、実際に嗅いだり触ったりして確認しましょう。
日本の消費者はにおいに敏感なので、少しでも気になる場合は改善を依頼すべきです。
工場に相談すれば「脱臭処理を追加する」「コーティングを変更する」といった対応も可能です。
全体のコストに見合っているか
最後に、「この品質でこの価格なら納得できるか?」を冷静に判断しましょう。
見た目や機能がよくても、コストが合わなければ販売が難しくなります。
利益が残るかどうかは、販売価格・輸入費用・FBA手数料などを含めて計算する必要があります。
必要なら別工場にもサンプルを依頼して、比較してみるのもおすすめです。
「いい商品=売れる商品」ではなく、「価格と品質のバランスが取れているか」が最終判断のカギです。
サンプルを取得しなかったときのリスク
ここでは、特にOEM初心者がサンプルを取得しないときに陥りがちな問題を5つの観点で紹介します。
詳しくみていきましょう。
予想外の品質トラブル
サンプルなしで製造してしまうと、思わぬ品質問題が後から発覚します。
たとえば、素材の色や質感が思っていたものと違っていても検証できません。
予想していなかった不良品が混じっていることに気づかず、大量に抱え込むリスクもあります。
最悪の場合、品質不良でお客様からのクレームや返品が増えてしまい、信頼を落としかねません。
経験が浅いOEMでもサンプルで確認しておけば、こうしたトラブルは未然に防げますよ。
設計や仕様のズレ
設計や仕様が思い通りかどうかが分からない状態で発注すると、完成品にズレが生じることがあります。
たとえば、図面で指定したサイズや形状が実際とは違っていても気づかず、包装や部品の組み立てがうまくいかないケースもあります。
見た目や寸法の細かい違いは写真だけでは判断しにくいため、サンプルで確認しておかないとミスが蔓延します。
結果として、再生産や修正で余計な手間と時間がかかるリスクが増大します。
はじめてのOEM取引でも、まずはサンプルで設計ミスがないかチェックしておけば安心できますよね。
コスト・納期の膨張
サンプルを飛ばして一気に大量発注すると、あとで余計なコストがかかる危険があります。
納期も伸びる可能性があり、期待通りの時期に商品を受け取れないかもしれませんね。
たとえば、品質や仕様に問題が見つかって再度生産すると、追加の費用や輸送費が必要になります。
急ぎの案件ほどサンプル確認をしないと、修正に慌ててしまい予算オーバーになりがちです。
最初にサンプルで試せば、こうした無駄な出費や納期遅延を避けられますよ。
法規制・安全基準の不適合
海外製品や新素材を使うとき、サンプルで成分や安全性を確認しないと法規制に引っかかる可能性があります。
たとえば、化粧品で成分チェックをしなかったせいで、日本の規制に違反してしまうケースもあります。
小さいパーツがあるおもちゃや電化製品では、試験していない部品の安全基準が満たされない危険もあります。
違反が見つかると、製品回収や罰金のリスクもあり、ブランドの信用失墜に繋がります。
事前にサンプルで検証すれば、こうした法的トラブルを未然に防げますよ。
ブランドイメージと信用の低下
サンプルを見ずに進めると、予期せぬ問題でお客様の信頼を失うリスクがあります。
品質や使い勝手に不満が出れば、SNSで悪い評判が広まってブランドイメージが傷つきます。
返品・交換対応に追われることで、スタッフの負担も増加し、小規模な事業ならなおさらダメージが大きいです。
一度落ちた信頼は取り戻しに時間がかかり、せっかく育てた顧客基盤にも悪影響が出る可能性があります。
サンプルで事前確認していれば、このような最悪の事態を防ぎやすくなりますよ。
サンプルを取り寄せる際の注意点
中国OEMでサンプルを取り寄せる際は、単に「送ってもらえばOK」ではありません。
見落としがちなポイントを知っておくだけで、後のトラブルを防ぐことができます。
最後に、OEM初心者が気をつけておきたい注意点を4つにまとめました。
詳しくみていきましょう。
仕様を細かく伝えることが大切
サンプル依頼の際は、「なんとなくこんな感じ」で伝えるのはNGです。
たとえば、色、サイズ、ロゴの位置、素材などをしっかり指定しましょう。
中国工場は日本のような“察する文化”ではなく、明確な指示が求められます。
仕様が曖昧だと、自分のイメージとまったく違うものが届くことも。
できれば画像や図面を使って、視覚的に伝えるのがおすすめです。
有料でもケチらず依頼する
多くの工場はサンプルを有料で提供していますが、ここを惜しむと後悔することも。
たとえば「送料込みで3,000円」と言われても、実物確認の価値は十分あります。
無料で送ってくれる業者もありますが、品質が安定しないケースもあるため注意が必要です。
有料サンプルを出す工場のほうが、品質管理がしっかりしている傾向があります。
あとから大量の不良品を抱えるより、先に少額のリスクを取る方が安全です。
納期はゆとりをもって確認
サンプルだからといって、すぐ届くとは限りません。
とくに繁忙期や春節(旧正月)の前後は、発送が遅れがちです。
「1週間くらいで届くだろう」と思っていたら、2〜3週間かかることも普通にあります。
販売スケジュールがある場合は、サンプル取得の時点で納期を逆算しておきましょう。
できれば最初のやり取りで「いつ発送可能か」を確認しておくのがベストです。
サンプルと量産品の差を前提に見る
サンプルは「一番いい状態」で作られていることが多く、量産品とは若干異なる可能性があります。
とくに塗装のムラや縫製の精度など、微細な部分が量産時にブレやすいです。
工場によっては「サンプル用のライン」と「量産ライン」が別なこともあります。
そのため、サンプルが完璧でも「本番では若干落ちるかも」と考えておくと良いでしょう。
気になる場合は「量産時の品質基準」も確認しておくと安心です。
まとめ
- OEM初心者にとって、サンプルの取得はコストではなく“保険”のようなものです。
- 実物を見て、触って、細かく確認することで、後のトラブルを大きく減らせます。
- 多少の手間や費用がかかっても、それ以上の価値がある判断材料になるはずです。
- この記事で紹介したチェックポイントや注意点を活用しながら、安心してOEM商品づくりを進めていきましょう。
- 不安がある場合は、信頼できる代行業者と連携するのも有効な選択肢です。