中国輸入で原価計算・利益計算する方法!仕入れ=原価ではない?

こんにちは!

中国輸入代行-誠のパンダの社長こと酒井(@makoto1688)です^^

 

子パンダ
中国輸入をはじめてから数ヵ月が経ちましたが思うように利益が出ていません。そもそも、仕入れるときの数値基準が決まっていなくても、だいたいの感で仕入れています。仕入れの精度を上げたいです。どうすればよいかアドバイスいただけませんか。

 

今回は、こちらのご質問にお答えします。

 

原価計算に関するtweet

この記事は、長年、中国輸入での物販ビジネスを営むパンダの社長が書いています。

パンダの社長
売上から仕入れを引いたら利益ではないですよ!

 

それでは見ていきましょう。

 

中国輸入で原価となる得るもの

中国輸入ビジネスをはじめるにあたって、商品原価を把握することは非常に重要です。

原価の内訳を理解することで、コスト管理がしやすくなり、利益を出しやすくなります。

はじめに、中国輸入ビジネスにおける主要な原価の種類を解説します。

 

 

詳しくみていきましょう。

 

①商品本体代

商品本体代は、仕入れた商品の価格そのものです。

製造元や販売先によって異なるため、仕入れ時に価格をしっかり確認しておく必要があります。

商品の品質や数量により、単価が変動することがあります。

 

②中国国内での送料

中国国内での商品配送費用です。

商品が工場や倉庫から発送される際にかかる送料を指します。

仕入れ先によって送料が異なるため、事前に確認することが大切です。

タオバオから仕入れた場合は、中国国内での送料はほとんど無理ですよ!

 

③買付手数料

商品の購入代行を依頼する際に発生する手数料です。

代行業者に支払う費用で、業者のサービス内容や取引条件によって金額が変わります。

自分で購入する場合は不要ですが、業者を使う場合には計算に入れる必要があります。

代行業者を介さない場合は、③④⑤はかからないですよ!

 

④検品費用

商品が届いた後、品質を確認するための費用です。

商品の不良品を避けるために、検品を行うことは非常に重要です。

検品は一つ一つおこなう場合もあれば、まとめて行う場合もあり、費用が異なります。

 

⑤オプション費用

商品に付属するオプションや追加サービスにかかる費用です。

たとえば、商品のパッケージングやカスタマイズ費用、セット組などが含まれます。

これらは商品代には含まれませんが、会計上は売上原価になります。

 

⑥国際送料(エア便、船便)

中国から日本への輸送にかかる費用です。

航空便(エア便)と船便(船便)で費用が異なり、配送の速さにも違いがあります。

急ぎの場合はエア便を選択し、費用を抑えたい場合は船便を選ぶことができます。

 

⑦輸入関税および消費税、通関手数料

日本に輸入する際にかかる税金や手数料です。

関税は商品によって異なり、消費税も考慮しなければなりません。

通関手数料は通関業者に支払う手数料で、商品の輸入に必要な手続きを代行してもらいます。

 

⑧その他

上記以外にも発生する可能性のある費用です。

たとえば、返品費用や配送ミスに対する補償費用などです。

これらの費用は予期しない場合が多いため、余裕を持って予算を設定しておくことが大切です。

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中国輸入で原価を抑え利益を出すためには?

原価を抑えられば利益が増えます。

ここでは、中国輸入で原価を抑えられる商品がどのようなものなのかについて解説します。

「利益=売上-売上原価」ですよ!

 

 

詳しくみていきましょう。

 

軽くて小さい商品

軽量でコンパクトな商品は、輸送費や保管費用を大幅に削減できるため、全体の原価に与える影響が少なくなります。

たとえば、アクセサリーやスマホ関連の小物は、梱包が容易で一度に多くの商品をまとめて発送でき、物流の効率を向上させる特徴があります。

また、小さい商品は在庫管理がしやすく、倉庫スペースの節約にも直接つながるため、経費全体のコントロールがしやすくなります。

商品の取り扱いが比較的シンプルで、破損リスクも低いため、返品や再配送に伴う追加コストも抑えられる利点があります。

 

中国国内送料が無料の商品

中国国内での送料無料の商品は、仕入れ時点での輸送コストを大幅に下げられるため、全体の原価低減に直結します。

業者との交渉次第で、まとめ買いによる送料無料の条件を引き出すことができ、これがさらにコストメリットを高める効果につながります。

送料が発生しない条件は、最終的な仕入れ価格の低減だけでなく、販売時に競争力のある価格設定を実現する上でも有効です。

なお、タオバオはほぼ中国国内の送料は無料です。

アリババ1688は、原則、ロット販売のため、送料がかかることが多いですが交渉次第です。

 

検品が不要な商品

中国の商品は不具合品も多く、開けてみたら壊れていたということは比較的よくあることです。

そのため、代行業者へ検品オプションを依頼することで不具合リスクを回避します。

しかし、すべての商品に検品オプションを付けていると原価が上がります。

そこで、次のような商品は検品オプションを外すことで原価を下げ、結果、利益が出しやすくなります。

  • 総合評価が4.8以上の商品は、検品オプションを付けない
  • 検品なしで何点か購入してみて、不具合がなければ検品オプションは付けない

多くの代行業者が簡易検品(サイズ、色、数量)なら無料で提供していますよ!

 

関税がかからない商品

関税がかからない商品を選ぶことは、輸入時に発生する追加コストを避ける上で非常に有効です。

関税の対象となる品目やその税率を事前に調べ、免税や低税率の対象となる商品を狙うことで、最終的な仕入れ価格を抑える工夫が求められます。

具体的には、書籍、電気機器、楽器、自動車パーツなど特定のカテゴリに該当する商品であれば、免税になります。

また、一度に輸送する荷物のトータルの商品代金が16,666円以下であれば、免税になります。

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実際に、売上原価を計算してみよう!

以下、上記項目をもとに、売上原価の計算をしてみます。

たとえば、1点50円の衣料品を100点仕入れて、300円で販売し30個売れたとします。

便宜上、月額利用料と中国国内送料は無料としましょう。

国際送料は8000円、代行手数料は500円、検品代は500円、関税と消費税は合わせて1000円だったとします。

 

 

詳しくみていきましょう。

 

間違った売上原価の例

商品代は5000円(=50円×100点)だから、あとは他の手数料を足し算すればよい!

だから、15000円!(=5000円+8000円+500円+500円+1000円)

というのは、よくある売上原価の誤った計算です。

なぜなら、売上原価とは、売れた商品に対して生じた費用だからです。(2回目)

 

上記の15000円は、正確にいうと仕入れ金額です。

売上原価と仕入れ金額は違います。

売上から仕入れを引いたら利益というのも厳密には間違いです。

売上9000円(=300円×30点)に対し、仕入れは15000円生じています。

 

なので、6000円の赤字(=9000円-15000円)とはならないのですね。

あくまで、現金(キャッシュ)が6000円ショートしている状況であり、粗利が赤字というわけではありません。

キャッシュフローと損益計算を混同している方、結構いますし、以前のわたしもそうでした。

 

正しい売上原価の計算

仕入れ金額は15000円ですから、1個あたりの原価は150円(=15000円÷100個)になります。

今回は30個売れたので、売上は9000円で、売上原価は4500円になります。

つまり、粗利は4500円(=9000円-4500円)です。

中国輸入のように商品代の他にも手数料が複数ある場合は、1点あたりの原価(=仕入価格)を計算しておくとよいですよ!

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売上原価のよくある誤った計算(仕入れとは違う!)

「仕入れコスト=売上原価」ではありません。

売上原価とは、商品やサービスの販売までに要した費用のことです。

売上に対して生じた費用を売上原価と呼びます。

 

ここで注意すべきことは、「売上に対して」ということです。

たとえば、1個30円のリンゴを10個仕入れて、100円で販売し3個売れたとします。

売上原価は、300円ではありません!

これがポイントです。

正解は、売上原価は90円です。

 

なぜなら、売上原価とは、売れた商品に対して生じた費用だからです。

リンゴを1個30円で仕入れて3個売れたので、「売上に対して」かかった費用は90円になります。

つまり、粗利は、210円です。

  • 売上:300円(=100円×3個)
  • 売上原価:90円(=30円×3個)
  • 粗利=売上-売上原価=210円(=300円-90円)

 

原価計算・利益計算をおこなうときのポイント

原価計算の方法に続き、計算する際のポイントを解説します。

手作業で一つずつ原価を計算すると、手間がかかるうえに計算ミスを招きます。

そこで、目標原価率からの逆算と、データシートの活用がおすすめします。

 

 

詳しくみていきましょう。

 

目標となる原価率から逆算する

目標原価率から逆算すると、適正な原価の算出が可能です。

原価率とは、売上高に対する売上原価の割合を指します。

たとえば、10,000円の売上を達成するまでに4,000円の売上原価を要した場合、原価率は40%です。

中国輸入が初心者であれば、目安として20%以上の原価率を目標にしてください。

現状の原価率と発生原価を踏まえ、不要な費用を削減できれば目標の原価率に近づきます。

売上原価率20%以上の理由は、個人であれば所得税、法人であれば法人税が最終的に引かれるためです。

 

原価計算にはExcelやスプレッドシートを活用する

また、Excelやスプレッドシートを活用した原価計算が効率的です。

毎回同じ計算式を利用する原価計算では、数式の機能が活用できます。

特定の教材やツールを購入する必要はなく、Excelで表を自作すれば充分に実用できます。

あるいは、「Excel 原価計算」で検索すると無料のテンプレートを入手可能です。

ダウンロードした表を実務の都合にあわせて作り直すと便利です。

輸入ビジネスをやるなら表計算ソフトは必須ですよ!

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まとめ

  • 売上原価とは売れた商品に対して生じた費用。
  • 関税や代行手数料、送料などのコストを考慮した原価計算が必要。
  • 粗利は売上から売上原価を差し引いたもの。
  • 原価計算を徹底することで、利益確保やキャッシュフローの改善が可能。

ご質問、いつも歓迎です!本日もお読みいただき、ありがとうございました^^

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