
こんにちは!
中国輸入代行「誠」のパンダの社長こと酒井(@makoto1688)です^^
今回は、こちらのご質問にお答えします。
▼アリババに関するtweet▼
「ギフト」や「サンプル」と書けば免税になると考えている方がたまにいますが、これ、間違いですよ。なぜなら、関税は、商品の品目と課税価格によって税率が決まっているためです。無料サンプルであったとしても、その商品もしくは同等品の価格をもとに関税が決まるのですね。不服申し立てもok
— パンダの社長(酒井隆太)@中国輸入代行-誠 (@makoto1688) January 12, 2025
「ギフト」や「サンプル」と書けば免税になると考えている方がたまにいますが、これ、間違いですよ。なぜなら、関税は、商品の品目と課税価格によって税率が決まっているためです。無料サンプルであったとしても、その商品もしくは同等品の価格をもとに関税が決まるのですね。不服申し立てもok。
この記事は、長年、アリババ輸入代行を営むパンダの社長が書いています。
それでは、見ていきましょう。
(タップできる)もくじ
アリババ輸入でかかる関税の基礎知識
アリババから商品を輸入する際、関税が発生する可能性があります。
関税とは、海外からの輸入品に対して課される税金のことで、日本では税関が輸入品の価値や種類に基づいて計算します。
関税が適用されるかどうかは、商品価格(CIF価格:商品代金+送料+保険料)や商品の種類によって異なります。
通常、CIF価格が16,666円を超える場合、課税対象となります。
逆にいうと、CIF価格が16,666円未満であれば、ほぼ免税になります。
たとえば、アパレル商品、電子機器、食品など、商品ごとに税率が異なり、税率は10%前後から高い場合は30%以上になることもあります。
また、関税だけでなく、消費税(現在は10%)も課される点に注意が必要です。
関税の支払いは、基本的に輸入者である購入者が負担します。
商品が日本に到着した後、配送業者が税関での通関手続きをおこない、その際に関税と消費税が請求されます。
支払い方法は、配達時に現金で支払う場合や、クレジットカードでの決済が可能な場合もあります。
関税がかからないケース
中国から商品を輸入するとき、関税がかかる場合とかからない場合があります。
ここでは、関税がかからない代表的なケースを紹介します。
中国輸入がはじめての方は、これらのケースを理解し、関税のかからない範囲でお得に仕入れる方法を考えましょう。
詳しくみていきましょう。
① 個人輸入で免税範囲内の場合
個人が自分で使用する目的で輸入する場合、1回の輸送金額が16,666円以下(商品代金+送料+保険料の合計)であれば関税はかかりません。
ただし、酒類やたばこ、一部の特定品目は別の税率が適用されるため注意が必要です。
② 無税の品目を輸入する場合
関税がもともとかからない商品もあります。例えば、書籍や雑誌は基本的に無税です。
また、パソコンや一部の電子機器も関税がかからないことが多いです。
③ 簡易税率が適用される場合
個人輸入では、一定の条件を満たすと簡易税率が適用され、税額が抑えられることがあります。
これにより、実質的に関税がかからない場合もあります。
④ 関税が免除されるキャンペーンや制度を利用する場合
一部の貿易協定や期間限定の免税キャンペーンなどを活用すると、関税がかからないことがあります。
たとえば、「特定国からの輸入は関税免除」といった優遇措置が適用されることもあります。
⑤ 国際郵便(EMSなど)で低額商品の場合
国際郵便で送られる商品は、低額であれば免税扱いになることが多いです。
ただし、輸送方法や税関の判断によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
関税は誰が負担する?
アリババを利用して商品を輸入する際、関税は必ず発生するわけではありませんが、一定の条件を満たす場合には支払いが必要になります。
ここで重要なのが、「関税は誰が負担するのか?」という点です。この負担者の違いは、取引の条件や利用する配送業者によって変わります。
ここでは、関税の負担者について詳しく解説し、輸入時のトラブルを避けるためのポイントをお伝えします。
参照:越境ECにおける関税の負担はどうなる? 国ごとの制度も解説
詳しくみていきましょう。
関税を負担するのは基本的に購入者
アリババから商品を輸入する場合、関税は基本的に購入者が負担します。
日本に商品が届いた際、税関で関税や消費税が課される場合があります。
この際、購入者が配送業者に対して関税と消費税を支払う仕組みです。
たとえば、FedExやDHLといった国際配送業者を利用した場合、これらの業者が税関で通関手続きを代行し、商品を届ける際に関税額を請求します。
このとき、購入者は商品受け取り時に支払うことが一般的です。
具体的には、現金、クレジットカード、または業者によっては銀行振込などの方法で支払いが可能です。
販売者が負担するケースもある
一方で、販売者側が関税を負担する「関税込み」の取引も存在します。
この場合、商品の販売価格に関税が含まれているため、購入者が別途支払う必要はありません。
ただし、この取引条件は事前に明示されている必要があり、特に「DDP(Delivered Duty Paid)」という配送条件が適用されている場合に該当します。
たとえば、アリババで「関税込み」と記載された商品を購入する場合、販売者がすべての輸入費用を負担するため、購入者は安心して取引できます。
ただし、記載がない場合は基本的に購入者負担と考えるべきです。
負担者を確認するための注意点
取引条件を事前に確認する
アリババでの取引条件に「DDP」や「DDU(Delivered Duty Unpaid)」などの記載がある場合、それが関税負担者を示しています。
記載がない場合は、購入者が負担するのが一般的です。
配送業者の通関ポリシーを確認する
利用する配送業者がどのように通関手続きをおこなうのか、またどのタイミングで関税を請求するのかを事前に確認しておきましょう。
大口注文の場合は特に注意
大量に輸入する場合、関税額が高額になることがあります。
この場合、関税込み取引が可能か販売者と相談してみるのも一つの方法です。
個人輸入と商用輸入の違い
アリババで商品を輸入する際、個人輸入と商用輸入の違いを理解しておくことが重要です。
この違いは、輸入手続きや課税の扱いに影響を与えます。
個人輸入は、自分や家族が使用する目的で商品を購入する場合を指します。
主に少量の商品を輸入するため、関税や消費税がかかる場合でも比較的簡単な手続きで済みます。
ただし、医薬品や化粧品など、輸入制限がある商品には注意が必要です。
一方、商用輸入は、販売や事業目的で商品を輸入する場合に適用されます。
商用輸入では、仕入れた商品の数量や金額が多くなるため、税関での審査が厳格になり、関税や消費税の他に輸入消費税や通関手数料が追加で発生する場合があります。
また、事業者として輸入申告をおこなう必要があり、必要に応じて税理士や代行業者を利用することもあります。
アリババでの関税トラブルを防ぐには?
アリババを利用して輸入をおこなう際、関税に関するトラブルが発生することがあります。
関税の計算ミスや予期せぬ請求、通関手続きでの遅延など、これらの問題は輸入コストの増加や商品到着の遅れを引き起こす原因となります。
しかし、事前に適切な準備と確認をおこなうことで、これらのトラブルを未然に防ぐことが可能です。
ここでは、アリババでの関税トラブルを防ぐための具体的な対策について詳しく解説します。
詳しくみていきましょう。
商品の関税率を事前に確認する
輸入する商品の関税率を事前に確認しておくことが、関税トラブルを防ぐための第一歩です。
日本では商品ごとに関税率が異なり、農産品や衣料品、電化製品などで税率が大きく変わります。
税関や専門サイトを利用して、対象商品の関税率を調べ、予算を明確にしておきましょう。
たとえば、税率が高い商品を大量に輸入すると、予想以上の関税が発生する場合があります。
あらかじめ税率を把握しておけば、輸入コストの計算ミスを防ぐことができます。
販売者と取引条件を確認する
関税トラブルの多くは、取引条件の確認不足によるものです。
アリババで購入する際、販売者に以下の点を確認しましょう。
- 商品価格に関税が含まれているか
- 取引条件がDDP(関税込み)かDDU(関税別途)か
- 発送元と通関手続きの責任者
たとえば、「関税込み」と記載された商品であっても、実際には関税が別途請求されるケースがあります。
取引前に販売者と明確な合意を取り、証拠としてメッセージを保存しておくことが重要です。
商品内容を正確に記載する
商品を輸入する際、商品内容を正確に申告することが求められます。
不正確な記載や虚偽申告は、税関でのトラブルや罰則の対象となります。
商品説明には以下を正確に記載しましょう。
- 商品名
- 数量
- 単価および総額
- 用途(商業用・個人用など)
たとえば、「ギフト」など曖昧な記載をすると、税関での確認作業が長引き、通関が遅れる可能性があります。
正確な情報を記載することで、スムーズな輸入を実現できます。
参照:贈り物(ギフト)や無償の商品見本などにも税金が課されますか?
適切な配送業者を選ぶ
配送業者の選択も関税トラブルを防ぐ重要な要素です。
DHLやFedExなど、国際配送に強い業者は、税関手続きを代行するサービスを提供しており、安心して利用できます。
加えて、これらの業者は関税や消費税の計算を正確におこなうため、追加請求やトラブルを避けることができます。
一方、安価な配送オプションを選ぶと、手続きが遅れたり、税関での対応がスムーズでない場合があります。
商品の重要度やコストを考慮して、適切な配送業者を選びましょう。
保険や保証制度を利用する
輸入商品が紛失や破損するリスクに備えるために、保険やアリババの保証制度を利用することをおすすめします。
アリババの「トレードアシュアランス」などの制度を活用することで、商品や取引の安全性を確保できます。
たとえば、商品の到着が遅延した場合や予想外の関税請求があった場合でも、これらの保証制度を利用することで解決につなげることができます。
関税以外にかかる費用とは?
アリババから商品を輸入する際には、関税以外にもさまざまな費用が発生する可能性があります。
これらの費用を正しく理解していないと、予想以上のコストがかかり、利益を圧迫することがあります。
ここでは、関税以外に必要な費用について詳しく解説し、それぞれの内容や注意点について説明します。
詳しくみていきましょう。
輸入消費税
日本では、関税と同様に消費税も輸入時に課されます。
輸入消費税は商品のCIF価格(商品代金+送料+保険料)に基づいて計算され、税率は10%です。
たとえば、CIF価格が20,000円の場合、輸入消費税として2,000円が追加で必要になります。
特に高額商品を輸入する場合、輸入消費税の額も大きくなるため、予算を立てる際には必ず考慮しておきましょう。
配送費用
アリババで商品を購入した際、送料がかかります。
送料は、商品のサイズ、重量、配送先、配送方法によって異なり、時には商品価格より高額になることもあります。
配送方法には、エコノミー便(時間がかかるが安価)、エクスプレス便(速いが高額)などがあります。
たとえば、小型商品であれば数千円程度で済むこともありますが、大型商品や緊急配送の場合、数万円の送料がかかることもあります。
保険料
高額な商品を輸入する際には、輸送中の破損や紛失に備えて保険料を支払うことがあります。
保険料は、通常、商品の価格の一定割合で計算されるため、高価な商品ほど高くなります。
保険の加入は任意ですが、輸送中のリスクを考えると、特に高額商品では加入を検討する価値があります。
通関手数料
輸入品が日本に到着すると、税関で通関手続きをおこなう必要があります。
この手続きは、通常、配送業者が代行し、その際に通関手数料が発生します。
通関手数料は、配送業者や輸入品の内容によって異なりますが、1,000円から3,000円程度が一般的です。
たとえば、FedExやDHLを利用した場合、通関手数料が送料と別途請求されることがあります。
為替手数料
アリババでは、中国元や米ドルでの決済が一般的です。
そのため、クレジットカードや銀行送金を利用する際に為替手数料が発生します。
為替手数料は、通常、利用する金融機関によって異なり、為替レートの1~3%程度が上乗せされることがあります。
まとめ
- アリババで商品を輸入する際、関税や消費税は基本的に購入者が負担します。
- 関税率は商品ごとに異なるため、事前に税関や専門サイトで確認が必要です。
- 個人輸入と商用輸入では手続きや課税の扱いが異なるため、目的に応じた対応をおこないましょう。
- 関税トラブルを防ぐには、取引条件の確認、配送業者の選定、正確な商品申告が重要です。
- 消費税や送料、保険料、通関手数料など、関税以外の費用も見積もっておくことが大切です。
- 必要に応じて、アリババの保証制度や輸入代行業者を利用して、取引を安全かつスムーズに進めましょう。