中国からの国際便|ヤマト運輸利用の代行業者が少ないのは何故?

こんにちは!

中国輸入代行「誠」のパンダ社長こと酒井(@makoto1688)です^^

 

パンダ娘
日本の物流キャリアでは、佐川急便よりもヤマト運輸の方が安心感があります。中国輸入で荷物を日本へ発送したとき、日本国内の物流キャリアはぜひヤマトを利用したいです。ただ、ヤマト運輸に対応した代行業者が少なくてどうしてだろうと思っていました。日本の配達はヤマト運輸を利用したいです。この辺りの理由について、アドバイスいただけると助かります。

 

このような疑問にお答えします。

 

中国からの国際便に関するtweet

当社が推奨している最新のキャリアは、「通常サイズなら佐川」「小型サイズならOCSorヤマト」です。中国輸入ならキャリアは●●!ではなく、用途ごとにキャリアを選択することをオススメします。ちなみに、通常サイズはOEMや有在庫販売の人、小型は無在庫の人が利用することが多いです。

この記事は、長年、貿易仲介業を営むパンダ社長が書いています。

 

▼この記事でわかること▼

パンダ社長
日本国内での物流キャリアとしてのヤマトは、佐川よりもサービスがよいように感じます。理由の1つは、佐川は下請けの営業所が多いですけれど、ヤマトは直営が多いことが上げられるかもしれませんね。地域により、管轄営業所が異なるため、上記のように思わない人もいるかもしれませんが一般論として理解してくださいね。

 

それでは見ていきましょう。

 

ヤマト運輸は、15年連続1位(顧客満足度指数)

生産性に関する調査研究等を行う日本生産性本部サービス産業生産性協議会は、毎年、JCSI調査の結果を発表します。

JCSIとは、Japanese Customer Satisfaction Indexの略語で、日本版顧客満足度指数を指します。

先日、2023年版の宅配便業種部門での結果が発表され、ヤマト運輸が15年連続1位という結果になりました。

 

調査対象の宅配便業者は、佐川急便・日本郵便・ヤマト運輸の3社だったとのこです。

調査は次の9指標でおこない約2万6000人から聴取した結果、ヤマト運輸が1位となりました。

 

  • 顧客期待
  • 知覚品質
  • 知覚価値
  • 顧客満足
  • 推奨意向
  • ロイヤルティ
  • 感動指標
  • 失望指標
  • CSR指標

感動指数では、佐川急便が1位でした。私ならヤマト運輸を1位に上げますよ。

 

参考:通販通信:EC・通販、ネットショップを支援するメディア

 

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国際便はヤマト運輸が運んでいるわけではない

中国からの国際便で、ヤマト運輸を指定することもできます。

ヤマト運輸を指定した場合、中国から日本の空港までは、中国または日本の航空会社が運びます。

(航空会社は、代行業者を利用していれば、代行業者と提携している航空会社になります。)

 

日本の空港に到着すると、荷物は通関業者へ運ばれます。

無事、通関しますと、通関業者は運送業者へ引き渡します。

ここでようやく、ヤマト運輸指定であれば、ヤマト運輸へ荷物が引き渡される。といった具合です。

ヤマト運輸指定というのは、あくまで日本国内での物流キャリアを指定した。ということなのですね。

 

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ヤマト運輸利用の代行業者が少ない理由

中国輸入でも、国際発送のキャリアとして「ヤマト運輸」を選択することができます。

ただし、150サイズ以上のダンボールを国際発送する場合、「ヤマト」を選択できる代行は多くはありません。

150サイズ以上のダンボールを利用するのは、中国輸入では「OEM」や「有在庫」で販売している人です。

 

「OEM」や「有在庫」で、ヤマトを利用するケース。

たしかに多くはないですし、そもそも代行業者のプランにないこともあります。

その理由は、「ヤマト運輸」はキロ単価が高いためです。

 

料金表に「ヤマト運輸」で21kg以上の欄はあっても、実際に利用している人は多くはない(ほとんどいないのではないか)かもしれません。

ただキロ単価が高いのではなく、「ヤマト運輸」は紛失がほとんどありませんし、私見となりますがドライバーの対応もよいです。

 

一方、無在庫で利用することが多い小型サイズの荷物は、「ヤマト運輸」に対応している代行業者も最近は増えています。

単価は、通常サイズ同様、他社キャリアに比べ、「ヤマト運輸」は高いです。

単価が高いのに、「無在庫でヤマト運輸利用」は、もはやこの業界では定番といってもよいかもしれません。

 

「ヤマト運輸」は、通常サイズでは利用できる代行は少ないのに、小型サイズではスタンダード

この理由は、無在庫販売とヤマト運輸には、次のような相性の良さがあるからです。

 

 

ちなみに、当社は、2020年に「無在庫+ヤマト運輸」の組合せでサービスを業界ではじめて提供した代行業者だと自負しています。

それまでは「無在庫+佐川急便」がスタンダードでした。

佐川急便は、単価が安いというのもあると思います。

「佐川」の小型はイレギュラーが多く、単価は上がりましたが、「無在庫+ヤマト」を開始し、多くのユーザー様に指示いただいています。

 

詳しくみていきましょう。

 

破損・紛失が少ない

1つ目は、破損・紛失が少ないことです。

2023年8月現在までの当社の実績ベースでは、「ヤマト運輸」での小型包装物が紛失になったことはありません。

一方、「佐川急便」は月に10件程度発生していました。

 

また、多くの破損や紛失は、中国での通関倉庫での保管中に生じています。

 

たとえば、佐川急便の場合ですと一般レーンで、ヤマト運輸の場合ですとビジネス専用レーンで管理しています。

「一般レーン」と「ビジネス専用レーン」という言葉は便宜上使用していますが、「ヤマト運輸」の方が商品保管倉庫の管理品質が高いということです。

管理品質がよい分、国際送料にも反映されています。

紛失や破損されるよりは、少し高くても「ヤマト運輸」を選ぶ。という考え方もありますね。

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リードタイムが短い

2つ目は、リードタイムが短いことです。

中国での通関倉庫の管理品質の差は、リードタイムにも影響します。

また、invoice情報の引き渡しタイミングもリードタイムにも影響します

 

invoice情報の受け渡し。

当社の場合、「佐川急便を利用していたときには商品と一緒に受け渡していました。

一方、「ヤマト運輸」では、データを通関業者へ送信するシステムを自社構築できました。

 

これにより、通関倉庫に商品が届く前に通関業者が受け取ることができるため、中国での通関を円滑になりました。

「佐川急便」は結構アナログなイメージがあります。

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追跡番号を使いまわさない

3つ目は、追跡番号を使いまわさないことです。

佐川急便をやめた理由で、最も大きかった理由はコレです。

佐川急便は、なぜか追跡番号を使いまわすしくみでした。

 

そのため、運送業者の物量が多くなると、先に発送した荷物の追跡情報があとで発送した知らない荷物の追跡情報に置き換えられる。という現象が多発しました。

ヤマト運輸では、追跡番号を使いまわしはありません。

ウソのようで本当の話です。

エンドユーザーにとっても、当社ユーザーにとっても、とても困るしくみです。最近はどうなんでしょうか。

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不在時の対応がスムーズ

4つ目は、不在時の対応がスムーズなことです。

エンドユーザーは、何らかの理由で受け取らないことがあります。

不在時の対応として、「佐川急便」は1週間以内に受け取らなかった場合、自社倉庫や提携業者の倉庫(シノトラスジャパンなど)へ返送されます。

 

また、通関倉庫まで戻ると、おおよそ100元~150元を再発送費や保管料として徴収されます。

さらに、保管から1ヵ月程度経過すると、提携業者のルールにより廃棄となることもあります。

 

最近は、「ヤマト運輸」も似たようなものです。

しかし、営業所の担当者が的確にサポートいただけることが多いです。

「佐川急便」ですと下請けが多いこともあってか、海外発送の荷物ということを理解していなかったり、中国側の荷主(代行)から依頼しないと再配達できない。など、再配達するまでに時間を要します。

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結論:通常サイズは「佐川急便」、小型サイズは「ヤマト運輸」!

まとめます。

  • 中国輸入ではヤマト利用の代行が少ない理由
    ①「通常サイズ」:キロ単価が高い
    ②「小型サイズ」:キロ単価は高いが、佐川急便に比べ次の優位性がある。
  • 無在庫でのヤマト運輸の優位性
    ①破損・紛失が少ない
    ②リードタイムが短い
    ③追跡番号を使いまわさない
    ⓸不在時の対応がスムーズ

 

本日もお読みいただき、ありがとうございました^^

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