
こんにちは!
中国輸入代行「誠」のパンダ社長こと酒井(@makoto1688)です^^
この記事では、このような疑問にお答えします。
▼国際送料に関するtweet▼
軽くても、大きい荷物は運びにくいですし場所も取ります。運送業界では、実際の重さだけでなく、容積も加味して重量計算するのが商習慣です。小型で重いものは実重量が採用されやすく、大型で軽いものは容積重量が採用されやすいです。重さ=実重量とは限らないということです
— パンダの社長(酒井隆太)@中国輸入代行「誠」 (@makoto1688) January 20, 2022
この記事は、長年、貿易業を営むパンダ社長が書いています。
▼この記事でわかること▼
それでは見ていきましょう。
(タップできる)もくじ
国際送料の計算方法
国際送料は次のように計算します。
梱包サイズにより、計算方法が少し異なります。
詳しく見ていきましょう。
小型包装物(無在庫でよく利用)の場合
国際送料 = 500gまでの一律基本料金 + 以降500gごとの追加料金
通常サイズ(OEMや有在庫転売、転送でよく利用)の場合
国際送料 = 重量 × キロ単価
参考:中国輸入代行誠の国際送料の料金表 > 中国 ⇒ 日本(エア便)へリンク
国際送料における2つの重量
中国輸入にかかわらず、国際送料を計算する時に使われる重量は2つあります。
重量と聞くと、そのものの重さのイメージが先行しますが、長くて軽い物は場所を取りますし持つのもちょっと大変です。
そのため、測りでの重さ(=実受領)と容積に比例した重さ(=容積重量)という2つの重量が登場します。
たとえば、日本国内でゆうゆう窓口に荷物を出すと、測りに乗せたあとに、3辺を測定する光景を目にしますね。
これが、「実重量」と「容積重量」を計測している光景です。
国際物流も同じと考えるとわかりやすいでしょう。
詳しく見ていきましょう。
実重量
実重量とは、測りに乗せて実際に計測した重量です。
体重計で自身の体重を測定する。といった具合です。
これが実重量です。
容積重量
容積重量とは、梱包箱の容積を容積重量指数で割った重量のことです。
容積は梱包箱の三辺を掛け算することでわかります。
その容積を容積重量指数で割ります。
なんだか少しわかりづらいですね。
容積重量について、次の章でもう少し詳しくみていきましょう。
中国輸入代行業者によくある2つの容積重量指数
容積重量の計算式は次のとおりです。
容積重量 = 縦(cm) × 横(cm) × 高さ(cm) ÷ 容積重量指数
「縦(cm)×横(cm)×高さ(cm)」の部分は、商品をダンボールに梱包したあとに長さです。
つまり、梱包ダンボールの容積です。
容積を重量に変換する必要があるので、そのときに「容積重量指数」という指数が登場します。
中国輸入の代行業者によくある容積重量指数は2つあります。
- 5,000
- 6,000
ここに、160(50*50*60)サイズのダンボールがあったとします。
その容積重量を試算してみます。
- 5000の場合:30kg=(50×50×60)÷5,000
- 6000の場合:25kg=(50×50×60)÷6,000
容積重量指数の設定が違うだけで、容積重量に差が生じることがわかります。
今回の例ですと、5kg(=30kg-25kg)の差です。
容積重量で安く見せる方法
もう少し容積重量について深掘りしていきます。
「例)160(50*50*60)サイズのダンボールの容積重量」でわかることは、次のことです。
- 容積重量指数を小さく設定すれば、容積重量が大きくなる。
- 容積重量指数を大さく設定すれば、容積重量が小さくなる。
お気づきでしょうか。
代行業者の場合、「÷5000」は船便で採用されることが多く、「÷6000」はエア便で採用されることが多いと述べましたが、実はエア便で「÷5000」を採用している代行業者もあるのです。
「÷5000」を採用することで、容積重量は大きくなります。
もう一度、国際送料の計算式を見てみましょう。
国際送料 = 重量 × キロ単価
簡単のため、仮に国際送料を固定したとすると、容積重量(=重量)が大きくなった分、「キロ単価」を下げることができます。
中国輸入の代行業者を選定するときに、国際送料を確認しませんか?
キロ単価が最安超安い!と思ってもちょっと待ってください。
容積重量指数がもし「÷5,000」なら要注意です。
代行業者は、「÷5,000」を採用することでキロ単価を安く見せることもできるためです。
容積重量指数の違いによる国際送料の差異
では、請求金額にどれほどの差異が生じるのか。
もう少し詳しくみていきましょう。
今回はよくあるケースとして、160(50*50*60)サイズの箱で、実重量が20kg、キロ単価が30元/kgとした場合を例に試算してみます。
詳しく見ていきましょう。
実重量を計測する
今回の例では、実重量は20kgです。
容積重量を試算する
- 5000の場合:30kg=(50×50×60)÷5,000
- 6000の場合:25kg=(50×50×60)÷6,000
実重量と容積重量のうち、重い方を重量として採用する
実重量20kgに対し、容積重量は30kgまたは25kgです。
今回のケースでは、容積重量が重量として採用されます。
採用重量とキロ単価を掛ける
国際送料 = 重量 × キロ単価
- 「÷5000」の場合:900元(=30kg×30元/kg)
- 「÷6000」の場合:750元(=25kg×30元/kg)
160サイズ1箱に対し、容積重量指数の違いにより150元の差(=900元-750元)です。
150元は、約3,000円です。
10箱なら30,000円です。
補足:中国の国際物流業者による容積水増しとは?
最後に、補足です。
中国の国際物流業者の不正についてです。
よくある不正は次のとおりです。
詳しくみていきましょう。
実重量に絡めた不正
測りに荷物を載せた後、少しダンボールを押します。
これにより、実重量が増えます。
あり得ないと思いますが、実際に起きています。
容積重量に絡めた不正
3辺を計測するときに、少しダンボールを押します。
押すことで、160サイズのダンボールが162cmになったりします。
重量の差異について、発送後に代行業者へ抗議しても物流業者から返金になることはほぼありません。
国際発送する際は、代行業者からの請求書を確認してみてください。
2cm違うだけで÷6000の場合でも1kg弱の重量が変わりますよ。
また、無在庫(小型包装物)の荷物は、エンドユーザーしか実物がわかりません。
たまたま自宅や会社へ発送したところ、数g乗せて+500gの料金で請求が上がっていた。という事例もあります。
結論:キロ単価だけ見ていると痛い目に合うかも?
まとめます。
- 国際送料 = 重量 × キロ単価
- 国際送料には「実重量」と「容積重量」がある
- 容積重量指数には、「5,000」と「6,000」がある
- 中国輸入の代行業者の中には、国際送料を安く見せるところもある
- 容積重量指数の違いで国際送料が数千円変わる
- 中国の国際物流業者による容積水増しもある
本日もお読みいただき、ありがとうございました^^