
こんにちは!
じょにです。
期末在庫を増やすと利益が増えるロジックと、在庫についての考え方について解説いたします。
売上原価とは
売上原価とは、「売れた商品の仕入れた時の金額」です。
例えば、あなたがある商品を1,000円で販売したとします。その商品は700円で仕入れたとします。この場合、700円が売上原価になります。
売上原価とは、「売れた商品の仕入れた時の金額」です。
今回はAが売れたので、Aの仕入れた時の金額が売上原価となります。
ちなみに、売れなかった方のBを「在庫(金額)」と呼びます。
売上原価とは、「売れた商品の仕入れた時の金額」です。
今回はDが売れたので、Dの仕入れた時の金額が売上原価となります。そして、売れなかった方のCの仕入れ金額は700円なので在庫金額は700円となります。
売上原価の計算方法
上記では商品が2個しかない例でしたが、実際に在庫を持った商売を行っていますと商品点数は数十~数十万点に及ぶことになるでしょう。それらを1点1点調べるのはとても大変です。そこで、在庫金額を決まった時期に観測を行っていくことで売上原価を計算することができるようになります。
例えば、12月決算の企業は、期は2019年1月1日から始まり、2019年12月31日に終わります。
以下、3ステップで考えてください。
① 期首2019年1月1日:在庫金額が100万円ありました。
↓
② 期中2019年1月1日~2019年12月31日:1,200万円仕入れました。
↓
③ 期末2019年12月31日:在庫金額が700万円でした。
期首に100万円あり期中に1,200万円仕入れたので在庫金額は1,300万円と思いきや、期末の在庫金額が700万円ということはここで何かが起きているわけです。
売上原価とは、「売れた商品の仕入れた時の金額」です。
つまり、600万円が売上原価となります。
売上原価の公式
公式には本質があります。前節の例を踏まえ、自分で公式を説明(証明)できるようになりましたら下記の公式をインプットしておくと便利です。
売上原価=期首在庫+期中仕入れ金額-期末在庫
売上総利益とは
売上総利益とは、売上から売上原価を引いたものです。一般的に利益やフローと呼ばれることがあります。
売上総利益=売上-売上原価
期末在庫が増えると利益がよくなる!?
期首在庫100万円、期中仕入れ金額1,200万円、期末在庫700万円の場合の売上原価は600万円です。・・・①
適正在庫の考え方
期末在庫が増えれば利益が大きなることがわかりました。では、在庫が増え続ければどのようなことが起きてくるでしょうか?
有在庫のビジネスモデルでは、「現金→在庫→現金→在庫→現金→・・・」を繰り返しです。在庫が売れることで現金になり、売れた時に利益(損失)が生じています。
粉飾決算の話
上記のロジックを利用した悪い例が粉飾決算です。
期末在庫を増やせば利益が増えたように見えるわけです。他にも、架空の売上を計上したり、経費を翌期に繰り越したりすることで、「一時的に」利益が増えたように見せることができます。
最近ですと、東芝の粉飾決算がありました。「一時的に」を強調させて頂きましたが、会計を何期か続けているとどこかで実在庫金額が理論在庫金額と大幅に合わなくなったり、経費の繰り越し金額が大きくなりすぎた結果、あり得ない金額の架空の売上を積まざるを得なくなったりすることで、数年後には明るみになってきます。
社会的信用が無くなりますし、信用貯蓄が0に戻るまでにも相当の企業努力が必要になりますから、絶対に手を染めないようにしましょう。