中国輸入におけるPSマークの種類と申請方法について【対象製品も紹介】

こんにちは!
中国輸入代行「誠」のパンダ社長こと酒井(@makoto1688)です^^

 

中国輸入でPSマークに興味がある子侍
中国輸入でリサーチをしていると、コンセント付の商品が売れていることがわかってきました。コンセント付商品って普通に輸入できるのですか?中国と日本とではコンセントの形が違いますよね?電気製品は輸入が厳しいと聞いたことがあります。日本にある電気製品は「made in China」ばかりですがどうやれば輸入できますか?

このような疑問にお答えします。

 

中国輸入におけるPSマークに関するtweet

コンセントが付いている製品はPSEマークが必要ですよ。中国輸入でよくある製品は、たとえば、アイロン、ドライヤー、扇風機、電気毛布、加湿器、除湿器、ミキサー、モバイルバッテリーなどです。USBはPSEマークは不要です😌

この記事は、長年、電気製品の通関をがしがしやってきたパンダ社長が書いています。

 

この記事でわかること

  • 中国輸入にかかわるPSマークの種類
  • 中国輸入でPSマークが必要なタイミング
  • 電気用品安全法に違反したときの罰則
  • 中国と日本の電圧の違いと輸入すべきでない理由
  • Yahoo!ショッピング ストアでのPSマークに関する運用ガイド改定について
  • 中国輸入でよくあるPSマークが必要な製品と不要な製品
  • PSマークの申請方法
  • PSマークに関する問合せ先

 

輸入製品にはPSマークが付いていません。

この記事では、中国輸入におけるPSマークの必要可否や貼付方法、申請方法について解説しています。

それでは、見ていきましょう。

 

中国輸入にかかわるPSマークの種類

PSマークとは、日本国内で定められた家電の安全性を保障するためのマークです。

ですから、中国から輸入した製品には、PSマークが付いていません。

製品安全4法という法律で規制されている製品に対し、次の4種類のPSマークのうち該当するマークを製品に貼付することが義務付けられています。

PSCマーク(消費生活用製品安全法

PSEマーク(電気用品安全法)
PSLPGマーク(液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律)
PSTGマーク(ガス事業法)

    パンダ社長
    専門企業でない限り、PSLPGや丸PSTG、角PSTGを使用することはないです。個人レベルでの中国輸入であれば、PSCかPSEかのいづれかだけ覚えておけばokですよ。

    参考:PSEマークを表示する方法【中国輸入ビジネスでバカ売れ】

     

    中国輸入でPSマークが必要なタイミング

    中国輸入における商品の流れは次の通りです。

    代行業者(または店舗) → 中国運送業者 → 中国税関 → 日本税関 → 日本運送業者 → 納品先

    PSマークの取付は、日本の消費者を守るために義務化されています。

    ですから、日本税関を通関する時点ではPSマークが無くとも問題になりません。

    日本で販売するまで(エンドユーザーの手に渡る前まで)に取り付けていればokです。

     

    電気用品安全法に違反したときの罰則

    電気用品安全法に違反したときの罰則は次の通りです。

    法律 詳細 罰則
    電気用品安全法第57条
    • 電気用品安全法の事業者の義務を履行しないでPSEマークの表示をした場合。
    • 技術基準に不適合なものとして表示を禁止されたものにPSEマークの表示をした場合。
    • PSEマークの表示の無い電気用品を販売又は販売のための陳列をした場合。
    • 電気事業者、自家用電気工作物設置者、電気工事士等が行う電気工作物の設置又は変更にPSEマークの表示がない電気用品を使用した場合。
    1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、又はこれを併科。
    電気用品安全法第58条
    • 製造事業又は輸入事業の届出をしなかった場合、虚偽の届け出をした場合。
    • 技術基準の適合検査を行わなかった場合、検査記録を作成しなかった場合、虚偽の検査記録を作成した場合。
    • 検査記録を保存しなかった場合。
    • 特定電気用品の適合証明書の交付を受けていない場合、適合証明書を保存しなかった場合。
    • 経済産業大臣から求められた報告に対して報告しなかった場合、虚偽の報告をした場合。
    • 立入検査において検査を拒んだ場合、妨げた場合、忌避した場合、質問に対して理由なく陳述しない場合、虚偽の陳述をした場合。
    30万円以下の罰金。
    電気用品安全法第59条 法人の代表者、法人、代理人、使用人その他の従業員が、その法人の業務に関して違反行為を行った場合は、法人に対して罰金刑が課せられます。 第57条第58条に準じる。
    電気用品安全法第60条
    • 届出事業者が事業の承継の届出、変更の届出、廃止の届出をしない場合。
    • 虚偽の届け出をした場合。
    20万円以下の罰金。

    参考:経済産業省 > 電気用品安全法逐条解説へのリンク

     

    中国と日本の電圧の違いと輸入すべきでない理由

    中国の電圧は220Vです。日本の電圧は100Vです。

    中国と日本では電圧が異なるので、日本では使えないのですね。

    パンダ社長
    OEMで改良したり、変圧器を使えば使用できます!ただし、PSEマークは必要ですよ^^

     

    中国輸入での電気用品安全法に関する事故

    • 充電器が爆発した
    • コンセントから煙が吹いた
    • モバイルバッテリーが発熱して火傷した

    パンダ社長
    中国のコンセントは3pinです。日本のコンセントは2pinです。形も違うので、コンセントに刺せませんよ。ですので、変圧器を使います。ちなみに、中国のそれなりのホテルであれば、2pinで100V対応のコンセント差し込み口もあるので髭剃りやスマホの充電もできます。格安ホテルは3pinです^^;

     

    Yahoo!ショッピング ストア運用ガイドライン改定(190125)

    日本の各モールでも、国からの指導によりPSマークに関する規制がありました。

    たとえば、2019年1月25日に、Yahoo!ショッピングよりPSマークに関するガイドラインの変更の案内がありました。

    Yahoo!ショッピングのストア運用ガイドラインは次の通りです。

     

    該当箇所 改定内容
    第1章 基本ルール
    第3 出店・出品基準
    3 取扱商品・販売形態について
    (1)販売禁止商材
    改定前 ヌ レーザーポインター(PSCマークがあることを写真で明示されているものは除きます)
    改定後 ヌ 製品安全4法(消費生活用製品安全法、電気用品安全法、ガス事業法、液化石油ガスの保安の確保および取引の適正化に関する法律)が指定する商品について、安全基準を満たす「PSマーク」がないもの

    例:レーザーポインター、モバイルバッテリー、ガスこんろ、石油ストーブ、ライターなど

    ※レーザーポインターおよびレーザーポインターに類する機能を有するものを出品する場合は、当該商品にPSCマークがあることを画像(記載内容が確認できる鮮明なものとし、当該商品に添付されていることが分かる方法による)で明示してください。

     

    中国輸入でよくあるPSマークが必要な製品と不要な製品

    PSマークが義務付けられている製品は多岐に渡りますが、例えば中国輸入でよくある製品は次のようなものがあります。

    • レーザーポインター(PSC)
    • 自転車のヘルメット(PSC)
    • キャンプで使うようなガスコンロ(PSTG)
    • アイロン(PSE)
    • ドライアー(PSE)
    • 扇風機(PSE)
    • 電気毛布(PSE)
    • 加湿器、除湿器(PSE)
    • ミキサー(PSE)  ※食品衛生の申請も必須
    • スマホのバッテリー(PSE)

     

    詳しくは、経済産業省のサイトが参考になります。

     

    中国輸入でPSマークが不要な製品の例

    • マウス
    • ヘッドホン
    • イヤホン
    • キーボード
    • USB電源の製品

    パンダ社長
    PSマークは不要ですが、電池や磁石が入っていると、香港経由の電池ルートで、国際送料が高くなります。特に磁石の量に定めはありませんが、運送業者の裁量により決まります。たとえば、30Wスピーカーは電池ルートです。少量(数点)のヘッドホンであれば通常ルートでokなことが多いです。

    パンダ社長
    コンセント付は、PSEマークが必要なので、USBで電源を取れる製品がオススメです。ただし、ミキサーなどの調理器具は食品衛生法に関する届け出が別途必要です。

    参考:中国輸入にあたり、食品衛生法に関連する手続きの手順【注意点も解説】

     

    PSマークの申請方法

    (上記図は経済産業者のサイトから引用)

     

    PSマークは次の4ステップで申請を行います。

    1. 製造・輸入事業者の届出
    2. 自主検査
    3. 適合性検査
      検査機関の一例:JET(PSE)、JIA(PSE以外)
      製造・輸入事業者によるマーク等の表示
    4. PSマークを自身で作成し製品に貼付する。

       

      詳しく見ていきましょう。

         

        製造・輸入事業者が経済産業省へ届け出る

        PSマークが必要な輸入事業を行う場合は、事業開始日から30日以内に管轄の経済産業局に届け出てください。

        届出申請フォームは経済産業省のHPからダウンロードできます。

        参考:経済産業省 > 電気用品安全法 > 届出・手続の流れ

        パンダ社長
        届出は、個人事業主でも法人でも事業者なら出来ますよ。

         

        適合性検査をする

        中国で製造した製品であれば、工場や代行業者へ適合性検査を依頼してください。

        当該製品が日本国の基準を満たす(=適合)仕様であれば、「適合証明証」が発行されます。

        パンダ社長
        適合証明証発行の審査期間は、代行業者が詳しいです。自力で探すのはなかなか難しいですし、工場も知らないことが多いです。

         

        自主検査する

        製品が日本へ到着したら、専門機関に検査を依頼します。

        検査項目は、「外観」「出力電圧」「絶縁耐力」「通電確認」などです。

        参考:PSEインフォメーションセンター

        パンダ社長
        承認されると、ようやくPSEマークを表示することができます。PSEマークの印字は中国側の工場で事前に行っていても構いません。

         

        PSマークを自身で作成し製品に貼付する

        参考:経済産業省 > 製品安全に関する諸制度 > 事業者の義務 > 表示の方法

         

        PSマークに関する問い合せ先

        経済産業省の製品安全4法に関する担当窓口のURLを記します。

        参考:経済産業省 > 製品安全4法に関する担当窓口

         

        結論:中国輸入ではコンセント付商品は仕入れられるが、事前手続きが必要です。

        まとめます。

        • 中国輸入にかかわるPSマークは、PSCとPSEです。
        • 中国輸入でPSマークが必要なタイミングは、日本で販売する前です。
        • 電気用品安全法に違反したとき、最大1年以下の懲役または100万円以下の罰金です。
        • 中国は220Vで日本は100Vと電圧が異なります。
        • 中国輸入でよくあるPSマークが必要な製品はコンセント付製品です。
        • PSマークの申請方法は、経済産業省のサイトを参考にする。

         

        本日もお読みいただき、ありがとうございました^^

        参考:中国輸入でエアガンやナイフを個人輸入する方法【法律も簡単解説】