オリジナルぬいぐるみをOEM生産するやり方|中国輸入でのやり取りも全公開

こんにちは!

中国輸入代行「誠」のパンダ社長こと酒井(@makoto1688)です^^

 

子パンダ
中国でのOEMに興味があります。だけれど、OEMって何だか難しそうですし、売れなかったらどうしようなどと思い、興味はあるけれどこれまで躊躇してきました。OEMに関する本を読んでも、いまいち実践までには至らないです。もし、過去にOEM生産した商品がありましたら、紹介・解説いただけませんか。ぜひ参考にさせていただきたいです。

 

この記事では、こちらの疑問にお答えします。

 

中国でのOEMに関するtweet

久々の試験OEM。今回のテーマは、ぬいぐるみ。フォトショップなし、jpgと文面だけの説明で、どこまでのクオリティで、いくらでできるのか。試験してみます。

なお当社は、UFOキャッチャー商材の実績もあり、立体図やaiデータがあれば、ほぼ図面通りの質で制作できます。お気軽にご相談ください

この記事は、長年、貿易仲介業を営むパンダ社長が書いています。

 

▼この記事でわかること▼

パンダ社長
パンダ社長のぬいぐるみをOEMしてみたときの、中国側とのやり取りも紹介していますよ。参考にどうぞ。

 

それでは見ていきましょう。

 

オリジナルぬいぐるみを中国でOEMした実例

中国でOEMすることが初めてであったり、もしくはOEMそのものが初めてという方もいらっしゃるかもしれません。

そこで、実際に私が、パンダ社長のぬいぐるみをOEMしてみました。

当社の中国側担当とのやり取りをすべて公開します。

 

中国でのOEMでうまくいかない原因の多くは、コミュニケーション力です。

その点にも着目して、お読みいただければと思います。

以下、中国側担当者との初回コンタクトからぬいぐるみが出来上がるまでを時系列で紹介します。

 

 

詳しく見ていきましょう。

 

ぬいぐるみをOEM依頼する

パンダ社長

(2023/5/27)

このパンダのぬいぐるみ。
作っていただける工場を探していただけますか?

お探しいたします。
ぬいぐるみは半身でしょうか。

全身です。

かしこまりました。
もし生産可能であれば、三視図データを提供可能でしょうか。

立体図はないです。
工場へ、立体図の制作もお願いできますか。

もしくは、パンダの既製品サンプルの写真をいただきましたら、変更点をお知らせいたします。

 

かしこまりました。

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詳細ヒアリングを受ける

ぱんだぬいぐるみイメージ

(2023/5/27)

工場から他のお客様のデザインでございます。平面図でもいいとのことです。

ありがとうございます。
・体は工場のサンプルとほぼ同じ
・顔はパンダ社長へ変更
・手足は上記写真と同じ、または近いデザイン。できますか?

坐る状態でしょうか。

はい。

ぬいぐるみイメージ(パンダ社長)

このようなイメージでしょうか。

はい。

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見積もりが上がる

(2023/5/27)

見積です。
具体的な単価はサンプル確定後、計算いたします。・サンプル費用は600元ほど。
(サイズ変更とデザイン変更がない場合、無料で修正2回可)
・ロット:100個
・単価:概算50元/個

okです。
本発注時は、サンプル代が返金となるか、確認いただけますか。

ロット500個以上の場合は返金できます。100個は返金不可です。

かしこまりました。
サンプル作成。お願いいたします。

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刺繍糸と生地の色を決める

(2023/5/29)

生地2
生地1

茶色生地見本でございます。ご確認お願いいたします。

 

糸2
糸1

足掌の糸色見本でございます。

 

帽子1
帽子2

帽子生地見本も選んでお願いいたします。

・体(茶色部分):93
・手足:3855
・帽子:127と135の2色
・尻尾は、白でお願いします。

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さらに詳細を詰める

(2023/5/30)

ぬいぐるみイメージ(パンダ社長2)

全体のイメージでございます。ご確認お願いいたします。
足裏の糸は生産時に6032を使用します。
また、「誠」フォントデータを提供可能でしょうか。

okです。
近いフォントでよいです。頭と胴体を繋げたいです。
ピカチュウの感じです。

繋がった状態ですと生産が難しいです。

かしこまりました。
1回目の実物サンプルをみて、また考えます。

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サンプルが仕上がる

(2023/6/08)

サンプルが出来上がりました。
イメージと比べていかがでしょうか。

ありがとうございます。
何点か修正したい箇所があります。
ひとまず、サンプルを国際発送いただき、到着次第、改めて訂正箇所を連絡差し上げます。

かしこまりました。
なお、工場から誠倉庫へは6/15頃に到着予定です。

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サンプルが到着し、訂正仕様書を作成する

(2023/6/16)

訂正仕様書(パンダ社長ぬいぐるみ)

訂正点を添付にて送付いたします。

合わせて、「誠」ロゴのフォントも送付いたします。
PC > 設定 > フォントへドラッグ(=インストール)いただき、閲覧ください。

 

確認いたします。

ぬいぐるみパンダ社長(目の位置)

目と帽子の距離を教示お願いいたします。

現状、サイズは約2.0cmです。

・帽子のそのまま
・顔の形を丸から少し横に長い楕円に変える
・目の形も丸から少し横に長い楕円に変え、現状よりも一回り大きくする

結果、目の上部と帽子の先の距離を、約1.0cmにする。

かしこまりました。

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二度目のサンプルが出来上がる

(2023/6/28)

2回目のサンプルが出来上がりました。
イメージと比べていかがでしょうか。

ありがとうございます。
国際発送お願いいたします。

かしこまりました。
なお、工場から誠倉庫へは6/15頃に到着予定です。

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アンケートを取る

(2023/7/3)

デザインものは、アンケートを取ってみるのも参考になると思います。

今回は、2つのサンプルを比べていただき、好みの方を選んでいただきました。

デザインや機能は、OEMしている過程で、知らぬ間に主観が入ってくることもあります。

 

アンケートを取ったり、人に相談してみるなどで、改めて市場のニーズを確認する工程を入れてみてはいかがでしょうか。

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一旦、ペンディング

今回は、ぬいぐるみ工場の品質チェックのために、パンダ社長のぬいぐるみを作ってみました。

今後、販促品もしくはグッズとして小売りするのかは未定です。

他にもぬいぐるみの工場はたくさんありますし、抜き打ちチェックではないですけれど、不定期にサンプル作成を依頼していきます。

 

今回はぬいぐるみを通じ、工場の品質チェックを行いましたが、当社は普段より、さまざまな製品に対し工場の品質チェックを行っています

また、品目数が多岐に渡り、ありとあらゆる製品に対しチェックできるわけではありませんが、大口取引の場合は、工場へ出向き、生産管理をおこなうこともあります。

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中国でOEM生産するときのポイント

今回製作したパンダ社長のぬいぐるみは、敢えてOEMという方法を取りました。

OEMとは、中国にあるメーカーに生産を委託することです。

製品の企画や仕様は、依頼者(今回の実例ですと私)が行いました。

 

また、イラストレーターやフォトショップを使っての立体図や三面図は一切提供しませんでした。

これは、OEMをなさりたい方でもイラストレーターやフォトショップの操作がわからない方もいらっしゃることを想定し、参考になればという想いがあってのためです。

以下、パンダ社長ぬいぐるみを生産するにあたってのポイントを記します。

 

貴社のOEMの参考にどうぞです。

 

 

詳しくみていきましょう。

 

工場探しから代行業者へ委託する

工場は、自身で探しても、代行業者へ委託してもどちらでも構いません。

ただし、貴社が製作なさりたい製品に関する情報がネット上にあるのであれば、代行業者へそのURLを伝えた方がスムーズに進行することは間違いありません。

たとえば、1688.comで「よいな!」と思った製品に対し、画面上の写真のみを代行業者へ共有しますと、代行業者は写真をもとに、対応できる工場を探すことになります。

 

一方、はじめから当該URLを代行業者へ提供すれば、代行業者がその商品ページに記載の販売情報をもとに、工場へコンタクトを取ってくれます。

貴社の条件と合わずとも、商品ページ内の情報から新たな工場を紹介してくれることもあります。

わたしは以前に、中国でぬいぐるみの工場視察ツアーをおこなったことがあり、スタッフもその工場を把握していたので、「以前にツアーで伺ったぬいぐるみ工場へ依頼お願いします」という依頼になりました。

知識が不足しているカテゴリーでの生産となれば、私も1688.comで探します。

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工場から似ている製品を提供いただく

ぬいぐるみのOEMに関わらず、生産実績がある工場であれば、過去に生産した製品を持っていることがあります。

今回は、パンダ社長のイラスト(jpg)1枚の情報だけでOEM生産に至りました。

情報源は次の写真のみです。

 

パンダ社長

 

すると、工場の生産実績事例として、次のような写真が上がってきました。

 

ぱんだぬいぐるみイメージ

 

しめしめ。

これで、OEMの大半は見えた感じでした。

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即断即決

今回は、仕様書もなく、「これと同じものを作成してください」レベルでの製作です。

ですから、パンダ娘(誠スタッフ)も工場もとても迷惑だったと思います。

そして、質問や確認を受けるであろうことは想像しており、質問があれば即断即決の姿勢で返答していました。

 

迷惑をかけるかけないに関わらず、即断即決は意識しています。

これは相手のことを想ってのことです。

「一緒に考えていければ」とか「ご相談させていただければ」とか。いう気持ちもわからなくはありませんが、多くの場合、優柔不断なんです。

 

あと、お金がないことも前提にあると思います。

わたしは、他人の時間を消耗しているという感覚を持っているので即断即決です。

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質問は端的に

文章は2文までルールでやり取りしています。

もし、あなたが逆の立場で、異国の言語でサポートするとしたら、どうなんでしょう。

日本語のネイティブでも、長文をずらずらと書かれて質問されるとイヤな気持ちがしませんか。

 

外国人ならさらに然りだと思うのですね。

よい仕事をしていただくために、文章は2文まで。

そして、質問したいときには、極力Yes or Noで返答できる質問を。

思いやり。

 

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敬語で会話する

私は普段より、中国側スタッフに対し敬語で会話しています。

理由は3つです。

 

1つ目は、スタッフが敬語に慣れていただき、自然に使えるようになってほしいため。

2つ目は、取引先に対し粗相が無いようにしたいため。(かもすると、ビジネスチャンスさえ逃します)

3つ目は、私自身がスタッフをリスペクトしているから。

 

丁寧語、尊敬語、謙譲語を100%使いこなしましょう!と言っているわけではありません。

相手に対する心遣いや気持ちを敬語を通じて伝えたい。

その結果、コミュニケーションも円滑になり、自身がほしい結果(=今回は、パンダ社長のぬいぐるみをイメージ通りに仕上げること)を得やすくなります。

 

外国人が日本語の敬語を習得することはとても難しいんです。

普段から使っていないと、なかなか発せるものではないです。

敬語を正しく使える日本人でさえ3割程度と言われてます。

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オリジナルぬいぐるみ製作に使う主な布生地

オリジナルぬいぐるみ製作に使う材料は、布生地と綿です。

特別な事情がない限り、封入する綿は工場へお任せするのが一般的です。

たとえば、ウィグル産の綿がよいとか自前で用意した綿がよいなどある場合は、事前に工場へ伝えておくとスムーズです。

 

ここでは、布生地について紹介します。

 

No. 手触り ぬいぐるみの目安サイズ
1 ソフトボア 1.5mm 柔らかい 小さ目(~20cm)
2 ソフトボア 2mm 柔らかい ふつう(20cm前後)
3 サラボア 5mm ふつう 大きい(30cm~)
4 ベルボア ふっくら(ソフトボアより長い 特になし
5 台湾ベロア 柔らかく、高級感あり 特になし

パンダ社長のぬいぐるみは、ベルボアで制作しましたよ。

 

刺繍糸については、工場より提案がいくつかあります。

実例でも紹介しているように見本が届きますので、その中から近いものを選べばokです。

パソコンの画面ですと、実物と色味が異なることがありますが、既製品のぬいぐるみをベースにどの刺繍糸を使用しているかを確認することで、誤差はある程度抑えられると思います。

サンプルで何度か訂正できますから、まずは近い物を選ぶ。これでよいと思います。

 

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オリジナルぬいぐるみ製作は、こんな方にオススメです

オリジナルぬいぐるみを使用した販促は、自社のイメージアップや認知向上につながりやすいです。

結果、売上アップにも期待できます。

特に、女性や子供をターゲットにした販促は、ぬいぐるみと相性がよく、行政をはじめ、名の知れている多くの企業では、自社マスコットキャラクターを採用しています。

 

ぬいぐるみを核に、グッズへと展開することもできます。

中国輸入代行誠では、中国青島にある数多くの取引実績のある工場を紹介することができ、経験豊富なスタッフが貴社と工場を円滑に仲介させていただくことができます。

サンプル作成のみでのサポートや本注文時は100個から10万個までサポート可能です。

 

まずは、お気軽にお問い合わせください。

 

ぬいぐるみ製作を依頼いただいた方のニーズ

  • UFOキャッチャーの景品を作りたい
  • 自社キャラクターをぬいぐるみにしたい
  • 従業員に配布したい
  • ご当地キャラをぬいぐるみにしたい
  • 販売用に台紙つきのぬいぐるみを製作したい
  • イベントのノベルティとしてぬいぐるみを製作したい
  • 個人でデザインしたキャラクターをぬいぐるみにしたい
  • アーティストグッズとしてぬいぐるみを製作したい

     

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    オリジナルぬいぐるみ製作の流れ

    ぬいぐるみにしたいキャラクターのイラストや写真をお送り下さい。

    できれば、イラストレーターやフォトショップでの立体図があるとスムーズに進行します。

    サンプル代をお支払いいただき、作成を開始します。

     

    サンプルに修正があれば修正をいたします。

    キャラクターに仕様や素材に応じ、無料で何度かの修正も可能性です。

    サンプルが校了後に量産し、出荷、納品します。

     

    はじめてのご相談・ご依頼は、次の手順を参考にしてください。

     

    当社へのオリジナルぬいぐるみの製作も、OEMやODMのご依頼の流れと同じ手順です。

     

    詳しくみていきましょう。

     

    「OEM/ODM」プランとして利用登録する

    はじめに、中国輸入代行誠の「OEM/ODM」プランとして利用登録をお願いします。

    ご担当者名や法人名、メールアドレスなどの必要情報をご入力・ご送信ください。

    折って、アンケートメールが自動送信されます。

    利用登録フォームはこちらです。

     

    アンケートメールへ返信する

    利用登録しますと、ほぼリアルタイムにアンケートメールが自動送信されます。

    アンケートの内容は、希望ロットや希望納期、サンプルの有無など、簡単なものです。

    全部で10項目のアンケートへ回答し、そのままメールをご返信ください。

     

    折って、中国輸入代行誠OEM事務局より返信がございます。

     

    仕様書を送付する

    アンケートに返信いただきますと、アンケートの内容に応じ、仕様書を依頼するメールが届きます。

    仕様書の作成が初めての方でも、次の雛形を参考に埋めていただくことで作成ができるようになっています。

    仕様書の雛形は、OEM事務局からのメールにも記載がありますのでご安心ください。

     

    専用SNSへコンタクトする

    仕様書の内容に問題がなければ、貴社専用のSNS(skypeまたはwechat)をご案内差し上げます。

    以降のやり取りは、専用SNSを通じ、専任の現地担当者とおこなっていただきます。

    担当者は中国人ですが、日本語での意思疎通がおこなえます。

     

    また、専用SNSには日本人も事務局として参加しますので、言葉の問題はストレスになりずらいです。

    2023年現在、wechatは回線状況があまり芳しくないようです。そのため、skypeをオススメしています。

     

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    オリジナルぬいぐるみ製作に関するFAQ

    小ロットでもできますか?
    はい。デザインにもよりますが、100個より製作できます。
    オリジナルのぬいぐるみも製作できますか?
    はい。ご利用いただけます。この記事でご紹介させていただいてございますぬいぐるみも完全オリジナルです。
    品質を確認できますか?
    はい。サンプルを作成いただき、変更点がありましたら仕様変更も可能です。
    生産拠点は中国ですか?
    はい。中国です。当社との取引実績のある工場を紹介させていただいております。
    図面は必要ですか?
    いいえ。少なくとも、手書きのイラストをいただければ、デザイナーがイラストレーター等でデータ起こしいたします。
    ぬいぐるみに商品説明などのタグを付けることもできますか?
    はい。ご利用いただけます。タグに表記する内容をお知らせください。
    納期はどれくらいですか?
    ロットやサイズ、生地、繁忙期などの条件にもよりますが、平均的に、初回コンタクトからサンプル生産まで20日、大量生産まで40~60日です。
    袋に入れていただけますか?
    はい。ご利用いただけます。袋の材質やデザインなどご指定ください。

     

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    結論:はじめてのオリジナル製品を製作するなら、ぬいぐるみもアリ!

    ぬいぐるみを使用した販促は、自社のイメージアップや認知向上につながりやすいです。

    結果、売上アップにも期待できます。

    また、ぬいぐるみは、はじめのオリジナル製品製作の題材としても取り組みやすいです。

     

    仕様書や三面図はあるに越したことはありませんが、実績のある工場であれば、いくつか近いサンプル品を提案してくれるからです。

    工場や代行業者とのやり取りについては、本文を参考にいただくことで、より円滑にオリジナル製品を製作できるようになります。

    ご紹介しました「ユニファースト様」や「BANDAI NAMCO様」「三英貿易様」等々、ぬいぐるみ製作の老舗ではありますが、生産は中国の工場へ委託しています。

     

    つまり、生産拠点は、当社と変わりありません。

    小ロット!高品質!とまでは謳えないかもしれませんが、まずはお見積りからだけでもご依頼いただければと思います。

    貴社と工場を円滑にお繋ぎいたします。

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