
こんにちは!
中国輸入代行「誠」のパンダ社長こと酒井(@makoto1688)です^^
このような疑問にお答えします。
▼日本でアパレル製品をOEMすることに関するtweet▼
OEMは、日本でもできますよ。たとえば、アパレル製品や化粧品、コスメ、サプリメント、健康食品あたりは、「●● 日本 OEM」でググるとヒットします。とてもざっくりな総論ですが、ロットは中国より少なくて、単価は中国より高めです。日本でOEMすると、国際送料や通関リスクを軽減できます😌
— パンダ社長@中国輸入代行「誠」×NFT×米国株 (@makoto1688) January 3, 2022
この記事は、広州にあるアクセサリーのOEM工場に出資しているパンダ社長が書いています。
▼この記事でわかること▼
それでは見ていきましょう。
(タップできる)もくじ
アパレル製品は日本でもOEMできる
中国輸入ビジネスは、98%の人が転売から始めます。
そして、転売に慣れてきたら徐々にOEMやODMなどのオリジナル商品の開発を検討しはじめます。
そのため、「OEMは中国輸入で」といった具合に潜在的に思っている人もいるかもしれません。
実は、灯台下暗しで、アパレル製品のOEMは日本でもできます。
1960年代の高度経済成長以降、縫製工場はより安価な中国へシフトしてきました。
しかし、日本独自の文化として残ってきた縫製工場は、近年でも新規開業している企業もあります。
日本にしかできない技術やおもてなしの心が、今も縫製工場に伝わっているのかもしれません。
アパレル製品を日本でOEMするメリット
アパレル製品を日本でOEMするメリットは何でしょうか。
中国輸入でのOEMと比べてみるとわかりやすいかもしれません。
- 関税がかからない
- 国際送料がかからない
- 日本語で意思疎通ができる
- 支払いが日本円でできる
- 納期が短い
- 比較的小ロットからできる
デメリットは肌感覚ですが、中国でのOEMに比べると単価が高いことです。
単価の違いだけでと思うかもしれませんが、単価には、日本での人権費や家賃が乗ります。
アパレル製品を中国でOEMするメリット、デメリット
アパレル製品は、国産品よりも中国製を初めとする、海外製品がはるかに多いといえます。
中国製の商品をOEMする主なメリットは、商品生産の費用が安いことが挙げられます。
中国は衣類をはじめ、さまざまな製品を作る工場があるため生産できる商品の種類が豊富な点も魅力の一つです。
また、多くの企業が中国の工場を利用して商品を生産しているため、OEMの実績が豊富です。
地理的に日本から近いため送料を抑え、輸送にかかる時間を短縮できることもメリットだといえるでしょう。
ただし、旧暦を使用する中国は正月休みをはじめとして日本の休日と中国の休日が異なるため、納品までに予想外の時間がかかる可能性があります。
また、現地との業者と直接取引する場合は中国語でのやり取りが必須のため、商品イメージなどを伝える際に言語の壁があります。
さらに、商品を輸入する際に関税がかかる点もデメリットといえるでしょう。
日本で、アパレル製品のOEM工場を探す方法
中国でアパレル製品のOEM工場を探す方法は次のとおりです。
- 代行業者に探してもらう
- アリババ(1688.com)で探す
- 「中国 アパレル工場」「中国 OEM アパレル」等でググる
一方、日本でアパレル製品のOEM工場を探す方法は次のとおりです。
詳しくみていきましょう。
「日本 アパレル OEM」でググる
ググってみてください。
次のようなアパレル工場のまとめサイトから調べることができますよ。
下記サイトでも、各工場を調べるのに数日はかかると思います。
参考:SDファクトリーは、アパレルメーカーと縫製工場をつなぐマッチングサービスです。
「アパレル 展示会」でググる
ググってみてください。
ヒットしたら気になる展示会へ参加し、展示ブースを回ってみてください。
展示会への参加は基本無料です。
参考:ファッションワールド東京、世界中から520社※が出展する、日本最大のファッション展!
管轄の商工会議所に問い合わせる
「住まいの地域+商工会議所」でググってみてください。
連絡先がわかったら、電話してアパレル製品のOEMができる工場を探しているといえば、何らかの回答があります。
商工会議所へ伺って、商工会議所へ登録している企業の名簿から探すこともできます。
【参考】中国でアパレル製品のOEM工場を探す方法
OEM工場を探す方法は、Googleなどの検索エンジンを使って検索する以外にも方法があります。
中国で開催される展示会や見本市に参加したり、同業者からの口コミや紹介を通じて探すことも可能です。
本記事では5つの方法をご紹介します。
詳しくみていきましょう。
OEM企業を紹介するサイトで検索する
Global Sourcesのオンラインプラットフォームや、Googleなどの検索エンジンを検索するとサプライヤーや工場を探せます。
気になる業者が見つかった場合は、チャットやサイト上のコンタクトツールを利用して問い合わせをしましょう。
海外の業者の場合、対応に時間がかかるケースもあります。
問い合わせ時の応答速度や対応を見て、信頼できそうな業者に頼むことがおすすめです。
アリババのサイトで検索する
OME工場を探す場合は、Alibaba.comのBtoBサイトからの検索もおすすめです。
Alibaba.comでは、登録業者の信頼性を重視しており、工場の詳細な情報やレビュー、評価を参考に探せます。
また、Alibaba.comには多くのOEM工場が参加しているため、幅広い選択肢から工場を選ぶことができます。
業者と直接問い合わせのできるメッセージ機能もついているため、問い合わせ先を検索するという手間も省けるでしょう。
現地の展示会に行く
中国で開催される展示会に参加して、取引先を探すこともOEM工場を探す1つの方法でしょう。
中国や他の国で開催される展示会情報は「J-messe」というジェトロ(日本貿易振興機構)が提供するサービスで確認ができます。
また、日本で開催される展示会に中国のOEM工場が出店することもあります。
その場合は日本語の通訳がいる可能性が高く、中国語でのやり取りが求められないこともあるため、そのタイミングで自分と相性の良い工場を探すこともおすすめです。
信頼できる人に紹介してもらう
中国では人と人とのつながりを大切にする文化が、根強く残っています。
そのため、展示会や現地でできた人脈を通じて、高品質で信頼性のある工場を紹介してもらう方法もおすすめです。
中国では信用が重視されているため、他人に紹介できる業者ということは信頼性が高いと判断できます。
中国の方とつながることが難しいと感じる方は、同業者で信頼できる人から中国OEMの工場を紹介してもらうところから始めるとよいでしょう。
代行業者に依頼する
中国輸入ではトラブルがつきものですが、代行業者を利用することでトラブルを回避できます。
代行業者は輸入についての知識や経験が豊富なため、トラブルの予防やトラブル時の対応に慣れています。
特に、大量の仕入れやOEM商品の発注の場合は、代行業者のサポートがあれば万が一トラブルが起きても任せられる安心感があるでしょう。
中国輸入や中国OEM商品の発注では、中国語でのやり取りが求められるため、やり取りを代行してもらうことでスムーズなやり取りができます。
日本で、アパレル製品をOEMする手順
めぼしい工場が決まったら次は問合せです。
問合せ後の流れは、おおよそ次の通りです。
- 問合せする
↓ - 担当者と電話相談
↓ - お見積り
↓ - サンプル制作
↓ - 量産
↓ - 検品
↓ - 発送・納品
アパレル製品をより安価に正確にOEMするための裏ワザ
アパレル製品のOEMは、中国輸入の場合でも日本生産の場合でも一長一短あることはわかりました。
どちらがよいかと言われたら、どちらもよいと答えます。
ただ、「中国輸入×日本」という裏技もあります。
OEMの肝はサンプルが出来上がるところまでの工程です。
サンプルは日本のOEM工場で制作し、そのサンプルを中国のOEM工場で量産する。という手法はいかがでしょうか。
中国製?日本製?OEM商品の原産地は何で決まる?
日本の生地を日本で縫製して販売まで行った場合は、間違いなく日本製といえるでしょう。
しかし、中国で縫製までを行っても日本製といえる場合もあります。
以下では、中国製か日本製かはどこで決まるのかを解説します。
日本には繊維製品の原産国表示義務はない
2023年7月現在、日本では繊維製品へ原産国の表示義務はありませんが、誤解を招くような表示はできない決まりがあります。
一例に、中国産の商品の品質表示タグに日本国旗をデザインすることは禁止されています。
また、海外ブランドのライセンス品を日本で作った場合は、「MADE IN JAPAN」のように、「日本製」や「海外ブランドのデザインをもとに国内で製造しました」と記載する必要があります。
アパレル業界では「縫製した場所が製造国」がルール
原産国を不当に表示する行為は、「不当景品類及び不当表示防止法」「不正競争防止法」「商標法」「関税法」で規定されています。
日本アパレル産業協会の自主的なルールでは、衣服の最後の縫製地を製造国と決めています。
他国で縫製された衣服を日本でボタンを付け替えることは、日本製として名乗ることを認めてはいません。
ただしこれは、あくまでもこれは自主規制ルールであり、違反しても罰則はありません。
どこからが「日本製」?
日本製の生地を日本で縫製し梱包・販売する場合は「日本製」と表示します。
一方、中国の生地を日本で縫製して梱包・販売しても「日本製」と表示できるでしょう。
しかし、中国の生地を中国で縫製して日本で梱包・販売する場合は「日本製」と記載しても法律上は罰せられることはありませんがグレーで、一般社団法人日本アパレル産業協会の自主的なルールでは認めていません。
なお、法律上「中国製」と表示される場合は、日本の生地を中国で日本人スタッフが縫製して梱包・販売する場合です。
製造国と販売国 | 原産地 |
---|---|
日本製の生地を日本で縫製して梱包し、日本で販売 | 日本製 |
中国の生地を日本で縫製して梱包し、日本で販売 | 日本製 |
中国の生地を中国で縫製して梱包し、日本で販売 | 中国製。日本製でも罰せられないがグレー。 |
日本の生地を中国で縫製して梱包し、日本で販売 | 中国製 |
結論:アパレル製品は日本でもOEMできる
まとめます。
- アパレル製品は日本でもOEMできる。
- 日本で、アパレル製品のOEM工場を探す方法はとにかくググる。
- 日本で、アパレル製品をOEMする手順は中国輸入のそれと同じ。
- サンプルは日本で製作し、量産は中国で行う方法もある。
最後に補足です。
AppleやNike、任天堂、キーエンスは自社工場を持っていません。
自社工場を持っていないメーカーを「ファブレスメーカー」と呼びます。
つまり、中国輸入でOEMをやっている人の多くは「ファブレスメーカー」です。
何だかかっこいいですね。
本日もお読みいただき、ありがとうございました^^
【大枠解説】中国輸入でOEMする方法と注意点【楽しいですよ】