Amazon相乗りで、中国業者の嫌がらせや商標侵害メールへの対処方法

こんにちは!

中国輸入代行「誠」のパンダ社長こと酒井(@makoto1688)です^^

 

パンダ娘
中国から仕入れをして、Amazonで販売しています。先日、中国人セラーとおぼしき人からクレームが来ました。はじめてのことで怖いです。どうやって対処すればよいかアドバイスいただけませんか。

 

ずばりこの疑問にお答えします。

 

中国人セラーからの嫌がらせに関するtweet

アマゾンで、こんなクレームってよくありますよ。「貴店は弊社の許諾もなく、無断で相乗りしてAMAZONで商品販売をしており、これはインターネット上における商標権を侵害する行為となります。」相乗りに許可が必要なの?と思いますし、知財の知識があれば毅然と対応できます。安心してください。

この記事は、長年、Amazonで販売し、8桁を越えるの売上実績を持つパンダ社長が書いています。

 

それでは見ていきましょう。

 

中国輸入Amazon販売でよくあるクレーム

中国から輸入して、Amazonで販売する方法は、中国輸入ではとてもメジャーです。

中国輸入の手法の中では、売上を最も上げられる1つでもあります。

その一方で、Amazon出品者内の同業中国人セラーへの対処スキルも求められます。

 

たとえば、中国人セラーが作ったであろう商品ページに相乗り出品をしていると、次のような連絡が来ることがあります。

いつもお世話になっております。 貴店は弊社の許諾もなく、無断で相乗りしてAMAZONで商品販売をしており、これはインターネット上における商標権を侵害する行為となります。 12時間以内削除しない場合弊社はアマゾンで貴店の商品を注文します。こちらの商品を比較して***の商品かどうか確認します。***の商品と違った場合アマゾンと連絡して商標権侵害を報告します。 ご了承ください。 弊店のASIN:***

 

中国仕入れAmazon販売の手法なら、上記のようなメールは比較的よくあることです。

感情は入れず、主張を確認し、あとは経験とスキルで対処します。

知的財産権の知識がない状態で、このメールを鵜呑みにしてしまうと、あなたのAmazon販売生活は、まもなく終焉を迎えることでしょう。

パンダ社長
後々面倒なことにならないよう、都度対応しておくのが無難です。

目次に戻る▶▶

 

商標権に対するAmazonのスタンス

Amazonは、商標権に対し第三者的な立場で仲介します。

つまり、原則、出品者と権利者で解決するようにといったスタンスです。

悲しいかな、現状は、アマゾンへ権利者が権利侵害の申請を行った場合、Amazonは指定役務までの確認を行わないのです。

 

権利者という人が権利を主張した場合、Amazonとしての見解は中立です。

Amazonは、あとは双方で確認してくださいね。というスタンスです。

ですから、権利を主張された側も相応の知識を持って対処しないと、あわよくば、ウソの主張によりあなたの生活を台無しにされることがあるということです。

パンダ社長
知識さえあれば、9割型跳ね返せるので安心してください^^

 

 

商標権を有する権利者からAmazonへ権利侵害に関する申請があった場合、アマゾンは該当セラーに対し下記のような警告文を送ります。

 

平素はAmazon.co.jpをご利用いただき、誠にありがとうございます。

このEメールの末尾に記載されている商品が商標権を侵害しているという主張が権利者から届きましたので、ご連絡いたします。

本Eメールの末尾に記載されている商品の出品をキャンセルさせていただきましたのでご了承ください。この商品の出品を再開するには、権利者からの申し立ての取り下げが必要になります。

権利者名:*******
メールアドレス:*******

権利者が申し立ての取り下げに同意した場合は、notice-dispute@amazon.co.jpまで申し立ての取り下げをお知らせいただくよう権利者にご依頼ください。

申し立ての対象となった商品が権利者の商標権を侵害していないと思われる場合は、補足情報を添えてnotice-dispute@amazon.co.jpまでEメールでお知らせください。たとえば、請求書や注文番号などが考えられます。

当サイトは知的財産権の侵害に対する申し立てを深刻に受け止めております。出品者様の商品についてさらに問題に関するご連絡が寄せられた場合には、直ちにAmazon.co.jpのアカウントが閉鎖される場合がございますのでご了承ください。

本ポリシーについてさらに詳しく知るには、セラーセントラルのヘルプページにて「知的財産権その他の権利侵害」をご確認ください。

権利者よりご連絡のあった商品は以下の通りです。
—————————————————
ASIN: *******
—————————————————

侵害の種類:商標権(商品梱包、商品表示ページ、ワードマーク、ロゴ、デザイン)
商標番号:*******
申し立て番号:*******

何卒、よろしくお願い申し上げます。

notice-dispute@amazon.co.jp

 

 

これを受け、請求書や補足事項を提出した結果、内容が認められなかった場合、下記のような文章が届きます。

 

平素はAmazon.co.jpをご利用いただき、誠にありがとうございます。

ご返答内容を確認させていただきましたが、出品者様の主張では受領した申し立て通知に対処できないため、お受けできません。また、Amazon.co.jpは、本件の権利を主張する当事者ではない為、お伝えした以上の情報を提供することは一切できかねますことをご了承ください。

大変恐れ入りますが、本件につきましては、直接、出品者様と権利者にて協議を行っていただき解決いただく必要がございます。つきましては、出品者様の主張を処理できるよう、次の情報をご提供いただけますようお願いいたします。

— 本Eメールの末尾に記載されている、侵害コンテンツを申し立てた権利者からの申立ての有効な取り下げ
転送された取り下げや添付された取り下げはお受けしておりません。先にお伝えしました権利者にご連絡いただき、申立ての取下げを notice-dispute@amazon.co.jp まで送信していただくようお願いいたします。

— 商品の信憑性に関する証拠(請求書や注文番号など)
信憑性に関する証拠には、請求書または注文番号を必ず含めるようお願いいたします。ご提出いただく証拠に、出品者様の商品が権利者の知的財産を侵害していないことが明示される必要があります。この情報をその他の書類や影響を受けるASINとともに、notice-dispute@amazon.co.jp までお送りいただけますようお願いいたします。

ASIN:******
申し立て番号:******

申し立てが誤りであると思われる場合は、再度ご説明と補足情報を notice-dispute@amazon.co.jp までお送りいただけますようお願いいたします。

何卒、よろしくお願い申し上げます。

アカウントスペシャリスト
Amazon.co.jp
http://www.amazon.co.jp/marketplace

notice-dispute@amazon.co.jp

 

このような文章をはじめて見た人はビックリしてしまうかもしれませんね。

でも、大丈夫です。

いささか形式張っているようには見えますけれど、要点を抑えて、冷静に対応することで、概ね解決します。

 

対象方法は、次の項で説明しますね。

ちなみに、ハイブランド品や誰もが知っているようなブランドの場合は、双方の話し合いではなく、一発でアカウント停止または閉鎖になりますよ。

お気を付けくださいね。

目次に戻る▶▶

 

商標権を主張するメールが届いたときの対応方法

商標権を主張するメールは2つのルートがあります。

 

商標権侵害の2つのルート
  • 中国人セラーから直接届く
  • アマゾンのアカウントスペシャリストから届く

 

詳しくみていきましょう。

 

中国人セラーから直接届いたときの対処方法

1つ目は、中国人セラーから直接届くです。

中国人セラーが書いた文面は、どこかいびつですので大抵わかります。

商標登録番号の記載がなければ、次の例文を参考に返信するとよいですよ。

 

お世話になります。

恐れ入りますが、
日本で有効な商標登録番号と該当する類似群コードをご提示頂けますでしょうか。

確認ができ次第、
日本のコンプライアンスとAmazonの規約を遵守し、
すぐに対応させて頂きます。

お手数をお掛け致しますが、
何卒よろしくお願い申し上げます。

 

まずは、主張の真偽を明確にするために、商標登録番号を開示してもらいましょう。

それから、上記例文は実際にパンダ社長が使ってきたものです。

あとあと中国人セラーとモメたときに、仮にこちらに否があったとしても、Amazonに対しても自社がコンプライアンス重視の姿勢を持っていることをログとして残しておく意図があります。

 

端的な文面ですが、とても作りこんだ文面(感情を入れると不利になることもあります)なんですね。

この例文で、商標権の9割の主張は弾き返せます。

記例文で返信しても何度も同じような文面が返ってくる場合は、テクニカルサポートへ連絡してください。

[返信不要]ボタンを押下するようにアドバイスがありと思います。

 

アマゾンのアカウントスペシャリストから届く

2つ目は、Amazonのアカウントスペシャリスト(以降、アカスペ)から届くです。

中国人セラーがAmazonへ通報し、Amazonから連絡があるパターンです。

Amazonから届くメールは、上記「商標権に対するAmazonのスタンス」の項を参考にしてください。

 

アカスペ対応は、ちょっと大変です。

なぜなら、中国人セラーは別人の商標権を使って、アカスペへ権利を主張していることがあるからです。

アカスペもアカスペで、J-PlatPatで確認すればよいのですが、全く確認していないようです。

 

類似群コードの内容と主張している商品が一致していないことなんてザラにあります。

 

しかし、アカスペに上記のようなことを主張してもほぼ請け合ってはくれません。

そこで、当該セラーとの過去にあったやり取りの中で、不審な点や明らかに主張が間違っている点をまとめた文章を時系列で作ります

 

ただし、アカスペ攻略は一筋縄にはいきません。

攻略できないと、あなたのアマゾンのアカウントが飛びます。

2021年は、商標権侵害によるアカウント閉鎖はハイブランドでない限り聞いたことがありませんが、中国人セラーの商品であっても数が訴えられた回数が多く、解決していない案件が貯まっていれば閉鎖リスクは高まります。

2020年にパンダ社長がサポートさせていただいた方は、知財関連で10件以上の未解決案件がありました。

目次に戻る▶▶

 

まとめ

  • 中国輸入アマゾン販売をおこなっていると、中国人セラーから商標侵害のメールが届く。
  • 商標権に対し、アマゾンは第三者的な立場である。
  • 中国人セラーから商標侵害のメールが届いたときは、商品登録番号を伺うことでほぼ対応できる。
  • アカウントスペシャリストから商標侵害のメールが届いたときは、厄介。過去の不振なやり取りをまとめ、テクニカルサポートへ相談することも1つの方法。

 

最後に。

商品リサーチ時に商標チェックを行っていても、中国輸入アマゾン販売で出品している限りこのようなメールが届くものです。

ただし、ハイブランド品でない限り、突然アカウントが閉鎖になるような事例は今のところ聞いたことはありません。

知的財産権に関する正しい知識を持って、毅然として対応されることをオススメします。

 

ご質問、いつも歓迎です!

本日もお読みいただき、ありがとうございました^^

目次に戻る▶▶