invoiceの申告価格30%の背景

こんにちは!
中国輸入代行「誠」の代表のじょに(こと酒井)です^^

 

2020年4月24日より、中国発のすべてのエア便でFBA直納が行えなくなったことは記憶に新しいです。

 

厳密には、FBA直納が行えなくなったのではなく、invoiceの申告価格をアマゾンでの販売価格の30%~80%にすることを条件に、FBA直納は継続できるというものでした。

 

さらに、同時期にFBA倉庫ではコロナウィルスへの対策として、従来1箱あたり25kgまでだった重量が15kgまでに制限がかかりました。

 

一方、中国税関では、FBA行きの提出資料がさらに増えたため、各代行業者(法人・個人含め)は資料の準備に時間を要しています。

 

今回は、申告価格が30%になった背景を解説した上で、FBA行き貨物で中国通関にて新たに必要となった書類を紹介し、なぜ従来に比べFBA到着までに時間を要しているのかについて解説いたします。

 

 以降、invoiceの課税価格の料率は便宜上30%として表示します。実際のところ、30%~80%の通関業者もあるようです。
 本記事は、2020年4月~同7月までの情報をもとに公開してございます。

 

invoiceの申告価格が販売価格の30%?になった背景

invoiceの申告価格が販売価格の30%になるという噂は、代行業界の中では2019年12月頃からありました。

 

当社としては納得がいきませんでしたため、義烏・広州・深圳界隈の運送卸業者10社(上海空港利用)や青島・蘇州界隈の運送卸業者8社(青島空港利用)へ、本来の申告ルールで通関できないものか電話で問い合わせをしましたがどこも「No」でした。

 

実際のところ、深圳のある業者は80%と話していましたし、広州のある業者は60%と話していました。

 

それぞれの業者で若干の認識の違いはありましたが、まとめると以下のような背景があったようです。

 

invoiceの申告価格を販売価格の30%で記載することになった背景
  • FBA行き荷物のinvoiceの申告価格に、不当な(虚偽の)価格を記載している代行業者が増えている。
  • しかし、運送卸業者や税関では、不当な価格かどうかを判断する術や証拠がない。
  • アマゾンの販売価格に対し料率を設定することで、あるべき申告価格に近付くだろう。
  • 基本30%で商品によっては60%~80%にしておこう。

 

 2019年に米国行き荷物でも同様のことがありましたが、まさか日本行きで本当に実行されるとは思ってもいませんでした。。

 

invoiceが適正価格でないことで生じる問題

invoiceには、現地で仕入れた金額を記載することが義務付けられています。

 

たとえば、日本で2,000円で販売予定の商品を中国で10元(=約150円)で仕入れたとします。

 

invoiceの記載ルールでは、「10元」と記載するのが正解です。

 

しかし、今回の制約により、アマゾンでの販売価格2,000円の30%ですから600円が課税申告価格となり、(課税対象品目であれば)600円に対し関税が生じることになります。

 

本来であれば150円に対し課税のところ、今回の制約により600円に対し課税。ということになります。

 

・・・この記事を書きながらも、やっぱり納得がいかないです。。

 

(申告価格は多くても少なくてもダメで、実際仕入れた価格を記載するのがルールですからね。。)

 

 厳密にいうと、代行業者を通した場合、商品原価として代行手数料や月額利用料、OPP袋代等も加算する必要があります。

 

日本の佐川急便やヤマト運輸の見解

そこで、中国側の運送卸会社や税関の見解は上記の通りでしたが、日本側はどのように認識しているのか。

 

気になっていましたので、佐川急便やヤマト運輸の担当者や上長へ電話で確認しました。

 

こんにちは~。中川さん(仮)。

あ、酒井さん。少しご無沙汰しています。

つかぬ事を伺いますが、中国からのFBA行き貨物のinvoiceについて何かお聞きになられていませんか?

あ、あぁ~、申告価格についてとかですか?

はい!
中国の運送卸業者や税関に聞いた情報では、アマゾンでの販売価格の30%を記載しないと中国で通関させないと言っているのですよね。。本当なのですか??一律30%で記載するとなると、逆に虚偽の申告になってしまいますよね。。

30%かはわかりませんが、そんな話は聞いていますよ。でも、当社からの要請ではないですよ。

なぜ、こんなことになったのですか?

中国在住の中国人セラーが日本のFBAへ納品する際、日本にも住所を持っている「とある代行業者(等)」を介して、通関しているのですね。

とある代行業者??

はい。私の口からはっきりとは申し上げにくいのですが、虚偽の価格(あり得ない申告価格)で申告している業者がいるのではないかということです。。商品を見れば、おおよその相場は見当がつきますしね、我々はよく使用すのですが、申告価格から販売価格を逆算する方法を使って、アマゾンで該当商品を確認しますと、申告価格と結構な乖離があることがわかってしまうのですね。。

なるほど。
実際に申告しているのは、私のような輸入代行業者ですよね?

あ、はいはい(汗)。
酒井さんのところは私が確認していますから問題ないですよ^^; しかし、中国人セラーが中国人が経営する輸入代行業者へ依頼し、業者が持っている日本の住所を使用して輸入するケースもあるようですよ。

そうか。そうか。なるほどですね!
その手法。わたしも米国へ輸出する際、以前にやっていましたね。無論、申告価格はプロパー価格でしたけど^^ では、今回の件は、そのような経路でFBA納品なさっている中国人セラーが多くなってきていて、日本側での関税が適正に徴収できないため、日本側から中国側へ要請があった。ということなのですかね。

はい。わたしも経緯は深くは把握していませんが、おそらくそのような感じなのではないかと推察はしています。

かしこまりました。この措置はどれほど続くのですかね。

皆目見当がつかないですね。。

ですよね。。
一旦、かしこまりました!いつもいろいろ教えていただき、ありがとうございます!

はいはい。どうもどうも~^^
 国際便の佐川急便やヤマト運輸では、通関業務も行っています。
 会話の中では中国人セラーとしていますが、実際のところ日本人セラーも含まれるのかどうかは不明です。

 

日本の住所で荷受けして、適正価格で申告する方法

今回の制約は、あくまでFBA倉庫へ直納する貨物が対象です。

 

つまり、一度、FBA以外の日本の住所(たとえば、自宅や会社やFBA以外の倉庫)へ納入して、そこからFBAへ発送することで、適正価格のinvoiceで通関することができます。

 

実際に、当社も下記ルートで、従来の適正価格のinvoiceで通関できたことを確認しています。

 

1. 日本側で一度荷受けするパターン
「誠」 → 運送業者 → 中国税関 → 日本税関 → 運送業者 → 当社の日本支店 → FBA倉庫

 

ただし、この流れですと、当社の日本支店(貴店の場合であればご自宅や会社)を経由するため納品までのリードタイムは長くなり、また、当社の日本支店からFBA倉庫までの送料が別途生じます。

 

そこで、日本側の通関業者(=運送業者)を変更することで、自社で荷受けせずともFBA倉庫へ直納する方法へと切り替えました。

 

2. 運送業者(=通関業者)を変更し、FBA直送するパターン
「誠」 → 運送業者 → 中国税関 → 日本税関 → 運送業者 → FBA倉庫

 

大手でない通関業者を利用することで(すべての中小の通関業者で対応できるわけではない)、FBA倉庫の搬入トラック枠の制限がありリードタイムは長め(10~14日)になりますが、①日本国内での追加送料がかからないことに加え、②自社で荷受けをしなくてよいメリットがあります。

 

なお、上記流れですと30%が生じるように見えるのですが、invoice上では日本での配送先住所が運送業者(=通関業者)の拠点の住所となります(大手通関業者ですとこれができない!)ため、一度FBA以外の住所へ納入していることになります。

 

 一般的に、運送業者が通関の代行業務を行うことがほとんどです。
 当社は、2020年7月現在、invoiceは適正価格でokとなり、佐川急便やヤマト運輸で通関できてございます。

 

6つの書類を用意して、適正価格で申告する方法

上記以外の方法でも、正規の方法で本来の適正価格で通関することができます。

 

2020年7月現在、中国から日本のFBA倉庫へ直納したい場合、税関の公式措置として、6つの書類を用意することで適正価格のinvoiceで通関することができます

 

6つの書類とは以下の通りです。

 

  • 仕入先の店舗画面の購入単価がわかる画面
  • 日本人バイヤーである証明(出品者住所)
  • 商品購入のための中国側へ送金証明
  • 貴店の印鑑(取引証明)
  • アマゾンでの販売履歴
  • 該当ASINをアマゾンで出品していることがわかる画面

     

    これだけの資料をASINごとに準備するとなると、代行業者側は相当時間を要しますし、そもそもすべて揃えられるかどうかもわかりません。。

     

    ・・・ASINごとに、タオバオの商品ページとアマゾンの出品ページのスクリーンショットを貼り付けるだけでも大変大変。。

     

    仮に当社の場合ですと、FBA直納をご利用いただく際に必ずアマゾンの副権限を付与していただいていますから当社側でほぼ完結ができるのですが、たとえば副権限を使用していない代行業者ですと貴店側でスクショなど各種資料を用意することになります。。

     

    そして中国通関では、6つの通関が揃っていることが確認できますと、1ASINずつアマゾンの販売価格から申告価格を逆算する作業を行いますため、通関までにさらに時間を要すことになります。

     

     

    中国輸入代行「誠」は6つの書類が不要!?

    当社では、2020年7月より、上記6つの資料の提出が不要になりました。

     

    理由は、これまでも適正価格にて申告していることを中国税関で確認できたためとのことです。

     

    一方、ルール通り申告をしていても義烏や深圳、広州近隣の代行業者が使用している上海空港では、2020年7月現在でも上記資料が求められています。

     

    なお当社の場合、「青島」「義烏」「広州」に拠点がありますため、各地の状況は把握していますし、状況により拠点を使い分けて対応しています。

     

     

    FBA倉庫の搬入制限と重量制限

    2020年4月24日より、FBA倉庫では、コロナウィルスへの対策として、トラックの搬入制限と貨物の重量制限を始めました。

     

    これまでもFABへのトラックの搬入制限はありましたが、社会的距離の問題による倉庫での処理能力の低下から、さらに運送業者ごとのFBA倉庫への搬入枠が削減されました。

     

    つまり、中国輸入の場合ですと、日本で通関後、これまで運送業者がある程度の枠を持ってFBA倉庫へ搬入できていましたが、この枠が削減されていることにより従来よりも、通関からFBA倉庫までのリードタイムが伸びています。

     

    2020年7月現在は、平均で7日前後遅延しています。

     

    さらに、FBA倉庫へ到着後は、社会的距離の問題による人員削減があったのかどうかは公開されてございませんが、搬入から納品が完了するまで平均3日程度要しています。

     

     2020年7月に比べ、3月~6月の方が通関~FBAでの納品完了までのリードタイムは早かったです。

     

    まとめ

    2020年4月24日は、中国輸入実践者にとってダブルパンチの残念な日となりました。。

     

    ①FBA倉庫では1箱の最大重量が15kgまでとなり、②中国税関では6つの資料の提示がない場合、invoiceの申告価格がアマゾンの販売価格の30%で表記することとなりました。

     

    ①はアマゾンの制約のため当社含め代行業者でどうにかすることはできませんが、②は当社であれば資料提示が不要のため、貴店が法人・個人事業主に関わらず本来のルールで通関することができます

     

    それでも、日本税関からFBAでの納入完了までのリードタイムが長く(通常時は2~3日程度ですが現在は1週間前後)なっていますため、代行業者へ注文してからFBAでの納品完了までは約3週間(当社での通常は14日前後で、最も時間を要すのは店舗の配送スピードです)を要しています。

     

    システムで諸所作業を行っている当社の場合、当社倉庫へ商品が到着後、検品から運送会社への引き渡しは当日~翌日(すべて商品が揃っていれば)ですから、人力の代行業者様ですと注文から1カ月程度でFBA倉庫に納品が完了するスケジュール感でしょうか。

     

    コロナウィルスの状況がいつまで続くのか皆目見当も付きませんが、現状実際に起こっている二次拡大、三次拡大のことを鑑みますと、年内はよくても現在と同じ状況が続くのではないかと推察しています。

     

    わたし個人的には、ネガティブ的な選択肢は一切ございません。コロナと云えどもチャンスやプラスと捉え、今与えられている環境の中で、どうやったらお客様に喜ばれ、当社も幸せになれるのか。これからも試行錯誤を続けていきます。

     

    本日もお読みいただき、ありがとうございました^^

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