中国輸入で関税を支払う3つのタイミング【無在庫なら立替払い】

こんにちは!

中国輸入代行「誠」のパンダ社長こと酒井(@makoto1688)です^^

 

関税の支払いに興味がある子侍
中国輸入をはじめて半年が経ちました。先月、はじめて関税を支払いました。通関業者から請求書が届いて、振り込みしました。日本の通関に荷物が届いているのに、請求書を郵送したり、関税を振り込んでいる間に、どんどん時間が過ぎていきました。より早く通関できる方法はないのかな、関税を支払う方法は他にもどういうものがあるのかなと思いました。何かアドバイスいただけると助かります。

このような疑問にお答えします。

 

中国輸入での関税に関するtweet

【日本の通関業者の方へお尋ねです】小型包装物サイズの関税は、リアルタイム口座で支払うことはできますか?中国側のいくつかの通関業者に尋ねたところ、「小型は面倒くさいから対応していない」と返答があるのですね。やろうと思えばできる?小型だからできない?教示いただけませんでしょうか😌

この記事は、長年、貿易業を営むパンダ社長が書いています。

 

▼この記事でわかること▼

  • 中国輸入で関税を支払うタイミング
  • 無在庫なら関税の支払いは立替払い

パンダ社長
この記事を投稿した2020年12月以降、他社様でもヤマトを採用している代行業者が増えていますよ。(2019年までは、無在庫の中国輸入代行業者の主流は佐川やOCSでした)

 

それでは見ていきましょう。

 

中国輸入で関税を支払うタイミング

中国輸入で関税を支払うタイミングは、次の3つです。

  • 着払い
  • 通関時払い
  • 元払い

パンダ社長
日本国内でも、着払いか元払いかによって送り状が異なりますね!加えて、海外貿易では通関時払いもありますよ。

 

詳しくみていきましょう。

 

着払い

1つ目は、着払いです。

あなたが指定した最終目的地で支払う方法です。

中国輸入ですと、無在庫ならエンドユーザーが支払い、有在庫ならあなた(個人や会社)が支払います。

支払いは、日本国内の物流キャリアのドライバーが荷物をお届け時におこないます。

支払い方法は、現金です。クレジットカードが利用できるキャリアもあります。

パンダ社長
クレジットカードへの対応可否は、キャリアというよりは営業所によって変わるかもしれません。特に、佐川急便ですと下請けも多いので対応不可の地域もないことはない可能性はあります。ご自身の管轄の営業所へお尋ねください。

 

通関時払い

2つ目は、通関時払いです。

中国輸入であれば、中国から荷物を発送し、日本での通関時に通関業者へ支払う方法です。

支払い方法は、支払いスピードが速い(=通関が早い)順に、次の3つがあります。

  1. 通関業者から請求書郵送→支払い
  2. 通関業者から請求書メール→支払い
  3. 通関業者でのリアルタイム口座払い

     

    郵送かメールかは、通関業者の判断で異なります。

    早く支払いたい人(=通関を早くしたい人)は、予め通関業者へ伝えておくとよいかもしれません。

    ちなみに、代行は日本側の通関業者のことは把握していない(=取引していない)です。

    あなたから直接、通関業者へ依頼するのが最短です。

    パンダ社長
    通関業者からの請求書は、郵送であれメールであれ、ほとんど銀行振込です。パンダ社長個人の経験ですが、クレジットカードokの通関業者には当たったことがないです。もしかすると、okの通関業者もあるのかもしれません。

     

    また、最も通関が早くなる方法は、リアルタイム口座による口座引落です。

    NACCSが提供するリアルタイム口座とあなたの金融機関の口座を予め紐づけておくことで、通関と同時に、あなたの金融機関口座から関税が引き落とすことができます。

    詳しくは、次の記事が参考になるかもしれません。

    参考:中国輸入の関税や消費税を口座振替する方法【リアルタイム口座に登録】

     

    元払い

    3つ目は、元払いです。

    送り状上の発送元が立替払いする方法です。

    送り状上の発送元とは、中国輸入の場合は、貨物の輸出者です。

    たとえば、代行業者やあなたが指定した国際発送の委託先です。

    支払いタイミングや支払い方法は、上記業者のルールに準じます。

     

    ただし、関税は日本の通関業者で確定するものです。

    そのため、元払いとなると、次のような流れで請求が上がり、為替差損や手数料が生じたり、支払いまでに時間を要します。

    日本の通関業者 → 中国の通関業者 → 中国のフォワーダー → 代行業者

    パンダ社長
    当社でデポジット金から300元をお預かりしている理由と退会までに申請から1ヵ月を要す理由はココにあります。関税の立替払いを依頼して、清算せずに退会なさると代行が関税分を負担することになるのですね。

     

    無在庫なら関税の支払いは立替払い!

    在庫を持って販売する(=有在庫)なら、「着払い」「通関時払い」「元払い」いづれでも構いません。

    上記で紹介した内容で総合的に判断して使い分けていただければ問題ありません。

    ただし、在庫を持たずに販売する(=無在庫)は、次の理由から注意が必要です。

    • 着払い → エンドユーザーが支払う
    • 通関時払い → 小型包装物はリアルタイム口座払いができない
    • 元払い → 代行や中国通関業者での手数料が生じる

     

    詳しく見ていきましょう。

     

    着払い

    着払いの場合、関税はエンドユーザーが支払います。

    販売サイトの商品ページに「関税は買主払いです。」等の記載がない限りクレームになる恐れがあります。

    そもそも記載があったとしても、納得して購入する人は、あまりいないように思います。

    パンダ社長
    ここでは、日本の販売サイトのことや日本人の感覚までについては踏み込みませんが、もし自分がエンドユーザーだとして、関税を払ってくださいね。と言われたら、パンダ社長なら「?」となります^^;

     

    通関時払い

    小型包装物はリアルタイム口座払いができないので、通関時払いはできない。と理解してください。

    もしかすると、日本の通関業者では、小型包装物もリアルタイム口座払いができるのかもしれません。

    しかし、中国の通関業者の話では、小型包装物はリアルタイム口座払いができないと言っています。

    パンダ社長
    通関情報を当社から中国の通関業者へデータ送信するときに、たしかに小型包装物は、「リアルタイム口座払い」の選択がないのですよね。理由について口頭で尋ねたところ、「面倒くさい」と言われたこともあります。他の中国の通関業者なら選択できるのかもしれませんが、この辺りはまだ研究中です。

     

    元払い

    ここまで、「着払い」「通関時払い」は現実的ではないことがわかりました。

    無在庫で関税を支払う唯一の方法が、「元払い」です。

    ただし、次の点に注意が必要です。

    • 為替差損が生じることがある
    • 立替手数料が生じることがある

     

    関税は、日本国内なら円建てで請求です。

    ただし、日本から中国の通関業者へ請求した際に、元建て請求に変わります。

    円元で両替することになりますので、いくらかの為替差損が生じます。

    また、代行業者により、関税の立替に対する立替手数料が生じることもあります。

    パンダ社長
    当社は、立替手数料は1件50元(=約950円)です。無在庫で関税が発生するのは年10件程度で、発生頻度が少ない分、いざ発生したときのコストとして50元をいただいています。同梱しまくって、何とか国際送料を抑えようという人がいますが、関税が生じて、結果割高になることもあります。1つの荷物につき、課税価格1万円(=約500元)以内であれば関税がかからないので目安にしてくださいね。

    参考:中国輸入での関税を免税にする方法【計算方法や税率も解説です】

     

    結論:

    まとめます。

    • 中国輸入で関税を支払うタイミングは、「着払い」「通関時払い」「元払い」の3つ。
    • 無在庫なら関税の支払いは立替払い(=元払い)。

     

    本日もお読みいただき、ありがとうございました^^

    参考:中国輸入の通関を円滑に行う方法【ほぼ止まらない】