中国・台湾からエアガンやナイフを個人輸入する方法|関連法律も紹介

こんにちは!

中国輸入代行「誠」のパンダ社長こと酒井(@makoto1688)です^^

 

子パンダ
中国からの仕入れにだんだん慣れてきました。アマゾンやメルカリなどで商品リサーチしていると、中華エアガンっぽい商品が売れているようです。タオバオやアリババで価格差を見ると、結構利益が取れそうです。中華エアガンやサバイバルナイフなどのミリタリー系のカテゴリーの輸出や規制などについて、何かアドバイスいただけると助かります。

 

このような疑問にお答えします。

 

中国や台湾・香港仕入れでのエアガンに関するtweet

中華エアガンは、香港経由で輸入するのが定番でしたが、最近は「性能証明」や「製造元工場の証明書」があっても、中国の通関業者で断られます。武器へ転用できるエアガンも増えているようです。マガジンやスコープも中国側の通関で止まりやすいです。過去に通関できても、たまたまかもしれませんよ。

この記事は、長年、貿易業を営むパンダ社長が書いています。

 

▼この記事でわかること▼

パンダ社長

「エアガンを発送できますか?」「ナイフを発送できますか?」月に1~2回程度お問い合わせをいただきます。

 

それでは見ていきましょう。

 

エアガンの輸入規制について

中国輸入におけるエアガンの輸入規制について

日本には、外国貿易法という法律があります。

外国貿易法では、モノや情報を輸出入する際の規制事項について謳われています。

参考:経済産業省 > 貿易管理 > FAQ(よくある質問)

 

例として、エアガン及び部品部分に関して、次のような記述があります。

 

スペックが高いものであれば「その他の武器」に該当し、手続が必要な場合があります。また、銃そのものでなく、部分品であっても規制対象となります。

 

スペックとは、初速規制のことで、改正銃刀法に記述があります。

改正銃刀法では、一定以上の威力を持つエアガンを「準空気銃」と呼んでいます。

一定以上とは、次のように謳われています。

 

銃口から1メートル離れた位置で、1平方センチメートル当たりの威力が6ミリBB弾で0.989ジュール、8ミリBB弾で1.64ジュール未満

つまり、銃口初速が0.98ジュール以下(=97m/秒を要すエネルギー)である場合に限り輸入できます。また、刑法21条の3、32条では、準空気銃を所持した場合、1年以下の懲役または30万円以下の罰金と明記されています。

 

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中国からエアガンを輸入する方法

中国で生産しているエアガンを、中華エアガンと呼びます。

中華エアガンは、香港に店舗やメーカーが多くあります。

個人輸入をお考えであれば、香港に所在のある店舗が「性能証明」や「製造元工場の証明書」を発行してくれる可能性が高いです。

香港は世界的にもエアガンの輸出で有名な地域ですよ。

 

日本への輸入は可能です。

ただし、前述の通り、銃口初速は0.98J以下になるようにチューニングしてもらってください。

海外製エアガンは、0.98以上のものが多いですよ。

2017年頃にパンダ社長が香港に住んでいた時には、中華エアガンの店舗は多くありましたが、2022年現在はどうなっているのかはわかりません。

 

ちなみに、中国からエアガンを国際発送するには中国政府の認可が必要になります。

ただし、専門的に危険物を扱うエージェントでない限り費用対効果が悪い品目です。

そのため、一般的な代行やエージェントは取り扱わないことがほとんどです。

当社は、中華エアガンの許認可を受けていないため、取扱いができません。香港の店舗へ相談してみることで、輸出業者を紹介してくれるかもしれませんね。

 

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中国輸入におけるナイフの取扱について

結論です。

中国輸入で、ナイフは取り扱わないのがベターです。

理由は、3つです。

 

 

詳しく見ていきましょう。

 

中国の税関で止まる

1つ目は、中国の税関で止まるためです。

2023年現在、中国政府は危険物の輸出に対し非常に厳しい姿勢を取っています。

エアガンもナイフも軍事転用できる可能性が高いという考えが根底にあるのかもしれません。

 

特に、ナイフは、調理用ナイフであっても中国の税関で受付しない場合がほとんどです。

製品によっては、発送手配を行ったエージェントや代行業者も罰金や営業停止となったという話も耳にします。

当社は、ナイフの取扱は一切お断りしています。とばっちりは勘弁です。

 

販売できない可能性がある

2つ目は、販売できない可能性があるためです。

ナイフは刀剣類に分類されます。

刀剣類とは、次のようなものを指します。

 

  • 刃渡り15cm以上の刀
  • 刃渡り5.5cm以上の剣やナイフ
  • やり
  • なぎなた
  • あいくち(ドス)
  • 飛び出しナイフ

そちらの世界の武器を連想します......

 

消費者が改正銃刀法に違反する可能性がある

日本では、刀剣類の所持が原則禁止されています。

改正銃刀法の範囲では、5.4cm以下のナイフであれば輸入できる可能性はありますが、外国貿易法で解説していますように、逆に輸出国で規制がかかる可能性も十分に考えられます。

参考:エアソフトガンと銃刀法(TOKYU MARUI)

 

ちなみに、わたしは、2016年頃に米国輸入でタクティカルペンを取扱ったことがあります。

しかし、日本税関で武器とみなされ滅却となりました。

刀剣類は輸入が禁止されているわけではありません。都道府県教育委員会や都道府県公安委員会に許可を受けていれば輸入ができます。また、調理用ナイフやカービングナイフは銃刀法に違反しませんが、食品衛生の届け出が別途必要になります。

 

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エアガンやナイフをタオバオで購入する方法

タオバオやアリババでも、エアガンやサバイバルナイフを購入することができます。

ただし、タオバオの店舗は、「小売り」や「転売ヤー」がほとんどです。

そのため、輸出入に必要な書類の手配や銃口初速の調整はできない可能性が高いです。

 

一方、アリババの店舗は、「工場」や「メーカー」「卸」が多いです。

各種書類を揃えられる可能性はタオバオに比べ高いですし、銃口初速の調整にも対応してもらえる可能性は高いです。

ただし、アリババはロット販売のモールです。

交渉の余地はありますが、個人利用目的には向いていないです。

 

いづれにしても、輸出入に必要な書類が揃えられれば、調達先はタオバオでもアリババでも利用できます。

日本へ直での国際発送に対応している店舗かどうかも確認しておきましょう!

 

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補足:サバイバルゲーム関連で輸入できる商品

エアガンやナイフが輸入できなくても、サバゲー関連で輸入できる商品は多くあります。

たとえば、次のような商品です。

機械ものになると規制がかかる製品もありますが、ナイロンやアクリルなどの生地、プラスチックがベースになっている製品であれば、中国・日本共に特に規制なく輸入することができます。

 

  • ゴーグル
  • 防護マスク
  • プロテクター
  • サバイバルベスト
  • エアガン関連のパーツ
  • ホルスター

エアガンのマガジンやスコープは通関で止まったことがあります。

 

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結論:中国輸入でのエアガンおよびナイフと取扱いは慎重に!

まとめます。

 

  • エアガンの輸入には規制がある。(銃口初速が0.98ジュール以下)
  • 中国からエアガンを輸入するには、「性能証明」や「製造元工場の証明書」の準備が必要。
  • 中国輸入ではナイフは取り扱わない方がベター。
  • エアガンやナイフはタオバオで買付できるが、書類が準備できるかは店舗へ要確認。

 

本日もお読みいただき、ありがとうございました^^

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