中国からの小型包装物の梱包要件や関税について|EMSとの違いも紹介

こんにちは!

中国輸入代行「誠」のパンダ社長こと酒井(@makoto1688)です^^

 

子パンダ
中国から無在庫で仕入れをしています。国際発送は、小型包装物という方法で行っていますが、そもそも小型包装物って何ですか?小型包装物とEMSの違いは何ですか?以前は、「誠」さんでは佐川でしたけれど、最近は「ヤマト」や「OCS」を推奨していますよね?そのあたりについてもう少し詳しく教えていただけませんか。

 

このような疑問にお答えします。

 

中国からの国際発送に関するtweet

中国輸入の無在庫販売では、小型包装物として国際発送することが多いです。「誠」での小型包装物の定義は、次の通りです。

・容積:3辺合計が100cm以内、かつ1辺は40cm以内
・重量:8kgまで

上記を越える場合は、①国際発送しない、②追加料金を支払う、③EMSを代用する。といった選択があります。

この記事は、長年、貿易業を営むパンダ社長が書いています。

パンダ社長
無在庫販売では、アパレル製品や日用品、ガジェット関連を国際発送することが多くなりますが、これらのほとんどが小型包装物扱いで国際発送することになりますよ。

 

それでは見ていきましょう。

 

中国での小型包装物の梱包要件

中国の運送業界では、小型包装物とは次のように(概ね)定義されています。

 

  • 容積:梱包後の3辺合計が100cm以内とし、かつ1辺は40cm以内
  • 重量:3kg以内

 

たとえば、日本の郵便局から海外へ小型包装物で発送する場合は、50g~2.0kgまでの料金が100gごとに定められています。

一方、中国から海外へ小型包装物扱いで海外発送する場合は、500g~3.0kgまでの料金が500gごとに定められています。

上記のサイズや重量を超える場合は、国際発送できないこともありますし、追加料金を支払うことで国際発送できることもあります。

厳密には、中国の運送会社により、2.0kgまでや5.0kgまでなど扱いがまちまちですよ。ちなみに、「誠」は8.0kgまでを小型包装物扱いとして取扱いできます。

 

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小型包装物とEMSとの違い

EMSとは、日本郵政が提供する国際スピード郵便の略称で、(日本では)次のように定義されています。

 

  • 容積:梱包後の3辺合計が300cm以内とし、かつ1辺は150cm以内
  • 重量:30kg以内

     

    小型包装物の定義と比べると、重量が3kg以内で、3辺合計が100cm以内の荷物であれば小型包装物で、それ以上であればEMSという見方もできます。

    また、一般的には配送スピードはEMSの方が速いですが、近隣諸国(日本からみれば東アジアなど)であればリードタイムに大差はなく、むしろ小型包装物の方が早く到着することもあります。

    さらに、料金面を考慮しても、無在庫販売では、小型包装物を利用するのがコスパがよいです。

     

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    中国輸入での小型包装物の推奨キャリア

    小型包装物を利用できるキャリアは、佐川やOCS、ヤマトです。

    それぞれのキャリアの違いは次のとおりです。

     

    佐川急便OCSヤマト運輸
    国際送料激安普通高め
    リードタイムヤマト+1~2日早い早い
    破損・紛失比較的有り調査中なし
    追跡番号の反映発送+1~2日リアルタイムリアルタイム
    宛名ラベルへの発送元表示不可可(要技術)

     

    多くの代行業者は、佐川グローバルの輸送枠を利用した国際発送サービスを提供しています。

    そのような中、「誠」は、ヤマト運輸とOCSのグローバル輸送サービスを利用しています。

    理由は、無在庫はリードタイムが命だと認識しているためです。

    ヤマト運輸の優位性については、次の記事で詳しく解説していますよ。

     

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    小型包装物の注意点

    無在庫販売で、小型包装物を利用する際の要点について、2点紹介します。

     

     

    詳しくみていきましょう。

     

    同梱は3点までを目途に

    1つ目は、同梱は3点までを目途にです。

    小型包装物には、「商用」と「個人用」があります。

    「商用」と「個人用」との違いは、次のとおりです。

     

    • 関税が、「個人用」は免税扱い、「商用」は課税扱いとなる。(例外あり)
    • 国際送料が、「個人用」に比べ「商用」が高い。(500gで+10元~20元ほど高い)

     

    「商用」か「個人用」かの判断は、通関業者が行います。

    たとえば、1つの箱に、同じ商品が複数点入っていたり、異なる商品が複数点入っていると、「商用」の可能性を疑われます。

    通関業者もある程度は目を瞑っているようですが、たとえばコート3点同梱やTシャツ10点同梱になると、「商用」の国際送料が適用となることもありました。

     

    小型包装物では、重量は最大8kgまで、点数は最大3点を目途に同梱するのが、今のところは無難なラインではないかと経験的に感じます。

     

    さらに、同梱しすぎると、かえって国際送料が高くつくこともあります。

    3点までルールを意識するのが無難だと思います。

     

    また、「商用」であれば「商用」ルート、「個人用」であれば「個人用」ルートが原則です。

    「商用」か「個人用」かは、ユーザー様や運送業者の判断に一任しています。

     

    インボイスがない

    2つ目は、インボイスがないです。

    小型包装物には、書類形式のインボイス(Commercial Invoice)がありません。

    厳密には、別途インボイスを用意するわけではないということです。

     

    しかし、国際発送する場合には、法律に準じ、必ずインボイスが必要になります。

    では、小型包装物ではどのように対応になるのでしょうか。

     

    答えは送り状の「内容品の数量及び明細」の欄と「価格」の欄に記載する。です。

     

    小型包装物の定義から、1つの梱包に含まれる商品点数や品目が極めて少ない荷物(1~数点で3kg程度)ということになります。

    そのため、書類形式のインボイスは不要ということになり、送り状に明細を記載する。でokというルールになっています。

    当社は、運送業者とシステムを連携しているので、手書きすることはありませんし、データを運送業者へ飛ばしているのでミスはほとんど起きません。

     

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    まとめ

    まとめます。

    • 中国での小型包装物の梱包要件
      ① 容積:梱包後の3辺合計が100cm以内とし、かつ1辺は40cm以内
      ② 重量:3kg以内
    • EMSの梱包要件
      ① 容積:梱包後の3辺合計が300cm以内とし、かつ1辺は150cm以内
      ② 重量:30kg以内
    • 中国輸入での小型包装物の推奨キャリアは、ヤマトまたはOCS
    • 小型包装物では、同梱は3点までが無難
    • 小型包装物では、書類形式でのインボイスがない

     

    編集後記

    コート10点を同梱として発送依頼すると、間違いなく3kgは越えますし、3辺100cmを越えます。

    そのため、運送業者の判断で「商用」での国際送料になることもあります。

    また、小型包装物では対応できないサイズと重量の場合は、国際小包(150サイズなど)として別ルートでの発送となります。

     

    そうなると、コート10点の荷物は、一度、代行業者の倉庫へ戻されるため、返送料が別途生じます。

    中国から小型包装物を利用して国際発送する場合は、「3辺合計が100cm以内で3kg以内」を原則に手配なさることをオススメします。

     

    ご質問、いつも歓迎です!

    本日もお読みいただき、ありがとうございました^^

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