こんにちは!
中国輸入代行「誠」のパンダの社長こと酒井(@makoto1688)です^^
今回は、こちらのご質問にお答えします。
▼利益率に関するtweet▼
物販。利益率と利益額。どちらも上げたいところですが、現実はそう簡単にはいきません。ので、どちらかに絞って商品リサーチの基準を見直すことをオススメしています。どちらかがうまくいけば、次にもう片方の改善に繋げられます。二兎追うものは一兎をも得ず。です
— パンダの社長(酒井隆太)@中国輸入代行-誠 (@makoto1688) June 30, 2024
物販。利益率と利益額。どちらも上げたいところですが、現実はそう簡単にはいきません。ので、どちらかに絞って商品リサーチの基準を見直すことをオススメしています。どちらかがうまくいけば、次にもう片方の改善に繋げられます。二兎追うものは一兎をも得ず。です。
この記事は、長年、中国との貿易仲介業を営むパンダ社長が書いています。
それでは見ていきましょう。
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なぜ中国輸入ビジネスの利益率は重要なのか
中国輸入ビジネスにおいて利益率は、ビジネス全体の収益性を左右する重要な指標です。
利益率が高いほど、収益が確保されやすく、事業の安定化に繋がります。
特に、中国からの商品輸入は、商品の単価が低い場合が多く、利益を確保するためには十分な利益率を維持することが求められます。
低利益率で販売を続けてしまうと、仕入れコスト、送料、関税、プラットフォームの手数料、広告費などで利益が圧迫され、持続可能なビジネス運営が難しくなります。
また、利益率が高いと事業を拡大する際の資金を確保しやすくなるメリットもあります。
より多くの商品を仕入れたり、広告投資を増やして売上を伸ばすためには一定の資金が必要です。
利益率の向上は単に利益を増やすだけでなく、長期的な成長と安定性をもたらすため、ビジネスにおいて極めて重要な指標といえます。
中国輸入の販売手法により利益率が異なる
一概に、「中国輸入をやっています!」と言いましても、販売方法により利益率が異なるため、アドバイスが難しいです。
そのため、輸入物販の利益率に関する相談をするときには、どの販売方法で取り組んでいるのかも伝えると、より的確な回答が得られやすいでしょう。
はじめに、次の4つのうち、自身がどの販売方法なのか確認してください。
そして、販売手法を変えるべきかをまずは検討してください。
詳しくみていきましょう。
DtoC(D2C)
D2Cの利益率は、30~50%です。
D2Cとは、日本語では消費者直接取引です。
メーカーや工場から商品を直接仕入れ、卸や小売りを介さず、直接消費者へ販売する方法です。
卸や小売りを介さないため、仕入れ費用(=売上原価)を抑えることができます。
ただし、そのような方法で取引してくれば卸や工場を探すのは大変なことです。
仮に見つかったとしても、取引してくれるかはわかりません。
D2C企業と取引するためには、自社ブランドを構築し、取引先にいかに自社をよく見せるかが大事です。
それには、営業力と根気が必要です。
逆に、D2Cがokな仕入れ先が見つかれば、コスト面で他社より高い利益率で販売することができます。
OEM輸入
OEM輸入の利益率は、20~40%です。
OEM輸入とは、中国の工場が製造した商品に、あなたのブランドを付けて輸入販売する方法です。
中国には、OEM専門に商品を製造している工場が多くあります。
カテゴリー別でみると、アパレルや家電、車です。
D2Cに比べ、比較的取引は容易です。
メリットはすでに商品が出来上がっているため、企画を自身で考えなくてよいことです。
デメリットは自社ブランドの認知具合に応じ、売れ行きが左右されることです。
見た目が同じ商品が2つあり、ぱっと見、ブランド名だけ違う商品が並んでいたとき、あなたならどちらを買いますか?といった視点です。
ブランドの信頼構築(=良いレビュー集めと悪いレビューへの対処)がポイントになります。
最近は、安かろう悪かろう志向ではなく、安かろう良かろう志向の人が増えていると感じます。
狙ったかのように安い商品を購入し、値段とかけ離れたものを求めるクレーマーもいます。
すべての販売方法にいえることですが、クレーマー対応の技術も返品率や評価という点で利益率に寄与します。
単純転売(有在庫)
有在庫転売の利益率は、10~20%です。
輸入ビジネスで最も古くからあるそしてベーシックな販売手法が単純転売です。
単純転売には、有在庫と無在庫の2つがあります。
ここでは、有在庫について解説します。
有在庫は、中国のネットショップから仕入れて日本のネットショップで販売する方法です。
在庫を持つことになるため、売れなかったときの在庫リスクがあります。
そのため、売れ行き予測が重要になります。
初回仕入れは2,3点を仕入れ、売れ行きをチェックしたり、ツールを使って過去のデータで参考にすることで余剰在庫リスクは軽減することができます。
また、大きく利益を出すためには、大きな売上も必要になります。
つまり、仕入れ金額も大きくなります。
仕入れ資金が数十万円~数百万円ある方向けの販売手法とも言えます。
単純転売(無在庫)
無在庫転売の利益率は、15~25%です。
単純転売のもう1つの販売手法が、無在庫です。
先に日本のネットショップに出品して、売れたら中国のネットショップから仕入れます。
売れたら仕入れるので、極端な話ですが、キャッシュ(=お金)がなくても販売することができます。
そして、差額が利益になります。
一見、無在庫であればノーリスクで販売できそうですがデメリットもあります。
- 在庫が確保できない可能性がある
- 納期が遅延する可能性がある
- 自身のショップのアカウントが閉鎖になる可能性がある
- 無在庫販売を禁止しているモールもある
詳しくは、次の記事で紹介しています。
感覚ですが、中国輸入をやっている方の6~7割は無在庫ではないでしょうか。
メリット・デメリットを確認しておくとよいでしょう。
簡易OEM
有在庫転売の利益率は、10~25%です。
簡易OEMとは、簡易なOEMのことです。
商品本体に付いたブランド名を変えるのではなく、既製品に自社ブランドの紙タグをつけることで安価にOEMすることができます。
工場とのやり取りも不要です。
単純転売の要領で既製品を仕入れ、自身でもしくは代行業者へ依頼し、紙タグを作成する。
そして、糸やプラスチックバンドで取り付ければ完成です。
日本国内の販売先選択と手数料比較
中国輸入ビジネスを成功させるには、仕入れた商品を効率よく販売するために適切な販売先を選ぶことが重要です。
日本国内にはさまざまな販売プラットフォームがあり、それぞれ特徴や手数料が異なります。
ここでは、代表的な販売先である「Amazon」「メルカリ」「自社ECサイト」のメリットとデメリット、そしてそれぞれの手数料について詳しく解説します。
詳しくみていきましょう。
Amazon
Amazonは日本国内で広く利用されるオンラインショッピングモールで、巨大な顧客基盤と高い集客力が魅力です。
Amazonを利用することで、多くの顧客にリーチでき、購入プロセスもスムーズなため、商品の販売がはやく進む可能性があります。
しかし、Amazonで販売をおこなうには、さまざまな手数料が発生します。
具体的には、販売手数料やFBA(Fulfillment by Amazon)手数料があり、カテゴリーごとに異なる販売手数料は約8%から15%の範囲で設定されています。
FBAサービスを利用する場合は、商品保管料や発送手数料も発生します。
Amazonの高い集客力は魅力ですが、その分手数料がかかるため、利益率が圧迫されやすい点も考慮が必要です。
メルカリ
メルカリは個人間取引のプラットフォームとして、特に手軽に利用できる点で人気があります。
商品の出品から販売までが簡単におこなえるため、初心者でもはじめやすいのが特徴です。
メルカリの販売手数料は一律10%で、販売価格に応じた計算がしやすい点もメリットです。
また、商品の写真や説明が購入に直結しやすく、低価格で手早く販売するのに向いています。
ただし、手軽さゆえに、購入者層は「価格重視」が多く、低価格帯の商品が売れやすい傾向にあります。
そのため、高単価商品を販売する場合には、適切な利益を確保できるように、価格設定に工夫が必要です。
自社ECサイト
自社ECサイトでの販売は、Amazonやメルカリと異なり、手数料の負担が軽減されることが魅力です。
自社サイトの構築には、はじめの設定や広告コストがかかる場合もありますが、長期的には低コストで運営できる可能性があります。
自社サイトで販売する場合、手数料は決済代行会社の手数料(約3%〜5%)程度で、その他のプラットフォーム使用料が発生しない点がメリットです。
また、自社サイトならではのブランド構築が可能で、顧客に信頼されやすくリピーターを増やしやすい点も利点といえます。
ただし、集客は自社でおこなう必要があるため、SEO対策や広告費用、SNS運用などに力を入れる必要があり集客までに時間と労力がかかる点には注意が必要です。
仕入れ方法により利益率が異なる
また、仕入れ方法によっても利益率が変わります。
仕入れ方法とは、①自力で仕入れる、もしくは②代行業者へ依頼するということです。
自力で仕入れることで、代行手数料が抑えることができます。
一方、代行業者へ依頼すると、中間マージン分が上乗せされます。
①②を純粋に比べると、自力で仕入れた方が利益率がよくなるように感じます。
ただし、①は何もトラブルがない、もしくはトラブルがあっても自力で解決できることが前提になります。
ですから、①は中国輸入に慣れている一部の玄人に限り利益が出やすい方法とも言えます。
この部分を勘違いし、費用を削減しようとして自力で仕入れしようとするとかえって費用が嵩み、結果、利益率がなかなか向上しずらくなります。
そして、仕入れ先とのやり取りにもイライラし、心も体も消耗します。
中国語というハードルを考慮しただけでも、中国輸入がはじめての多くの日本人は、はじめは代行業者を経由した方が利益率が改善されることでしょう。
仕入れ先のショッピングサイトにより条件が異なる
中国輸入における仕入れ先とは、中国のネットショップです。
中国のネットショップの代表格がアリババグループであるタオバオ・天猫や1688、AliExpressです。
詳しくみていきましょう。
タオバオ・天猫
タオバオであれば、安価でかつ1点より仕入れできます。
無在庫での単純転売に向いています。
商品の品質を加味すると、タオバオの中で購入できる天猫の店舗を推奨します。
タオバオに比べ若干高めですが、質やサポートの面を考えると輸入リスクを抑えることができます。
1688
1688であれば、Alibaba.comに比べ安価に仕入れることができます。
最小ロットは店舗により異なりますが、2点からの店舗も多くあります。
有在庫での単純転売や簡易OEMに向いています。
交渉によりボリュームディスカウントも可能です。
AliExpress
AliExpressは、日本から日本語で直接購入することができます。
代行業者を挟むわずらわしさや代行手数料を抑えることができます。
ただし、販売価格と国際送料は高めです。
AliExpressとつながった店舗と個別でやり取りすることが、利益率を上げるポイントです。
英語または中国語のスキルが必要になります。
中国輸入の利益率を向上させるための改善策
中国輸入ビジネスにおいて、利益率の向上は事業の成功に直結する重要な課題です。
仕入れコスト、物流費、関税、販売手数料など、様々なコストが利益率に影響を及ぼしますが、工夫を凝らすことで、効率よく利益を確保できるようになります。
最後に、利益率を向上させるための具体的な改善策について解説します。
詳しくみていきましょう。
販売先を見直す
販売先は、日本のショッピングサイトです。
ショッピングサイトやカテゴリーに応じ、出品手数料や販売手数料が生じます。
手数料の代金は極力抑えたいものです。
しかし、手数料が少ないサイトは集客力が弱いです。
たとえば、BASEです。
BASEは無在庫での販売先として定番ですが、BASEが集客しているわけではないため、とにかく出品量とSNSでの露出を増やす必要があります。
一方、楽天市場は、出品に審査を要し、固定での契約料に加え、販売手数料も生じます。
その分、集客は楽天市場のパワーでおこなうことができます。
中国輸入がはじめてであれば、メルカリやヤフオク!あたりが固定費がかからず、そこそこ集客もできるのでオススメです。
販売手数料の最適化
商品を販売する際、販売手数料がかかるプラットフォームを利用することが一般的です。
Amazonや楽天、メルカリなど、販売先ごとに手数料率が異なるため、手数料が安く利益率を維持しやすいプラットフォームを選ぶことがポイントです。
また、販売手数料の負担を抑えるために、自社ECサイトの開設を検討するのも有効です。
初期費用や運営コストはかかりますが、長期的には手数料を節約でき、利益率の向上が期待できます。
仕入れコストを見直す
仕入れコストの最適化は、利益率向上の基本です。
中国輸入では、アリババやタオバオといった仕入れ先を利用することが一般的ですが、複数のサプライヤーと価格交渉をおこない安価で良質な商品を見つけることが大切です。
仕入れ量が多い場合は、ロット単位での価格交渉が可能なため、まとめて購入することで一単位あたりのコストを削減できます。
また、同じカテゴリーの商品でも季節ごとに価格変動があるため、トレンドや市場の動向を見ながら、安い時期に仕入れる工夫も利益率を上げる手段です。
利益率の計算方法を見直す
そもそも利益率の計算方法が誤っている可能性もあります。
現金が減っているから利益が減っているとも限りませんし、増えているから利益が増えているとも限りません。
詳細な計算方法は、次の記事を参考にどうぞ。
商品リサーチのやり方を見直す
商品リサーチを我流でやっている人も多いことでしょう。
そもそもそのやり方が利益率を高めるやり方ではないかもしれません。
自身のやり方にこだわらず、研究し広く取り入れていきましょう。
トライ&エラーです。
物流費用を抑える
物流費もコスト全体に大きな影響を及ぼします。
送料を抑えるためには、効率的な輸送方法を選ぶことが重要です。
たとえば、緊急性の低い商品であれば船便を選択し、大量の在庫を輸送する際には、FCL(フルコンテナ)輸送が適しています。
また、複数の荷主とコンテナをシェアするLCL(混載便)を活用すれば、少量でもコストを抑えることが可能です。
商品によっては、航空便が適している場合もありますが、単価が高いため商品価値に見合った輸送方法を選ぶことで、物流費を最適化できます。
関税・消費税の節約策
関税や消費税も利益率に影響するため、節税策を理解しておくことが有効です。
中国からの商品輸入では、課税の対象や税率が商品ごとに異なるため、事前に商品分類を調べておくことが重要です。
また、簡易関税制度などを利用することで、少額輸入の場合は通常よりも低い税率で通関が可能です。
税率の確認と適切な輸入方法を選ぶことで、余計な税負担を軽減し利益率を維持できます。
カスタマーサポートを見直す
商品を販売したあとの購入者からの評価は高めるべきです。
商品満足度があれば自然に高い評価が付きやすいですが、トラブルがあったときの対処も評価に影響します。
謝罪と丁寧な対応を心掛けるようにしましょう。
PDCAサイクルを回す
PDCAサイクルのうち、CとAをしない人は多いです。
原因調査と改善です。
そもそも、「なぜ利益率が上がらないのか」と思っている割には、原因を考えようとしないため改善もできていない状態です。
認めたくはないですが、そのような状況に陥っていませんか?
売れない商品を出品しているかもしれませんし、容積が大きく送料が高くつく商品ばかりを扱っているのかもしれません。
もしくは、利益をエクセルなど予測計算せず、ざっくりと仕入れているのかもしれません。
見直してください。
自身の行動を改めることが利益率向上につながります。
まとめ
- 利益率向上のためには、自身に適した販売手法や販売先を選択し、仕入れ先も見直します。
- 手数料やサービス内容を比較し、信頼できる代行業者を活用することが重要です。
- 利益率を上げるために、出品手数料や集客力も含めて販売先を選びます。
- 改善を継続的に行い、事業の効率を高めましょう。
ご質問、いつも歓迎です!
本日もお読みいただき、ありがとうございました^^