中国から輸入した商品が税関で引っかかる理由は?対処法も解説

こんにちは!

中国輸入代行「誠」のパンダ社長こと酒井(@makoto1688)です^^

 

パンダ娘
自分で輸入手続きをおこなうのがはじめてで怖いです。以前に税関ともめたことがあるので、できればやりたくないです。輸入代行に任せれば、税関で引っ掛かることはなくなりますか?通関する際の注意点や引っ掛かったときの対処法についてアドバイスいただけると助かります。

今回は、このようなご質問にお答えします。

 

税関に関するtweet

税関で止まったとき、焦ったりイライラしても解決しないです。ピンチのときこそ冷静さを保つことが大事。税関の話をよく聞き、通関するために、①何が必要なのか、②その処置の期限、③保管料の有無。など、淡々と粛々と教えてもらう。これが、解決の近道です。早く通関したいのですよね?

この記事は、長年、中国との貿易仲介業を営むパンダ社長が書いています。

パンダ社長
税関で引っかかったときの対処法。輸入に興味がある方や現在進行の方は、知っているに越したことはありませんよ。

 

それでは見ていきましょう。

 

税関で引っかかる主な理由

税関で商品が止まってしまうときによくある理由を、4つ紹介します。

知っておけば、輸入したい商品をスムーズに配送できるでしょう。

 

 

詳しくみていきましょう。

 

個人使用の範囲に収まらない商品を注文した

「個人使用を目的として輸入する数量ではないのでは?」と税関が判断したとき、輸入できないことがあります。

個人輸入は商用輸入と比べ、関税額が優遇されます。

そのため、常識的な個人使用の数量の範囲を超えると、税関に引っかかる(=税関で止まる or 商用使用になる)可能性があります。

販売目的で輸入した場合は、商用輸入に該当するためです。

 

また、輸入できる個数に制限のある商品があります。

たとえば、食品は約10kg以内であれば個人輸入が可能です。

その他、調理器具・化粧品・医薬品・医療機器なども、輸入できる数量が定められています。

個人輸入とは、あなた自身が使用する物品を輸入することです。個人でも販売目的で輸入するのは商用輸入です。

 

輸入許可が必要な品目や輸入禁止品を仕入れた

法律や条約で規制されている商品は、輸入できないことがあります。

輸入禁止品は、日本国内の法律で所持が禁止されているものもあるためです。

たとえば、武器のナイフや鉄砲は銃刀法で輸入が禁止されていたり、一部のハーブやスパイスなどの植物は植物検疫法で規制されています。

 

次の表は、日本国内への輸入が制限もしくは禁止されている物品と、関連する法律の一覧です。

対象となる商品適用される法律や条約
食品、調理器具など食品衛生法
化粧品、医薬品、医療機器など薬機法
希少な動植物を使用した加工品などワシントン条約

 

商品価格に不明瞭な点があった

商品の価格がわからなかったり、価格に不明な点があったりすることも通関できない理由としてあります。

たとえば、次のような場合は商品が税関で引っかかってしまう可能性があります。

  • 価格の記載がない
  • 不明瞭な点があった
  • HSコードと内容物が一致しない
  • 申告した数量と内容物が異なる

 

invoiceの価格を本当の価格よりも安く記載すると、適正な価格でないと判断されることがあります。

なお、商品価格が分からない場合によくある例として、手作りのプレゼントやハンドメイド作品、サンプルやおまけなどがあります。

税関は、過去の通関履歴から物品の相場をおおよそ把握していますよ。

 

偽物だった

偽物だと知りながら輸入すると、知的財産権侵害として犯罪にあたります。

偽物だと知らずに輸入してしまった場合でも、商品は破棄されてしまうため気を付けましょう。

偽物と本物の特徴の違いは公表されていませんが、権利者が輸入差し止めを求めている商品の一覧があります。

 

メーカーサイトやインターネット上の情報を参考に、偽物が多い商品やよく偽物を売っている地域・Webサイトなどを知っておくとよいでしょう。

近年ですと、中国からの美容ケア用品の偽物は多く没収されていますよ。

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個人輸入におけるよくあるトラブル

個人輸入は、手軽に海外の商品を手に入れられる便利な方法ですが、さまざまなトラブルに巻き込まれることがよくあります。

特に、税関での手続きや商品自体に問題が生じることが多く、初めての方にとっては予想外の事態に驚かされることもあります。

ここでは、個人輸入でよく起こるトラブルを具体的に紹介します。

 

 

詳しくみていきましょう。

 

税関での通関トラブル

個人輸入で最も頻繁に起こるトラブルが、税関での通関手続きの遅れや、商品が税関に止められてしまうことです。

税関では、商品の価格や種類を確認し、不備がある場合や規制に該当する商品が含まれている場合には、通関がスムーズに進みません。

この結果、商品が遅れるか、最悪の場合は没収されることもあります。

 

インボイスや書類不備によるトラブル

輸入の際に発生するインボイスや書類の不備も、通関が遅れる原因の一つです。

たとえば、商品の価格が記載されていない、または明らかに低すぎる価格が記載されていると、税関が疑念を抱き、商品のチェックが厳しくなることがあります。

これは特に、輸入初心者にとって見落としがちなポイントです。

 

輸入禁止品によるトラブル

個人輸入において、輸入禁止品や規制品に該当する商品を知らずに購入してしまうこともあります。

偽ブランド品や医療機器、動植物由来の製品などは、日本に持ち込むことが禁止されているか、特定の許可が必要です。

これらの商品が税関で発見されると、没収される可能性が高くなります。

 

配送遅延や紛失によるトラブル

海外から商品を輸入する場合、国内配送に比べて時間がかかることが多く、商品がなかなか届かないというトラブルが発生することがあります。

さらに、税関での手続きや検査が遅れると、配送全体がさらに長引くことがあります。

また、海外からの配送では、まれに商品が紛失するケースも報告されています。

 

関税や追加費用によるトラブル

商品を輸入する際には、関税や消費税がかかることがありますが、これが予想外に高額になることもあります。

特に高価な商品を購入した場合、輸入時の税金や手数料が想定以上にかかり、予算を超える負担になることがあります。

このようなトラブルは、購入時に詳細な費用を把握していなかった場合に起こりがちです。

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税関で引っかかってしまったときの対処法

前述のような理由で輸入したい荷物が税関で止まってしまった際、どのような手順で手続きをすればよいでしょうか。

対処法を紹介します。

 

 

詳しくみていきましょう。

 

対象商品とその原因を把握し、理由を説明する

税関で引っかかってしまった場合、まずは当該商品について確認します。

商品が前述したような原因に該当していないか、なぜ問題が発生したのかを把握しましょう。

税関や通関業者に理由を説明すれば、輸入できることもあります。

 

たとえば通関に要する書類の存在を知らなかった場合は、後から必要書類を提出すればOKです。

インボイスに記載されている商品の価格や用途・材質などに不明瞭な点があったのなら、商品代金の根拠を提示したり、求められた情報を提示すればよいでしょう。

焦ることはありません。税関の担当者(=厳密には通関業者の担当者)に電話で状況を教えてもらえます。

 

輸入ルールを理解しておく

円滑に通関するには、輸入できない商品や通関可否ルールについて理解しておくことが大切です。

法律で規制された商品を輸入すると、没収や破棄されるなどで輸送費や時間が余計にかかります。

食品や化粧品などの個数制限のある商品は、荷物を2個に分け数量を減らして配送する方法もありますが、その分手数料が増えます。

 

また原則、支払った税金(関税や消費税)は返金されません。

費用の面で考えても、通関ルールを理解しておくメリットは大きいです。

荷物を複数にわけたとしても、発送時期が近いと同じ荷物として税関に認識されることもありますよ。

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税関で引っかかった理由が書類のときの対処方法


税関で荷物が引っかかった場合、速やかに対応するためには必要な書類を適切に準備し、提出することが重要です。

通常、税関からの通知を受け取った後、求められる書類はインボイス(請求書)、梱包明細書、輸入許可証などが一般的です。

また、場合によっては輸入商品の用途や材質、原産地などの詳細を証明する追加書類が必要になることもあります。

 

 

詳しくみていきましょう。

 

税関からの通知確認

最初に、税関から届いた通知を確認し、引っかかった理由を特定します。

通知書には、どのような書類が不足しているか、または確認が必要な情報が明記されていますので、これに従って迅速に対応を進めましょう。

 

必要な書類の準備

以下、税関で一般的に求められる書類を紹介します。

 

インボイス(請求書)

商品の価格や数量、取引相手などが記載されている書類です。

価格に不備や間違いがあると、追加の関税や税が発生する可能性があるため、正確な内容を記載しましょう。

 

梱包明細書

荷物の中身が詳細に記載されている書類で、税関が輸入品を確認する際の重要な参考資料となります。

ここでは、商品の名称、数量、重量、容積などが必要です。

 

輸入許可証

特定の品目については、輸入許可が必要な場合があります。

たとえば、医薬品や食料品、動植物などに関しては、別途許可を取得しなければならないことがあります。

 

証明書や説明書

商品の用途や材質、原産地などを証明するための書類も必要となることがあります。

特にブランド品や工業製品などは、偽物を防ぐための証明書の提出が求められる場合もあります。

 

書類の確認と提出

書類をすべて揃えたら、記載内容に間違いや漏れがないか慎重に確認します。

商品名や数量に誤りがある場合、税関での審査がさらに遅れることになります。

正確な情報を記載し、すべての書類を税関に提出する際には、税関が指定したフォーマットや方法に従いましょう。

 

税関に連絡を取る際の注意点

税関で荷物が引っかかる原因を解明した上で、速やかに対応することが求められます。

書類に不備がある場合、税関の担当者と連絡を取り、どの書類が必要かを正確に確認することも重要です。

指定された期日までに書類を提出しない場合、荷物が返送されたり、追加の手数料が発生することがありますので注意が必要です。

 

問題の予防策

税関で荷物が引っかかることを事前に防ぐためには、輸入する商品の詳細を事前に確認し、必要な書類を正しく揃えておくことが最も重要です。

商品の内容が不明瞭な場合や、輸入規制に抵触する恐れがある場合は、事前に税関や専門業者に相談し、トラブルを避けるための対応をおこないましょう。

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輸入品の内容明細書の記入ミスを防ぐ方法

内容明細書は、輸入品に関する詳細な情報を税関に提供する重要な書類です。

記入ミスがあると、税関での通過が遅れたり、余分な費用が発生する原因となるため、慎重に記入する必要があります。

ここでは、内容明細書を正確に作成し、ミスを防ぐための具体的な方法を紹介します。

 

 

詳しくみていきましょう。

 

商品名と説明を正確に記入する

輸入品の商品名や説明は、内容明細書の中でも特に重要な情報です。

曖昧な商品名や説明だと、税関で詳細な確認が行われ、通関手続きが遅れる原因になります。

たとえば、一般的な「電子機器」という説明ではなく、「スマートフォン(機種名、型番)」や「ワイヤレスヘッドフォン」など、具体的でわかりやすい表現を使いましょう。

 

さらに、商品の用途や材質についても記載することが推奨されます。

特に、税関で規制の対象となる品目に関しては、適切な説明がなければ不審品と見なされる可能性があります。

たとえば、医薬品や化学品、ブランド品などはより詳細な説明が必要です。

 

数量と重量の確認

輸入品の数量や重量の記載ミスは、関税計算や税関での処理に影響を及ぼします。

たとえば、1つの箱に50個の商品が含まれている場合、誤って5個と記入すると、課される関税が変わる可能性があります。

重量についても、正確な値を記入し、過小評価や過大評価がないようにしましょう。

輸送業者やサプライヤーから提供された情報を確認し、パッケージ全体の重量と個々の商品の重量が正しく記載されているかを確認することが重要です。

 

HSコードの正確な選定

HSコード(Harmonized System Code)は、国際貿易において使用される商品分類コードです。

税関は、このコードを基に輸入品に適用される関税率や規制を判断します。

誤ったHSコードを記入すると、必要以上の税金が課される場合や、規制対象品と見なされる可能性があります。

商品に該当する正確なHSコードを特定するために、事前に国の貿易ウェブサイトや専門業者に確認することをお勧めします。

これにより、記入ミスを防ぎ、正しい課税とスムーズな通関を確保できます。

 

商品の価格の正確な記載

商品の価格は、税関が関税や輸入税を計算するための基準となります。

実際の価格を過少申告すると、後で税関から追徴される可能性があり、場合によっては罰金が科せられることもあります。

特に、値引きや割引を受けた場合でも、最終的な支払金額を正確に記入することが大切です。

 

また、インボイス(請求書)に記載された価格と一致しているかを確認し、矛盾がないようにしましょう。

税関はインボイスと内容明細書の情報を突き合わせて確認するため、両方の書類で価格が一致していない場合、審査が遅れる可能性があります。

 

サプライヤーとの連携

内容明細書の記入において重要なのは、サプライヤーと密接な連携を取ることです。

サプライヤーから提供される情報が不正確であると、それに基づいて作成された内容明細書にも誤りが生じることになります。

サプライヤーに対して、正確な商品情報や価格、重量などを提供するよう依頼し、記入ミスを未然に防ぎましょう。

 

ダブルチェックの徹底

最後に、内容明細書を提出する前に、記入内容を慎重に再確認することが大切です。

書類に不備があった場合、税関での審査が遅れるだけでなく、追加の手数料やペナルティが発生するリスクもあります。

書類のダブルチェックを徹底し、必要に応じて第三者に確認してもらうと、ミスを最小限に抑えることができます。

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税関に引っかからないようにするには代行経由がおすすめ

スムーズに荷物を配送するためには、輸入代行業者の活用が無難です。

通関時の複雑な手続きを省けたり、輸出入についてアドバイスを受けられたりするメリットがあります。

次に輸出代行料金の一例を紹介します。

  • 代行手数料:国際発送のみであれば、国際送料に含まれることが多い。
  • 国際送料:500gで1,000円前後。21kg以上はキロ単価400円前後。
  • 通関手数料:通関士の人件費として2000円前後。
  • 関税:品目と関税率に準じる。中国輸入転売で扱うことが多い商品ですと、税率は10%~20%前後。
  • 消費税:申告価格の10%。

はじめての輸入となると、invoiceを適切な書式で作成するのにも時間が要しますよ。

 

出典税関サイト > 事前教示回答事例 (HSコードと税率を調べることができます)

参考誠の手数料シュミレーター

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まとめ

税関で引っ掛からないことに越したことはありません。

しかし、通関可否は税関が決めることであり、100発100中で通関できる保証はなにもありません。

大事なことは、トラブルが起きたときの対処方を知っていることです。

 

知っているか知らないかは、輸入ビジネスの成功にも繋がってきます。

商品リサーチに慣れてきて売上も立ってきたら、次のステップとして物流や通関に関する勉強に着手することをオススメします。

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