中国輸入での通関の流れと必要書類|早く通関する方法も紹介

こんにちは!

中国輸入代行「誠」のパンダの社長こと酒井(@makoto1688)です^^

 

パンダ娘
先日、中国から発送した商品がまだ日本税関で通関中なんです。通関が遅すぎてイライラします。中国輸入の通関をもっと早くできる方法はないでしょうか。

このような悩みにお答えします。

 

中国輸入で通関を早くしたいと思ったことはありませんか。個人事業主は、税関輸出入者コードを取得する。法人は、法人番号やJASTPROコードを取得する。これで通関が少し早くなります。さらに法人は、NACCSのリアルタイム口座へ登録することで、通関時に関税引落ができ、さらに通関が早くなりますよ。

この記事は、長年、中国輸入代行を営むパンダの社長が書いています。

パンダの社長
ステータスが「通関中」になってから、問題なければ3〜5日で通関しますよ!

 

それでは見ていきましょう。

 

通関手続きとは?

通関手続きとは、海外から輸入される商品を日本国内に正式に受け入れるために必要な行政手続きのことです。

この手続きは、税関が輸入品の内容や数量、価値を確認し、法令や規則に従って適切な税金や関税を徴収するためにおこなわれます。

輸入者は、必要な書類を税関へ提出し、申告をおこなう必要があります。

また、通関手続きは迅速に進めることが重要ですが、不備や不正確な情報があると手続きが遅れる可能性があります。

そのため、正確な書類準備と税関ルールの理解が欠かせません。

特に、中国からの輸入では、商品の種類や数量によっては特別な規制がかかる場合もあるため、事前に規制内容を確認しておきましょう。

正直なところ、代行業者や物流業者へ任せた方が無難かとも思います!

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通関手続きの流れと必要書類

通関は、海外から輸入した商品を正式に日本国内へ持ち込むために必要な法的手続きです。

適切に進めなければ商品の引き渡しが遅れるだけでなく、追加費用やペナルティが発生する可能性もあります。

ここでは、たとえば中国からの輸入を例に、通関手続きの具体的な流れを詳しく解説します。

 

 

詳しく見ていきましょう。

 

必要書類の準備

通関手続きの第一歩は、必要書類の準備です。

輸入者は、以下のような基本書類を正確に揃える必要があります。

これらの書類が不備なく揃っていないと、手続きが遅れるだけでなく、商品の引き渡しができない場合もあります。

  • インボイス(商業送り状):取引内容と価格を示す書類で、輸入商品の詳細が記載されています。
  • パッキングリスト:商品数量や梱包の詳細が分かるリストです。
  • 輸入申告書:関税手続きで提出が必須です。
  • 税関申告補助書類:商品によっては、検査や特定の証明が必要です。
  • 運送に関する書類:B/L(船荷証券)やAWB(航空貨物運送状)などが含まれ、輸送業者から提供される書類です。

正直、はじめてですとなかなか厳しいです...代行業者や通関業者へ委託した方がスムーズかと思います!

 

税関への輸入申告

次に、税関に対して輸入申告をおこないます。輸入申告は「NACCS(税関電子申告システム)」を利用しておこなうのが一般的です。

申告の際には、準備した書類に基づき、商品の内容や価値、輸送情報を正確に入力します。

たとえば、商品が関税や規制対象である場合、申告内容が審査されるため、虚偽の情報を記載するとペナルティの対象となることもあります。

 

税関の審査・検査

税関は輸入申告を受け付けた後、書類の審査や商品の検査をおこないます。

審査では、申告内容が適切かどうかを確認します。

また、リスクが高いと判断された場合や税関が必要と認めた場合は、実際の商品を検査することがあります。

このプロセスでは、書類の内容と実際の荷物が一致していることが重要です。

たとえば、数量や品目の違いが見つかると追加の審査や検査が必要になる場合があります。

 

関税・消費税の支払い

税関の審査・検査が終了すると、関税および消費税の支払いが必要になります。

これらの税額は、申告された商品の価値に基づいて計算されます。

支払いは、税関が指定する方法でおこないます。

たとえば、商品価値が高い場合や特定の品目である場合、通常より高額な関税がかかることがあります。

このため、事前に税額を計算し、予算を確保しておくことが重要です。

 

輸入許可の取得と商品の引き取り

最後に、関税や消費税を支払うと「輸入許可」が発行されます。

輸入許可を取得した時点で、商品は正式に国内に持ち込まれることが可能となり、引き取りができます。

輸送業者と連携してスムーズに商品を受け取る準備をおこないましょう。

輸入許可を取得することで、商品の販売や利用が法的に認められるため、この最終ステップは非常に重要です。

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通関を早くする手順①:輸出入者コードの取得

通関を早くしたいなら、次の2つの書類を用意しておきましょう。

  • 法人の場合:法人番号+リアルタイム口座
  • 個人の場合:税関輸出入者コード(+リアルタイム口座)

 

法人の場合は、法人設立時に法人番号が発給されます。

法人番号はすでにお持ちですから、NACCSへ登録し、リアルタイム口座を取得する手続きをおこないましょう。

個人の場合は、少なくとも税関輸出入者コードは取得しましょう。

参考税関 > 税関輸出入者コードの新規申請手続 へのリンク

上記の書類の準備ができたら、あとはやることは2つです。

  1. 輸出国のシッパーに連絡する。
  2. 日本の通関業者へ連絡する。

 

輸出国のシッパーとは、中国輸入の場合、代行業者です。

invoiceへの輸出入者コードの記載とリアルタイム口座での引き落としであることを伝えてください。

また、日本の通関業者へは、NACCS利用であることと、会社名、輸出入者コードを伝えてください。

せっかく輸出入者コードを取得していても上記の連絡を行っていないと通関スピードに反映しません

必ず行うようにしましょう。

特に、2.の日本の通関業者への連絡は、中国側からはできませんので、あなた自身が行うことを忘れずに。

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通関を早くする方法②:NACCSとリアルタイム口座の利用方法

NACCS公式サイト

中国輸入でスムーズな通関手続きを実現するためには、NACCS(輸出入・港湾関連情報処理システム)とリアルタイム口座の活用が重要です。

これらのシステムを利用することで手続きを迅速化し、トラブルや遅延のリスクを軽減できます。

 

 

詳しく見ていきましょう。

 

NACCSの概要と利用方法

NACCSは、税関をはじめとする関連機関とのデータ交換をオンラインでおこなうシステムです。

輸出入業者は、NACCSを通じて申告や手続きができ、以下のようなメリットがあります。

  • 即時性:データが即時に税関へ送信されるため、手続きのスピードが大幅に向上します。
  • 一元化:通関に必要な申告内容や書類をデジタルで一元管理できるため、業務効率が上がります。
  • エラー防止:システムによりデータ入力ミスが減少し、確認プロセスの効率も向上します。

 

たとえば、NACCSを利用することで、関税や通関手数料の支払いがリアルタイムで完了し、税関の承認もスムーズに得られます。

これにより、従来の紙ベースでの申告と比較して通関手続きが迅速になります。

公式NACCS公式サイト

 

リアルタイム口座の活用方法

リアルタイム口座は、輸出入に関する手数料や税金の支払いを迅速におこなうためのオンライン口座です。

これにより、輸入時に発生するさまざまな費用の支払いがすぐに完了し、通関処理も速く進みます。

  • 即時決済:通関手数料や関税の支払いが即時に処理され、税関への支払い待ち時間が削減されます。
  • トラブル防止:支払い確認の手間が省け、支払い漏れや入金エラーが少なくなります。
  • 透明性の向上:口座の利用履歴が確認できるため、取引の透明性が向上し、経費管理が容易になります。

 

リアルタイム口座の利用には、あらかじめ申請が必要ですが、一度登録すると輸入時の手続きを速やかにおこなえます。

NACCSと連携させることで、輸入申告から支払い、税関承認までがスムーズに流れるため、特に多頻度の輸入業務において効果的です。

 

NACCSとリアルタイム口座の連携による効果

NACCSとリアルタイム口座を組み合わせて利用することで、通関手続きを短時間で完了する体制が整います。

書類作成、データ送信、支払い、税関承認が一つのシステムで管理されるため、輸入業務の大幅な効率化が可能です。

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通関を早くする方法③:5つの審査区分

日本での通関には、通関審査区分が5つあります。

通関審査区分により、通関のスピードが変わります。

5つの区分は下記のとおりです。

  • 区分1・・・簡易審査扱い
  • 区分2・・・書類審査扱い
  • 区分3・・・検査扱い(見本検査)
  • 区分4・・・検査扱い(一部検査)
  • 区分5・・・検査扱い(全検査)

 

区分1は、物量が相当あって、毎回同じ品目を申告している人(企業)の荷物です。

たとえば、毎月コンテナ輸送している場合はこれに当たる可能性が高いです。

個人輸入規模ですと、区分2~区分5です。

invoiceに記載のHSコードが輸入不可品目のコードであったり、invoiceの課税申告価格と物量が一致しないと税関が判断すると、区分3~区分5になります。

 

また、通関スピードは、区分1→区分5の順に遅くなります。

区分1は、輸入許可通知書に記載の関税を支払えば審査なしで通関できます。

区分3~区分5はまとめて検査扱いと呼ばれています。

  • 区分1・・・審査を必要としない通関です。
  • 区分2・・・invoiceで審査を行う通関です。
  • 区分3・・・箱を開けず見本審査を行う通関です。
  • 区分4・・・いくつかの商品のみをピックアップして審査を行う通関です。
  • 区分5・・・すべての商品の審査を行う通関です。

詳しくは、日本貿易振興機構(JETRO、ジェトロ)のサイトを参考にしてみてください。

参考JETRO > 輸入における税関の書類審査と現物検査:日本 へリンク

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補足:小型包装物での通関について

最後に、中国輸入における無在庫販売での関税の考え方について補足します。

無在庫の場合、1商品で課税価格1万円を越えることは珍しいです。

invoiceに記載する課税申告価格の合計額が1万円以下であれば非課税です。

ただし、次の場合には、無在庫でも課税される可能性があるので注意してください。

  • 同梱(=複数商品を1つにまとめて発送する)
  • 課税価格1万円以上の商品
  • 革製品や靴、編み物など、1万円未満での関税が生じる品目

当社の無在庫直送プランでは、関税の立替もサポートしています。

 

課税されるということは、通関業者で関税の請求書を作成したり、あなたが支払いしたりと通関を遅くする原因になります。

関税を免税にする方法については、次の記事を参考にどうぞ。

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まとめ

  • 通関手続きは書類の正確な準備が重要です。
  • NACCSを活用することで、迅速に通関手続きが可能になります。
  • リアルタイム口座を利用すると、税金支払いがスムーズに進みます。
  • 通関代行サービスを検討することで、複雑な手続きも円滑化されます。
  • 課税問題や遅延を防ぐため、HSコードや税額の確認が大切です。

ご質問、いつも歓迎です!本日もお読みいただき、誠にありがとうございました^^

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