
こんにちは!
中国輸入代行「誠」のパンダ社長こと酒井(@makoto1688)です^^
ずばりこの疑問にお答えします。
▼1688とAlibaba.comに関するtweet▼
中国輸入では、「1688+代行業者」が定番ですよ。「alibaba」や「AliExpress」は、検品のサポートが受けられません。中国国内から買付ができる「1688」と検品サポートが受けられる「代行業者」の組合せを選択した時点で、トラブルを減らすことができ、かつ仕入コストも抑制できます
— パンダの社長(酒井隆太)@中国輸入代行「誠」 (@makoto1688) January 23, 2022
この記事は、長年、貿易仲介業を営むパンダ社長が書いています。
「アリババ」は中国輸入における仕入れ先の1つです。
Googleで「アリババ」と検索すると、トップ広告にはAlibaba.com Official Site – Online Wholesale Suppliersがヒットします。
中国のショッピングモールのはずなのに、英語で表記されているので「アレ?」と思った方も多いのではないでしょうか。
果たして中国人は、英語表記のサイトAlibaba.comでわざわざ買い物をしているのでしょうか。
この記事では、中国で利用できるアリババと中国以外の国で利用できるアリババの違いについて紹介します。
それでは見ていきましょう。
(タップできる)もくじ
アリババとは?
アリババとは、中国の最大手ECサイトの運営元「阿里巴巴集団」を指す言葉です。
アリババグループは、中国国内外へ小売事業を展開するばかりでなく、中国独自の動画サイトやSNSサイト、決済サービスなどの複数のサービスを提供しています。
アリババグループのサービスの一部を紹介します。
詳しく見ていきましょう。
Alibaba.com(アリババドットコム)
Alibaba.comは中国国外の企業に向けた卸売ECサイトです。
原価の低い中国製品を直接仕入れられるため、事業にかかる費用を抑えるためには、非常に役立つサイトです。
ただし、卸売を目的としているため、数100個から数1000個単位の大量購入が求められます。
価格交渉や数量の交渉にも対応していますが、中国語でのやり取りが必要な他、やはり小規模な取引は断られてしまう場合がほとんどです。
中国から直に仕入れができるため、転売事業者は仕入れ費用を抑えられます。
阿里巴巴集団は、他に個人輸入向けのサイトも展開しているため、必要ならそちらを利用するとよいでしょう。
1688(1688ドットコム)
1688は、中国国内向けの卸売ECサイトです。
Alibaba.comよりもさらに安価で商品を購入できますが、支払いにはAlipayが必要です。
また、Alibaba.comとは違い、1688は中国国内からの購入を前提としているため、ほとんどの業者が国際発送に対応していません。
そのため、国際転送のサービスを利用しない場合には1688から購入することは難しいといえるでしょう。
AliExpress(アリエクスプレス)
AliExpressは、中国国外の個人向けECサイトです。
値段交渉に対応していたり、Amazonでは取り扱っていないような中国製品を取り扱っています。
また、値段も安めに設定されているため、国内よりも安く購入できる場合があります。
Amazon.co.jpで同じ商品を注文した場合も発送元が中国の場合は、商品が到着するまでにかかる時間がほとんど変わりません。
そのため、価格の安いAliExpressの利用をした方が安く購入できるでしょう。
Tmall.com(天猫)
天猫(テンマオ)は中国国内の個人向けECサイトとして人気を集めたモール型プラットフォームです。
現在は、グローバル版天猫(天猫国際)も展開しています。
グローバル版天猫は、中国国内に法人や会社をもたない海外企業でも出品ができます。
天猫は、消費者保護の観点が強く、出品業者の登録基準を高く設定しているため、消費者からの信頼度が高いことも特徴です。
商品到着後一週間以内なら、返品にも対応しています。
taobao.com(タオバオ)
taobaoは淘宝(タオバオ)とも表記される、中国国内向けのCtoCのECサイトです。
以前のタオバオには、偽ブランド品や粗悪品を売る悪質な出品者がいました。
その結果、天猫が誕生したという経緯もあります。
一方、タオバオは商品の入れ替わりが早いため、日本国内の転売事業者に人気のサイトです。
ただし、タオバオは中国国内向けのため海外発送に対応していない商品も多くあるため、気を付けましょう。
日本からタオバオを利用したい場合は、中国国内の倉庫や仲介事業者との契約を結ぶことがおすすめです。
Alipay(支付宝)
中国国内を中心に利用できるQRコード決済サービスです。
利用者数は中国を中心に12億人以上と言われています。
公共料金の支払やコンビニや店舗、学費にも利用が可能です。
日本でよく使われる決済サービス同様、個人間送金や割り勘決済など幅広い利用方法があります。
中国国内ではどの店舗でも使えると言われており、日本国内でも30万店舗以上で利用可能です。
1688.comとAlibaba.comとの違いを検証
1688.comとAlibaba.comとの違いを物理的に検証してみました。
次の視点での検証結果を紹介します。
詳しく見ていきましょう。
外観の違い
「1688」とググってみてください。
上記の画面が表示されます。
中国国内から利用できるアリババが、1688(通称:イチロクハチハチ)の事なんですね。
「Alibaba.com」とググってみてください。
上記の画面が表示されます。
中国国外から利用できるアリババは、Alibaba.com通称:アリババドットコム)です。
上記2つの画面は、同時刻に撮ったスクリーンショットです。中国語と英語の違いは然ることながら、なんだか見た目が全く違うサイトに見えますね!
それでは、サイト内部をもう少し詳しく見ていきましょう!
同一商品の出品可否
次に、1688とAlibaba.comに同一商品が出品されているか検証してみましょう。
検証方法は次のとおりです。
「Alibaba.com」で適当な商品をピックアップして、その画像を「1688」で画像検索して見る。
今回は、「Alibaba.com」でカテゴリーApparel > other apparel を選択し、制服コスチュームを着た女の子の写真を選びました。
この写真を、「1688」の検索窓右方にあるカメラのマークを押下し、アップロードしてみます。
すると、次のような商品がヒットしました。
検索結果の1段目だけでも同じ画像がズラリです。
ひとまず、価格が最安で開店年数やリピート率の高い、左から2番目のピンク枠の商品ページを開いてみます。
価格の下のピンク枠から、2着以上から購入できることがわかります。
カートに商品を入れてみると、この商品は1着18.9元(約300円)で購入することができることもわかります。
ここまでの結論:1688とAlibaba.comとには、同じ商品が出品されているらしい
国際発送できる?
次に、1688とAlibaba.comとで、国際発送ができるのか検証してみましょう。
検証方法は次のとおりです。
「Alibaba.com」と「1688」とで、それぞれ同じ商品をカートに入れ、決済まで行う。
上記は、「Alibaba.com」で1点をカートに入れた状態です。
この商品は「Alibaba.com」ですと、1点から購買できることがわかりますね。
合計料金は、日本への国際送料が$12.66で、商品代と合わせると$20.76でした。
ここまでの結論:「Alibaba.com」では、国際発送できる!
次に、「1688」で検証してみましょう。
1点をカートに入れた状態です。
合計料金は、中国国内送料が5元で、商品代と合わせると23.90元でした。
ここまでの結論:「1688」では、国際発送ができない!
価格差はある?
「Alibaba.com」は国際発送ができて、「1688」では国際発送ができないことがわかりました。
ちなみに、上記の例では同じ商品(出品者も同じ)をカートに入れました。
決済前のカート価格が異なることにお気づきの人も多いのではないでしょうか。
- Alibaba.com:$20.76(約2,200円)
- 1688:23.90元(約400円)
1688に比べ、Alibaba.comの方が約1,800円高いですね。
てか、超高い。。
ただし、1688は中国国外から買付ができないので、そこで!代行業者の出番ということになります。
詳しくは、後述します。
アリババで購入するまでの流れ
Alibaba.comへ会員登録をします。
欲しい商品の最低注文数や注文可能な単位、配送にかかる日数を確認しましょう。
Alibaba.comも1688も卸売用のECサイトのため、Amazon.co.jpのように数個単位では注文を受け付けてもらえない場合があります。
参考:Alibaba.com
参考:1688.com
見積もり前の段階で注文できる個数を確認しましょう。
また、BtoCのECサイトとは違い、商品ページから価格交渉や見積もりが可能です。
通常は商品ページの表記額よりもさらに値下げが可能なため、価格交渉は、必ずするようおすすめします。
Alibaba.comにはチャットツールが組み込まれているため、商品ページから簡単にお問い合わせや交渉が可能です。
アリババで購入する時の注意点
ブランド品やキャラクター、著作物などの輸入販売は、日本で転売する際に許可が必要な場合や追加の費用が発生する場合もあります。
また、送料や関税を計算に入れて仕入れ値の計算をしなかった場合、利益を減らす可能性もあるでしょう。
ここでは、アリババで商品を仕入れる際の注意点について解説します。
詳しく見ていきましょう。
コピー品の可能性のあるジャンルは避ける
日本では偽物やコピー品の販売はできません。
偽物と知っていた場合にその商品が本物だと見せかけて売った場合はもちろん、偽物とは知らなかった場合でも偽物の販売が見つかった場合は、詐欺罪が成立し逮捕される場合もあります。
キャラクター商品のように、著作権や肖像権を侵害する恐れのある商品も、許諾を得ずに作成している可能性があるため、避けたほうがよい場合もあるでしょう。
送料も計算に入れる
アリババでは、基本的に送料は別料金です。
「送料無料」の場合は、商品ページや説明欄に「免費」と書かれています。
また、価格交渉の際に送料の割引も同時に行える場合もあります。
送料は業者が計算して前もって提示し、送料は先払いで支払うことが一般的です。
送料の他に、荷物を受け取る際に日本で関税を支払う必要があります。
1688.com(アリババ)の会員ランク概要
1688.com(アリババ)には、会員ランクが設けられています。
会員ランクは、L0~L6までの7段階あります。
会員ランクは、次のような基準をもとに、アルババグループ側で自動設定されています。
- 取引件数
- 取引金額
- 返品数
- クレーム数
- アカウント保持年数
また、会員ランクに応じた特典があります。
特典には、次のようなものがあります。
- アリババグループから融資を受けられる(例:L1は最大300元まで、L6は最大20,000元まで)
- 提携金融機関から融資を受けられる(例:L2は最大600元まで、L6は最大5,000元まで。利息は10日間つかない)
- 物流での破損や紛失に対し補償がある
- 専属のカスタマーサポートが24時間以内にサポートする(L5とL6)
- 割引価格で購入できる
割引価格で購入できる
会員ランクに伴う特典の中で、中国輸入ビジネスとして最も恩恵を受けられるのが、割引価格で購入できることです。
会員ランクL0~L6に応じ、割引率が異なります。
また、割引が適用される商品は、1688側が厳選した商品に限られています。
厳選基準は公開されていませんが、当社の経験からすると、比較的多くの商品に対し割引が適用されているようです。
1688公式によると、会員ランクに応じ次の割引率が適用されます。
会員ランク | L0 | L1 | L2 | L3 | L4 | L5 | L6 |
割引率 | 0% | 0% | 2~8% | 5~10% |
以下、割引が適用されていることがわかる画面のスクリーンショットです。
参考として、3つ紹介します。
画像を押下すると、当該サイトへ飛びます。
商品ページが閉鎖している場合は、リンクしないこともあります。ご容赦ください。
▼L0またはログインしないなら25元です。L6なら23.75元です▼
▼L0またはログインしないなら128元です。L6なら121.60元です▼
▼L0またはログインしないなら322元です。L6なら300元です▼
会員ランクを確認する方法
1688.comでの会員ランクは、次の手順で確認できます。
- 1688.comへログインする
- 画面上方に会員ランクが表示されます。
1688のアカウント(=アリババグループのアカウント)を持っていない人は、次の記事が参考になると思います。
タオバオかアリババのアカウントを持っていれば、1688へも同じアカウントでログインできます。
個人で中国仕入れをするメリット
個人で中国から仕入れをする場合は代行業者を通さない分、安価で仕入れられることに期待できます。
また、業者と直接価格交渉やシッピングにかかる費用、日数を交渉できるというメリットもあります。
直接やり取りができるため、安く、迅速な取引が可能です。
個人で中国仕入れをすることのデメリット
海外から仕入れるため、検品ができず不良品や粗悪品が届いた場合には、輸入した商品が販売できない可能性もあります。
取引では中国語を用いるため意思の疎通がうまくできず、トラブルが発生したり、思うような取引ができなかったりすることも考えられるでしょう。
ここでは、個人輸入のデメリットについて解説します。
詳しく見ていきましょう。
不良品が多く、検品が難しい
中国から安い商品を仕入れた場合、不良品の入っている確率が日本よりも高くなるでしょう。
日本国内から仕入れ前に検品ができないこともデメリットです。
特に、電子製品の場合輸入商品に対してもPSEマーク(電気用品安全法)を取得する必要のある製品もあるため、PSEマークが取れなかった場合に仕入れ全てが無駄になる場合もあります。
やり取りには中国語が必要
やり取りは基本的に中国語で行われます。
安く仕入れができる販売業者の殆どは英語も通じないため、買い手が中国語で対応する必要があるでしょう。
ただし、殆どの場合はメッセージでのやり取りで取引は可能なため、中国語初心者でも無料のインターネット翻訳サービスを利用して輸入している人もいます。
輸入代行を使って仕入れる利点
輸入代行業者に依頼をすると、現地の業者と中国語でやり取りせずに仕入れができます。
また、代行業者は関税や輸入時の手続きにも慣れているため、輸入初心者は代行業者の利用をおすすめします。
ただし、現地の輸入代行は詐欺にあうリスクもあるため、日本の輸入代行業者を使用することが望ましいでしょう。
ここでは、輸入代行を使って仕入れることのメリットについて記載します。
詳しく見ていきましょう。
中国語を使う必要がない
業者と中国語でのやり取りを代行してもらえるため、要望を相違なく伝えられます。
トラブルなく取引が完了する場合は直接業者とやり取りをすると、輸入代行業者へ支払う費用がかからない分、安く仕入れができます。
しかし、トラブルが起こった際に、言いたいことが伝わらずに仕入れが全て無駄になる可能性や、余計な費用が嵩むリスクを考えれば必要経費だといえるでしょう。
検品にも対応してくれる
検品対応サービスのある業者へ依頼すると、粗悪品や不良品、また全く別の商品が送られてくるトラブルを回避できます。
中国人と日本人の商品に対する考え方にもズレがあるため、詳細な説明を受けたにも関わらず、仕入れた商品が求める品質には達していない場合もあります。
日本人目線で検品してもらえるサービスは、多少費用がかかってもありがたいサービスです。
トラブル対応へのサービスがある
海外からの輸入は、日本国内から仕入れるときよりもトラブルが起きやすいです。
業者とのトラブルをはじめ、日本で商品受取時にかかる関税やインボイスの提出でトラブルが発生したときも、経験豊富な代行業者ならすぐに問題を解決できます。
中国の業者とのトラブルが発生した場合に頼れる相手がいると心強いでしょう。
「1688+代行業者」の組み合わせ技が最強
Alibaba.comと1688とには一長一短ありますが、1688に代行業者が加わることで最強になります。
Alibaba.comと「1688+代行業者」の比較を一覧にしてみました。
Alibaba.com | 1688+代行業者 | |
日本からの注文 | できる | できる |
発送前の検品 | できない | できる |
代行手数料 | 無 | 有 |
国際送料 | 高い | 安い |
たとえば、当社の無在庫直送プランでこの商品を買付し、検品~国際発送まで行うと、次のようになります。
Alibaba.com | 1688+代行業者 | |
商品代 | $8.10 | 18.90元 |
中国国内送料 | – | 5.00元 |
代行手数料(検品込み) | – | 15元 |
国際送料 | $12.66 | 55元 |
合計 | $20.76 | 93.9元 |
合計(円換算) | 2,283円 | 1,784円 |
※ $1=110円、1元=19円で換算
ここまでの結論:「1688+代行業者」の方が500円仕入れが安く、しかも検品付きです!
結論:Alibaba.comは商品代と国際送料が高めで、検品がない
まとめます。
- 「Alibaba.com」は中国国外向けのサイト。
- 「1688.com」は中国国内向けのサイト。
- 同じ商品で比べると、「1688.com」の方が「Alibaba.com」より安いことが多い。
- 「1688.com」には、会員ランクがある。
- 「1688.com+代行業者」の組み合わせが最強。
「Alibaba.com」から直で購入した方が、間に代行業者を挟まない分コストが抑えらる。
かもすると、このような考えが先行するかもしれませんが、実態はその限りではないということです。
「Alibaba.com」は商品代と国際送料が高めで、検品がないのですね。
本日もお読みいただき、ありがとうございました^^