中国の代行業者の拠点は、義烏や広州に多い理由|拠点一覧あり

こんにちは!

中国輸入代行「誠」のパンダ社長こと酒井(@makoto1688)です^^

 

子パンダ
中国の代行業者を調べていると、よく義烏(イーウー)という地名を聞きます。義烏には代行業者が集まりたい何かがあるのでしょうか。他にも広州や上海なども耳にします。代行業者の拠点によって、わたしたちの輸入ビジネスへの影響があるのかアドバイスがほしいです。

 

ずばりこの疑問にお答えします。

 

中国の代行業者の拠点に関するtweet

代行を選ぶときに、中国内での「所在地」は結構大事ですよ。北京は地価が高いですし、内陸は国際発送に向いていないです。多くの代行は沿岸部にあり、特に、義烏や広州に集まっています。上海空港と港があるためです。ただし、人件費と地価が高騰していることもあって、年々廃業傾向にあります。

この記事は、長年、中国との貿易仲介業を営むパンダ社長が書いています。

 

この記事でわかること

パンダ社長
中国輸入の初心者が代行業者を探すとき、月額利用料や各種手数料、国際送料などの料金に注目する人は多いかもしれません。代行業者の拠点がどこにあるのか、拠点は複数あるのか。といった視点も持つこともオススメですよ。

 

それでは見ていきましょう。

 

代行業者の拠点を把握すべき3つの訳

中国輸入をはじめるのあたり代行業者の拠点を把握すべき理由は、次のとおりです。

 

 

詳しくみていきましょう。

 

拠点により、料金が異なる

1つ目は、拠点により料金が異なるためです。

日本でも地域ごとに物価や人件費、地価が異なるように、中国でも異なります。

代行業者にとって、コストが抑えられる地域(拠点)の方が利益が出しやすくなります。

 

固定で生じるコストが高いほど、提供するサービスの価格も高くなります。

たとえば、中国内陸部での最低賃金は3,000元です。一方、上海や北京ではどんなに安くても7,000元です。2023年8月現在は、義烏は10,000元でも人が雇えません......

 

拠点により、配送スピードが異なる

2つ目は、拠点により配送スピードが異なるためです。

中国は、最西端の新疆ウイグル自治区から最東端の黒龍江省までの距離は約5200キロあります。

極端な話ですが、これだけ距離が離れていると、代行業者の拠点によって配送スピードが変わることは想像に難くないです。

たとえば、日本の本州は約1,200kmです。山口県から青森県まで飛行機で3時間くらいでしょうか。中国は東西を飛行機で12時間くらいかかることになります。(実際は、もっと早いと思いますが)

 

拠点により、サービスの質が異なる

3つ目は、拠点によりサービスの質が異なるためです。

ビジネス拠点である上海には、人材が集まります。

人が集まるところには優秀な人材も集まりやすく、一方で人が集まりにくい地方では人材確保がなかなか難しいです。

たとえば、日本ですと、就職のために東京や大阪に出る感覚と似ています。

 

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代行業者の拠点は、義烏が最大勢力

中国輸入代行の拠点は、義烏が最大勢力

白地図に地名がなかったので補足として、青島市は山東省内のピンク枠、南通市は江蘇省内のピンク枠に位置しています。

 

次に、輸入代行業者の拠点を調べてみましょう。

この記事では、ホームページを持っている輸入代行業者約70社の会社情報(や特定商取引法上の情報)を集計しました。

以下が集計結果です。

 

浙江省   27
浙江省義烏市 20
浙江省杭州市 3
浙江省金华市 3
浙江省紹興市 1
広東省   19
広東省広州市 11
広東省深圳市 7
広東省東莞市 1
江蘇省   5
江蘇省南通市 4
江蘇省無錫市 1
山東省 山東省青島市 5
上海市 上海市 4
北京市 北京市 3
香港 香港 4

集計で上がった地域を、上記の白地図内にピンク枠で囲っています。沿岸部に集まっていることがわかりますね。

 

この結果からわかることは次のとおりです。

 

 

もう少し、詳しくみていきましょう。

 

中国東部の湾岸エリアに集まる

1つ目は、中国東部の湾岸エリアに集まるということです。

国際貿易では物流手段は船や飛行機です。

そのため、代行業者の多くは必然的に湾岸エリアに拠点があります。

福建省や海南省、遼寧省なども沿岸部ですが、どうして代行業者がないのでしょうか。次の項が答えです。

 

人と物が集まるエリアに集まる

2つ目は、人と物が集まるエリアに集まるということです。

貿易拠点の条件は、交通の便がよいことです。

交通の便がよいと自然に人と商品が集まります。

 

便利になる一方で人件費や地価が上がりますが、それでも利便性を求め、浙江省や広東省、上海市、香港といった地域に貿易会社が多く所在します。

福建省や海南省、遼寧省に代行業者が少ないのは、その地域に特産品が少なかったり、大きな港がなかったり、人口が少なかったりといったことが主な原因です。

 

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複数拠点ある代行業者の利便性

2019年12月に、コロナウィルスは湖北省武漢で発生しました。

これを受け、湖北省での経済活動は完全にストップしました。

さらに、2020年2月には、近隣の省である安徽省(ドレス工場が多い)や河南省、江西省、重慶市、湖南省でも経済活動に制限が加わりました。

 

翌3月には、代行業者の拠点が多い浙江省(杭州、義烏)や広東省(広州、香港)でも陸路やエア便、船便に遅れが出始めました。

コロナウィルスに関わらず、たとえば不謹慎ですが自然災害など生じた場合でも、拠点が複数ある代行業者の方がリスク回避という点でオススメです。

何かが起きた時に、現状に近いパフォーマンスを提供する代行業者を新たに探すのは大変です。担当が変わりますし、注文方法も変わります。拠点が複数ある代行業者の優位性は高いです。

 

「誠」の拠点に関するtweet

 

最近は、ホームページに拠点に「青島」を加えている代行業者があります。

「青島」は当社の庭。

横のつながりも深く把握していた代行は5社でしたが、この記事の初稿2020年2月7日後に、ホームぺージに「青島」と記載する代行業者が増えたのは事実です。

 

実際に行ってみると、看板やそれらしき倉庫がない代行もあります。

2023年8月現在も状況は変わらないです。

 

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結論:代行業者選びの1つの複数拠点の有無があります!

まとめます。

  • 中国輸入の代行業者の拠点を把握すべき訳
    ①料金が異なる
    ②配送スピードが異なる
    ③サービスの質が異なる
  • 代行業者の拠点は、義烏が多い!
  • 拠点が複数ある代行業者は優位性や利便性が高い!

 

編集後記

現存する代行業者のほとんどが中国東部の湾岸エリアに所在していますから、立地の面ではほぼほぼ心配する必要はありません。

なお、上海や北京、香港など地価や人件費が高騰しているエリアの代行は、今後ますます、料金設定が高めになると思います。

5年前。手数料が3%の代行もありましたが、2022年2月現在、手数料は5%~で平均7%です。

 

本日もお読みいただき、ありがとうございました^^

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